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第十四話 この世界でも洋式トイレを普及させたいな。そうだ! イラストを家具職人さんに渡して作ってもらおう♪
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うーん、この世界のトイレも、使い慣れては来たけど、日本にいた時みたいにやっぱ洋式に腰掛けてする方がいいなぁ。特に大きい方する時は足が疲れて来ちゃうし。それに、うっかり足滑らせて嵌っちゃったら嫌だし。学校でも図書館でもモルランドル通りのおしゃれなお店でも公園内のでも、街中どこのおトイレ行ってもこんな形だし、この世界でも洋式トイレを普及させたいな。
ある日の朝、桜子はコリル宅のトイレで用を足しながら、そんな願望を抱いていた。
「あの、これから朝ご飯を食べる時に汚い話になって申し訳ないんですが、コスヤさんにコリルちゃん、今のおトイレの形について、今かご不満はございませんか?」
「うーん、わたしは特にないなぁ」
「わたくしも、べつに」
「そうでしたか。あの、この世界のおトイレはまだまだ進化出来ますよ。日本では今はこういう感じのおトイレが普通になってて、便座に腰掛けて用を足すようになっていまして。時間かかる大きい方をする場合も、足が疲れる心配がなく、リラックスして頑張ることが出来るんですよ」
桜子は洋式トイレのイラストを二人に見せる。
「日本のおトイレって、こんな風になってるんだね」
「斬新なデザインね」
コリルとコスヤさんは興味津々。
「さらに便座の後ろ側から、水がピューッと噴き出してお尻や前側のデリケートな部分も洗ってくれる機能も付いているものもあるんです。紙で拭くだけよりもさらに清潔になります」
桜子はそのイラストも付け足す。
「凄ぉい! 魔法みたぁい」
「日本のおトイレって、かなり高度な技術が使われてるのね」
「大きい方をしたあとに、特に重宝しますよ。これは洋式トイレを呼ばれてまして、元々は日本には無かったものなんですが西洋から輸入され、かなりの年月が経ち今や日本では広く普及しています。女の人は小さい方も大きい方も座ってすることが出来て、男の人が小さい方をする時は、便器の正面に立って便座を上げてから、中に目掛けてしますが、座ってする方もいらっしゃいます。私はこの世界でも、この洋式トイレが広く普及して欲しいなぁって思ってます」
「わたし、このおトイレ使ってみたくなっちゃった」
「わたくしも、使ってみたいなって思ったわ」
「このイラストを見せたら作ってくれそうなお方、この国にはたくさんいそうな気がします。なんといってもリーチェ王国は職人大国ですし」
桜子がにやけ顔でそう呟くと、
「ちょうどいいお方がいるわ。ご近所に有名な家具職人のフィペラさんゴポロさんご夫妻がいるのよ。そのお方にこのイラストを渡したら、それを参考にして作ってもらえるかもしれないわ」
コスヤさんはそのご夫婦のおウチへの地図を手渡してくれた。
「それは期待出来ますね。ここから歩いて数分くらいですね」
こうして、桜子はそれを頼りにそのおウチへ。
「こんにちは桜子ちゃん、生でお会いするのは初めてだね」
獣耳とピンク色の髪をした奥様、フィペラさん。
「どうも、桜子君。偉大な絵の芸術家さんだって聞いてるよ」
獣耳と水色の髪をした旦那様、ゴポロさん。
共に五十代くらいに見える、お淑やかそうな御夫妻であった。
「いえいえ、私そんなに偉大じゃないですよ。はじめまして。あの、本日は、日本で普及している洋式トイレの便器をお作りしていただきたくて、訪れて来ました。こういう感じのデザインでして、これに腰掛けて用を足すんです」
「洋式トイレって、こういうデザインなのね。作れそうかも」
「素晴らしいデザインだね。足を悪くした人でも快適に使えそうだよ」
「そう思いますよね。洋式のおトイレは……」
桜子はイラストを見せたのち、コリルとコスヤさんにしたように使い方やメリットを熱く伝えた。
「普及させたら、リーチェ王国にトイレ革命が起こりそうね」
「国民の皆様に愛用されること間違いなしだろう。ただ、このままのデザインだと問題が。この国では我々夫妻みたいに人口の半数くらいが尻尾が生えている獣族かそのハーフで、そういう人だと蓋に尻尾がつっかえてしまうだろうから、蓋のないデザインで作ろうと思うんだ」
ゴポロさんはそう伝える。
「申し訳ないです。私のいた世界ではいなかった尻尾が生えている人達のことを配慮しないデザインで描いてしまい」
「桜子君は気にする必要ないよ。修正点は蓋だけだし。材質は何か分かるかな?」
「陶器だと思います」
「陶器製か。了解。何日かかかりそうだけど、頑張って作ってみるよ」
「これは作り甲斐があるわね」
「ありがとうございます。楽しみに待ってますね」
☆
そして数日後。
コリル宅の呼び鈴が鳴らされ、
「こんにちは、ついに完成出来たよ」
「洋式トイレを伝承して下さった桜子ちゃん達に最初にお使いいただきたくて、お運び致しました」
洋式トイレの便器から蓋を外されたようなデザインのものがお披露目された。底に大きな穴が開いているのも、日本でよく見かけるタイプとは異なっていた。
「桜子ちゃん、申し訳ないんだけど、便器の後ろから水が噴き出す魔法みたいな機能は、考えたけど無理だったわ」
「フィペラさん、それは気になさらないで下さい。水道とか電気の力とか、別の技術が必要ですし、私も詳しい仕組みはよく分かっていないので」
こうして、リーチェ王国初の洋式トイレは、コリル宅に取り付けられることに。
これまで使っていた長方形の穴に覆い被せる形で設置された。
「これ一度使っちゃうと、今までのおトイレに戻れなくなっちゃいそうだよ」
最初に使ったコリルも、
「洋式トイレ、とても使いやすかったわ」
コスヤさんも大絶賛。
「洋式トイレの便器の作り方、国中にいるギルド仲間に伝承していくよ。リーチェ王国中に普及させるには、まだまだ当分、十年以上は先のことになるだろうけど、トイレにはまだまだ進化の余地があるってことがよく分かったよ」
「他の家具のご依頼も多くて、短期間に量産は出来ないけど、週に一台くらいは作っていくつもりよ」
ゴポロさんもフィペラさんもご満悦だ。
☆
夕方、リャモロンもコリル宅に招待し、
「今までよりも快適に大きい方をすることが出来たわ。ここで読書も出来そうなくらいね」
大満足な様子で感想を伝えたのだった。
「これヤバいよね。まさにトイレ革命だよ」
「大きい方する時、すごく楽♪」
「日本のトイレ凄過ぎ」
「アタシんちにも早く取り付けたいな」
夜、お風呂に入りに訪れて来たコリルのお友達もこんな感想を持ち大好評なようだった。
「ワタシは、公衆トイレで知らない人が座ったあとに、座るのはなんか抵抗あるなぁ。ワタシと同じ考えの人もいっぱいいるだろうから、今までのも残しながら併用で普及させていった方がいいと思うな」
日本でもよく言われるデメリットを挙げる子もいたが。
翌日の新聞でもコリル宅に洋式トイレが設置されたことが紹介され、これからロブレンティアを始めとして、リーチェ王国中にどんどん普及していくことは間違いないだろう。
ある日の朝、桜子はコリル宅のトイレで用を足しながら、そんな願望を抱いていた。
「あの、これから朝ご飯を食べる時に汚い話になって申し訳ないんですが、コスヤさんにコリルちゃん、今のおトイレの形について、今かご不満はございませんか?」
「うーん、わたしは特にないなぁ」
「わたくしも、べつに」
「そうでしたか。あの、この世界のおトイレはまだまだ進化出来ますよ。日本では今はこういう感じのおトイレが普通になってて、便座に腰掛けて用を足すようになっていまして。時間かかる大きい方をする場合も、足が疲れる心配がなく、リラックスして頑張ることが出来るんですよ」
桜子は洋式トイレのイラストを二人に見せる。
「日本のおトイレって、こんな風になってるんだね」
「斬新なデザインね」
コリルとコスヤさんは興味津々。
「さらに便座の後ろ側から、水がピューッと噴き出してお尻や前側のデリケートな部分も洗ってくれる機能も付いているものもあるんです。紙で拭くだけよりもさらに清潔になります」
桜子はそのイラストも付け足す。
「凄ぉい! 魔法みたぁい」
「日本のおトイレって、かなり高度な技術が使われてるのね」
「大きい方をしたあとに、特に重宝しますよ。これは洋式トイレを呼ばれてまして、元々は日本には無かったものなんですが西洋から輸入され、かなりの年月が経ち今や日本では広く普及しています。女の人は小さい方も大きい方も座ってすることが出来て、男の人が小さい方をする時は、便器の正面に立って便座を上げてから、中に目掛けてしますが、座ってする方もいらっしゃいます。私はこの世界でも、この洋式トイレが広く普及して欲しいなぁって思ってます」
「わたし、このおトイレ使ってみたくなっちゃった」
「わたくしも、使ってみたいなって思ったわ」
「このイラストを見せたら作ってくれそうなお方、この国にはたくさんいそうな気がします。なんといってもリーチェ王国は職人大国ですし」
桜子がにやけ顔でそう呟くと、
「ちょうどいいお方がいるわ。ご近所に有名な家具職人のフィペラさんゴポロさんご夫妻がいるのよ。そのお方にこのイラストを渡したら、それを参考にして作ってもらえるかもしれないわ」
コスヤさんはそのご夫婦のおウチへの地図を手渡してくれた。
「それは期待出来ますね。ここから歩いて数分くらいですね」
こうして、桜子はそれを頼りにそのおウチへ。
「こんにちは桜子ちゃん、生でお会いするのは初めてだね」
獣耳とピンク色の髪をした奥様、フィペラさん。
「どうも、桜子君。偉大な絵の芸術家さんだって聞いてるよ」
獣耳と水色の髪をした旦那様、ゴポロさん。
共に五十代くらいに見える、お淑やかそうな御夫妻であった。
「いえいえ、私そんなに偉大じゃないですよ。はじめまして。あの、本日は、日本で普及している洋式トイレの便器をお作りしていただきたくて、訪れて来ました。こういう感じのデザインでして、これに腰掛けて用を足すんです」
「洋式トイレって、こういうデザインなのね。作れそうかも」
「素晴らしいデザインだね。足を悪くした人でも快適に使えそうだよ」
「そう思いますよね。洋式のおトイレは……」
桜子はイラストを見せたのち、コリルとコスヤさんにしたように使い方やメリットを熱く伝えた。
「普及させたら、リーチェ王国にトイレ革命が起こりそうね」
「国民の皆様に愛用されること間違いなしだろう。ただ、このままのデザインだと問題が。この国では我々夫妻みたいに人口の半数くらいが尻尾が生えている獣族かそのハーフで、そういう人だと蓋に尻尾がつっかえてしまうだろうから、蓋のないデザインで作ろうと思うんだ」
ゴポロさんはそう伝える。
「申し訳ないです。私のいた世界ではいなかった尻尾が生えている人達のことを配慮しないデザインで描いてしまい」
「桜子君は気にする必要ないよ。修正点は蓋だけだし。材質は何か分かるかな?」
「陶器だと思います」
「陶器製か。了解。何日かかかりそうだけど、頑張って作ってみるよ」
「これは作り甲斐があるわね」
「ありがとうございます。楽しみに待ってますね」
☆
そして数日後。
コリル宅の呼び鈴が鳴らされ、
「こんにちは、ついに完成出来たよ」
「洋式トイレを伝承して下さった桜子ちゃん達に最初にお使いいただきたくて、お運び致しました」
洋式トイレの便器から蓋を外されたようなデザインのものがお披露目された。底に大きな穴が開いているのも、日本でよく見かけるタイプとは異なっていた。
「桜子ちゃん、申し訳ないんだけど、便器の後ろから水が噴き出す魔法みたいな機能は、考えたけど無理だったわ」
「フィペラさん、それは気になさらないで下さい。水道とか電気の力とか、別の技術が必要ですし、私も詳しい仕組みはよく分かっていないので」
こうして、リーチェ王国初の洋式トイレは、コリル宅に取り付けられることに。
これまで使っていた長方形の穴に覆い被せる形で設置された。
「これ一度使っちゃうと、今までのおトイレに戻れなくなっちゃいそうだよ」
最初に使ったコリルも、
「洋式トイレ、とても使いやすかったわ」
コスヤさんも大絶賛。
「洋式トイレの便器の作り方、国中にいるギルド仲間に伝承していくよ。リーチェ王国中に普及させるには、まだまだ当分、十年以上は先のことになるだろうけど、トイレにはまだまだ進化の余地があるってことがよく分かったよ」
「他の家具のご依頼も多くて、短期間に量産は出来ないけど、週に一台くらいは作っていくつもりよ」
ゴポロさんもフィペラさんもご満悦だ。
☆
夕方、リャモロンもコリル宅に招待し、
「今までよりも快適に大きい方をすることが出来たわ。ここで読書も出来そうなくらいね」
大満足な様子で感想を伝えたのだった。
「これヤバいよね。まさにトイレ革命だよ」
「大きい方する時、すごく楽♪」
「日本のトイレ凄過ぎ」
「アタシんちにも早く取り付けたいな」
夜、お風呂に入りに訪れて来たコリルのお友達もこんな感想を持ち大好評なようだった。
「ワタシは、公衆トイレで知らない人が座ったあとに、座るのはなんか抵抗あるなぁ。ワタシと同じ考えの人もいっぱいいるだろうから、今までのも残しながら併用で普及させていった方がいいと思うな」
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