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第1部

その57 こいつらはアホかな?

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「おっはようございまぁ~す! 」

おはようございますじゃねぇんだよ、うざい声が救護テント内に響く、こいつもう起きやがった…もう少し強く打ってれば良かったかな。
などと思いながら極悪ヒロインがこちらに駆け寄ってきた。

なんだ?気色悪い笑いしながら近寄ってきたぞ?

「あっれぇ~? 誰かと思ったらぁ私に酷いことをしたリリアナ様だぁ~!」

コイツ…

「なんだって! リリアナ様!コゼットさん酷いことというのはどういうことですか!?」

ほ~らこうなる、ていうかターゲット見誤ってない?

ていうかお前が私の足を捻挫に導いた張本人やろが、先に手を出したから不可抗力でコブラツイストしてやっただけでぶーぶー騒ぐな。

「アドニス様ぁ~コゼット怖かったぁ~!」

「大丈夫! 僕が守ってあげるからね!」

何この茶番…ていうかコイツディミトリー先生の時といい会長といいアドニスといい…着々とハーレムエンドまっしぐらだな、まあ、兄含め王子たちは我が手中にだがな、あと残りの2人はまだで出来てないからまだわからんがな。


「伯爵ごときが私をどうにができるんですの?」

「ええ、あなたのご両親にあなた方姉妹の悪事をバラしてしまえばあなたは終わりですよ」

「は?」

言ったところで何が終わると言うんだ。


「ほう? 例えば?」

「え?」

「ほら、我ら姉妹の悪事をバラすなら今この場で数々の悪事の内容を言えるはずですわよね?」

「それは…」

アドニスは目が泳ぎ「あの…その…えっと」しか言っていなかった。

「呆れた、ちゃんとセリフを用意してから言う事ね」

「ほら!そうやって見下すような感じがわるいんですよ! ね!ね!アドニス様!ね?」

「ね?」じゃねぇんだよアホかコイツそんな理由でアドニスが「はい、そうですね」なんて言うわけが無い。

ヒロインはアドニスにベッタリとくっつき耳元で何かを囁いた途端にアドニスの様子も変わった。


「リリアナ様って相当な悪女ですよねぇ~?」

「そうだねリリアナ・ルーロはとんでもない悪女で姉妹揃って君を虐めるんだから悪女と言わずなんだと言うんだ。」

「ほぉ~らアドニス様もこういってるんだからぁ~リリアナ様? 罪を認めてくださぁ~い」

なんの罪認めろ言うんじゃい 好き放題言いやがって…。

今なら作中のリリアナの心境がわかった気がする多分。

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