極悪ヒロインVS性悪妹の争いは見てて飽きないむしろもっとやれ

第1部

その24 異常発生

星祭まで3週間をきったある日…。

｢おい マリアンナ・ルーロ｣

｢きゃっ ルッソ様ぁ！ どうなさいましたの？｣

｢お前 僕の愛するコゼットをいじめているって本当か？｣

｢…………え？｣

｢答えろ、お前はどういうつもりで僕の愛するコゼットをいじめたのかと聞いている！｣

｢な…何を仰っているのですか!? マリアはその貧民女いじめてなどおりませんわ！ 濡れ衣ですわ！｣

｢嘘をつけ！ コゼットはお前に罵倒されたり教科書を破かれたり池に突き落とされたり怪我をしたなどと言っているぞ！｣

｢知りませんわ！そんなこと！ あなた！自分が鈍臭いからと言ってマリアのせいにしないでくださいまし！｣

｢きゃあっ！ ルッソ様ぁ～…マリアンナ様がまた暴力を振るおうとしてきますぅ…こわぁ～いですぅ～｣

｢この…貧民のドブスが！｣

｢やめろ！ 僕の大事なコゼットをこれ以上侮辱するならばこちらにも考えがあるんだぞ！｣

｢考え…？｣

｢お前はスティファー伯爵令息と婚約を結んでいたな？｣

｢そうですわ！ 本来なら愛するマリアとルッソ様が婚約を結ぶはずでしたのに！｣

｢誰がお前を愛するものか僕が愛しているのはコゼットだけだこれからもコゼットとの愛は共にある｣

｢なっ…!?  お姉様はどうするんですの!?｣

｢ああ、あれはお前との制裁が終われば婚約破棄をしてコゼットと婚約を結び直す｣

｢そんな身勝手なこと…！｣

｢身勝手？ それはお前の方じゃないのか？ 
婚約者がいる身でありながら他の男に言い寄り僕は他に愛するものがいると言っても聞き耳持たずにベタベタしつこく付きまとわれて僕はとても迷惑だったよ、きっと他の男たちも同じ気持ちだったに違いない｣

｢そん、な…｣

へたりとマリアンナは崩れ落ちる。


｢そうだな、コゼットをいじめた罪や浮気の罪もあるから国外追放でもいいが………若い令嬢…お前にはとても酷な罰にしてやろう

お前はアルカス地方のドミンゲル公爵の妻になってもらう｣

｢なっ!? い、嫌ですわ！ ドミンゲル公爵と言うととても醜い豚公爵ですわ！ そんな人と結婚するくらいならスティファー伯爵家との婚約をこのまま続けていた方がずっとましですわ！｣

｢お前に拒否権はない これは命令だ。
それほどお前は僕の怒りに触れたんだ、命があるだけマシだと思え、ドミンゲル公爵に手篭めにされ子を孕ませられるといい。｣

｢そんな…そんなのって……ルッソ様！ごめんなさい！ 謝りますわ！だからドミンゲル公爵には嫁ぎたくありません！お願いですわ！ お願いします…っ｣

｢嫌だ、僕の考えは変わらない、分かったらとっと目の前から消えろ目障りだ。｣


そう言うとルッソはコゼットを連れて渡り廊下を後にした。



｢なんだあれ…なんで私にぞっこんだったルッソがコゼットに依存してんだ？ ルッソの様子も変だったし…この前までヒロインや妹を避けていたはずなのに…。

……まさかヒロインは惚れ薬を使ったのか？｣