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大仰な家族会議
01
しおりを挟むアッシュフィールド公爵との対談。
アッシュフィールド公爵。
マドリーン公爵夫人。
2人の息子のシルヴェスター。
俺、先妻の息子ヴァニタス。
前国王で俺の母方の従兄弟伯父、セオドア。
俺の護衛のアルビオンとジェラルド。
ジェラルドはフィニスと同じ黒髪黒目の美青年だった。
「君が噂のバニーちゃん!? うわぁ!! すっげぇ美人さん!!」
喋らなければ、人形のような美形だ。
「ビオンくんもウサギちゃんみたいで可愛いのにしっかり筋肉ついててカッコいい!! 後から俺と一戦しない?」
喋らなければ。
「柚希が増えた気がするのは気のせいだろうか……」
アルビオンの言葉に不服だと言わんばかりに俺の服の中で暴れる柚希。
とはいえ、ジェラルドは騎士だ。
アッシュフィールド公爵家に入った後は沈黙している。
親父は少し老けた。
マドリーンはシルヴェスターくらいの年齢の息子がいるとは思えないくらいに綺麗だ。
そして胸がでかい。
Fカップとかある?
もしかして、それ以上?
「ヴァニタスの幽閉を解いて欲しいとの話ですが……おかしいですな。私はヴァニタスを幽閉なんてしていませんぞ。あの屋敷にヴァニタスを移したのはあくまでも療養の為です」
白々しい嘘をつく親父。
やっぱりセオドアという名の権力には弱いらしい。
「幽閉ではなく、療養だと主張するのか。だったらヴァニタスをあの屋敷から出すのは問題ないだろう? この通りヴァニタスは元気だ。もう療養の必要はない」
「ヴァニタスの病は心の病でして、パッと見ただけでは病だとは判断できないのですよ、セオドア様」
セオドアの言葉に親父も抵抗する。
「俺は兄上と何度か会話をしているが、兄上におかしなところなど全くない。母上との再婚に兄上が邪魔だからあの屋敷に追いやったのだろう?」
「シルヴェスター!! お前は何てことを言うんだ!!」
親父がシルヴェスターを怒鳴りつけるが、シルヴェスターは怯まない。
「父上、もうアンタに怯えて暮らすのはやめた。これからは言いたいことは言わせてもらう。勘当するならすればいい。俺は自由に旅でもして生きていく。困るのは跡継ぎがいなくなるアンタだ。それとも、兄上を跡継ぎにするか?」
親父は心底悔しそうに歯軋りした。
しかし、マドリーンは顔色ひとつ変えない。
おかしい。
「アルビオン、お前の目に義母はどう見える?」
アルビオンに聞こえるだけの小声でそう口にする。
が、アルビオンは口をパクバク動かすだけ。
「アルビオン?」
もう一度問い掛けると、アルビオンは自身を落ち着けるかのように瞳をゆっくり閉じた後、小声で口にした。
「猫だよ」
「ね、ねこ……?」
「そう。マドリーン様には猫の姿が重なって見える。あれが前世の姿なら、マドリーン様の前世は猫だ」
前世が猫。
言わば柚希の逆パターンだが……そんなことがあり得るのか?
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