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戦闘開始-07
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「サーチ・レイ!!」
俺が唱えると構えた手から白い光がいくつも放たれていった。
このサーチ・レイは聖なる気を持つ光魔法がベースとなっていて敵意悪意を闇魔法で見つけ、自動で追尾するという優れ物だ。
すでに俺たちが結託していたことや、ムサシが明らかにマント野郎に向かっていったことなどから奴らに敵意を抱かせ利用したって訳だ。
「いっけぇぇぇぇ!!」
サーチ・レイは15発超放たれていった。
これで全滅してくれれば一番良いんだけど...
ところがどうもそうはいかないらしい。
マント野郎がサーチ・レイをいなしてムサシと闘い始めたのが見えたし、他にも数発防がれた感覚がある...
「どうするか......」
正直迷う。
姿が見えているムサシは心配だが、逆にどこにいるかわからないコハルも心配だ。
......決めた!
俺は意識を集中して魔法を放った。
「ホーリー・レイ!」
一般的な中級光魔法をマント野郎に向けて放つと、俺はムサシとは逆方向に駆けていった。
ムサシ頼むぞ...足止めだけでいいんだ......
まずはコハルの安全を確保しなければ!!!
-------ーーーマント視点-------ーーー
「忌々しい......忌々しいぞ餓鬼らが......」
俺が手塩にかけて育ててやった恩も忘れ、こうして歯向かってくるなどと...
確かにここ数日は怪しい気配があった。
特にあのミスミとかいう餓鬼。
何をやらせてもどこ吹く風というか、本気でやっていないとは感じていたが、まさかこう堂々と裏切ってくるとは...
奴が遠くの山で魔法の詠唱に入ったのを確認し、すぐさま上級防御魔法アースウォールを詠唱。
奴の、恐らくホーリー・レイは防げたがアースウォールを解除した瞬間今度はムサシとかいう餓鬼が飛び込んできた。
......忌々しいにもほとがある
こんなにムカつく事は久しぶりだ。
「こい......大人に逆らうとどうかるか身体に叩き込んでやる!!!」
「へっ!いくぜジジイが!!」
威勢の良い餓鬼は嫌いじゃないが、今日は別だ。
死ぬよりも辛い目にあわせてやろう。
と、どうやらもう一発ホーリー・レイを放つであろう気配がするな。
今はお前の番ではない。
「グランウォール!!」
上級土魔法を発動し巨大な土の壁を作り出す。俺とムサシを取り囲むように発動し、逃げ場を無くしてやった。
「チィッ!フレア・ショット!!」
魔法適性があってもたかが餓鬼...こんな物だな。
「フンッ」
無詠唱の初級土魔法で叩き潰す。
これでは勝負にならんな。
「あ~、これはちとまずいかもな......」
「もう遅い!一度死ぬがいい!!!」
奴の足元の土を沼に変える水土複合魔法を発動。とりあえずこいつは終わりだな。
「ウワァ!!なんだこれ!!!動けねえ!!」
「ふん、くらえ!アースブラスト!!!」
魔法によって生み出された巨大な岩がムサシめがけて飛んでいき
ドンッ
と大きな音を立て土煙を巻き上げた。
「後はミスミの奴......なにっ!!!」
ヒュッ
顔の目の前を炎の矢が通り過ぎた。
......冷や汗が出る。こんな餓鬼相手に!!
土煙がはれ、奴の姿が見える。
......なるほどな。そうやって沼から出たのか。
「貴様......自分の足元に炎魔法、それも爆発するタイプを使ったな?」
「へへへ、ご名答~~!ちょっと痛いけど、とりあえずお前を焦らせることは成功~~!」
足が真っ黒に焦げたムサシの姿がそこにあった。
俺が唱えると構えた手から白い光がいくつも放たれていった。
このサーチ・レイは聖なる気を持つ光魔法がベースとなっていて敵意悪意を闇魔法で見つけ、自動で追尾するという優れ物だ。
すでに俺たちが結託していたことや、ムサシが明らかにマント野郎に向かっていったことなどから奴らに敵意を抱かせ利用したって訳だ。
「いっけぇぇぇぇ!!」
サーチ・レイは15発超放たれていった。
これで全滅してくれれば一番良いんだけど...
ところがどうもそうはいかないらしい。
マント野郎がサーチ・レイをいなしてムサシと闘い始めたのが見えたし、他にも数発防がれた感覚がある...
「どうするか......」
正直迷う。
姿が見えているムサシは心配だが、逆にどこにいるかわからないコハルも心配だ。
......決めた!
俺は意識を集中して魔法を放った。
「ホーリー・レイ!」
一般的な中級光魔法をマント野郎に向けて放つと、俺はムサシとは逆方向に駆けていった。
ムサシ頼むぞ...足止めだけでいいんだ......
まずはコハルの安全を確保しなければ!!!
-------ーーーマント視点-------ーーー
「忌々しい......忌々しいぞ餓鬼らが......」
俺が手塩にかけて育ててやった恩も忘れ、こうして歯向かってくるなどと...
確かにここ数日は怪しい気配があった。
特にあのミスミとかいう餓鬼。
何をやらせてもどこ吹く風というか、本気でやっていないとは感じていたが、まさかこう堂々と裏切ってくるとは...
奴が遠くの山で魔法の詠唱に入ったのを確認し、すぐさま上級防御魔法アースウォールを詠唱。
奴の、恐らくホーリー・レイは防げたがアースウォールを解除した瞬間今度はムサシとかいう餓鬼が飛び込んできた。
......忌々しいにもほとがある
こんなにムカつく事は久しぶりだ。
「こい......大人に逆らうとどうかるか身体に叩き込んでやる!!!」
「へっ!いくぜジジイが!!」
威勢の良い餓鬼は嫌いじゃないが、今日は別だ。
死ぬよりも辛い目にあわせてやろう。
と、どうやらもう一発ホーリー・レイを放つであろう気配がするな。
今はお前の番ではない。
「グランウォール!!」
上級土魔法を発動し巨大な土の壁を作り出す。俺とムサシを取り囲むように発動し、逃げ場を無くしてやった。
「チィッ!フレア・ショット!!」
魔法適性があってもたかが餓鬼...こんな物だな。
「フンッ」
無詠唱の初級土魔法で叩き潰す。
これでは勝負にならんな。
「あ~、これはちとまずいかもな......」
「もう遅い!一度死ぬがいい!!!」
奴の足元の土を沼に変える水土複合魔法を発動。とりあえずこいつは終わりだな。
「ウワァ!!なんだこれ!!!動けねえ!!」
「ふん、くらえ!アースブラスト!!!」
魔法によって生み出された巨大な岩がムサシめがけて飛んでいき
ドンッ
と大きな音を立て土煙を巻き上げた。
「後はミスミの奴......なにっ!!!」
ヒュッ
顔の目の前を炎の矢が通り過ぎた。
......冷や汗が出る。こんな餓鬼相手に!!
土煙がはれ、奴の姿が見える。
......なるほどな。そうやって沼から出たのか。
「貴様......自分の足元に炎魔法、それも爆発するタイプを使ったな?」
「へへへ、ご名答~~!ちょっと痛いけど、とりあえずお前を焦らせることは成功~~!」
足が真っ黒に焦げたムサシの姿がそこにあった。
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