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第1部

その45 地獄の林間学校の予感

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「お姉様!マリア!お姉様の班に入りたいですわ!」

あれから数日後林間学校当日1年と顔合わせ+合流という時に開口一番マリアンナがそう言った。

「…マリアンナあなたのクジの番号は何番でした? 3番なら同じ班になれますがあなたの持っているそのくじの番号は18番ですわよね?」

「いいじゃありませんかお姉様! マリアはルッソ様のおそばに居たいんです!」

お前ほんとに婚約破棄されるぞ!?

「あなたの気持ちは分からなくもない(わけわからん)けど私達は3番のクジの子をじゃないといけないから
ほら、18番のくじを持ってるBクラスはあちらですわよ」

グイグイとマリアンナの背中を押しBクラスの方々にマリアンナを押し付けた。
良かったな全員男だぞ食い放題だぞ、ちょっと自分でもわけわかんないけど。

「それにしても3番クジを引いた子はまだ来ないみたいだね。」

「何かあったのかしら…」

「この人混みですから迷ってるんですよ。」

なんかすごい違和感…でしゅ言葉使わないメルファール皇子殿下…いや、これかま本来の彼のあるべき姿なんだろきっと、うん。

「こちらから呼びかけてみようか、そうすればあちらもこちらに気づくと思うから」

「そうですわね」


ルッソの提案に肯定した後ルッソは手を挙げながら「3番クジを引いたAクラスの方ーこちらですよー」と叫ぶとあちらもこちらに気づいたのか「はーい」と手を振り返した。


どうやら声色からして女子の様だ。
どんな子だろうと少し期待とワクワクしながらその女子が近づくにつれ私の期待は激下がりして行った。



嘘やん…なんで?













「ルッソ様ぁ~! 貴女のコゼットが今来ましたぁ~!」

なんでコゼットこと、極悪ヒロインがAクラスのクジを持ってんの?

お前最低クラスのEクラスだったやん多分、それがなんでAクラスのクジを持って満面の笑みで駆け寄ってきてんの?怖っ。

「…君は確かコゼット・マーブル 君はAクラスではなかったはずだが? 何故Aクラスのクジを持っているんだい?」

おっ言ったぞ、私が聞きたかったことルッソが言ってくれたぞ! 

「それは譲ってくれました! 」

「譲ってくれた?  誰に?」

「Aクラスに仲のいいお友達がいてぇ~ その子が林間学校の日当日は急用で行けなくなったって言ってました~」

急用で行けなくなった…つまり相手は貴族か。
まあ、うちのクラスでも林間学校に不参加の生徒は少なくない。

今頃自宅で優雅に茶をしばいているか勉強してるかのどちらかだよな。

ああ、なんで私参加しちゃったんだろう…こんなことなら不参加にすれば良かった…。

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