神となった男

ぴっさま

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第2話 野菜泥棒

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男は馬鹿なと考えた。昨日のはただの夢だと。
貴重な昼休みに無駄な時間を過ごしてしまったと考えた。
午後の仕事の時間になり、やがて就業時間となった。
夕食を家族と食べながらテレビを見ていた。

泥棒が野菜を沢山盗んだとかで農家の人が取材で憤っていた。
それはそうだろう、仕事の結果は自分の子供のような物だ。

だが重罪ではないから本気で捜査はされず、恐らく捕まる事は無いだろう。
男も憤りを感じ「野菜泥棒など目が見えなくなれば良い」と思った。
子供も一緒に見ているので声に出してはいない、心の声だ。

何日かして野菜泥棒が捕まったというニュースがテレビでやっていた。
○○県に住む在日外国人3人で共謀して野菜を盗んでいたという事だった。
奇妙な事としてニュースキャスターが伝えるのは盗んで2日後ぐらいの夜、急に3人全員の目が同時に見えなくなったという事であった。

3人はこれは天罰では無いか?と思い警察に自首したという事だった。
目がみえない原因は病院でまだ検査中との事であった。

面白い事もあるもんだなと男は思った。まあ野菜泥棒ぐらいで自首して反省しているのであれば許してやれば?とも思う。

次の日、同じニュース番組で放送後に野菜泥棒の男達の目が急に見えるようになった事が放送されていた。
病院でも目に異常は見られなかったとの事。

インターネット上ではこの関連記事のコメントで、ニュースを見た神が罰を与えたり取り消したりしていると想像している人がいた。
そんな馬鹿な事はあり得ないだろう

この歳になれば分かる。神などいない。
いたらこんな理不尽がまかり通る世の中にはなっていないだろうから。




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ファンタジー小説も書いています。
「半神の守護者」
※目次の下のフリースペースにリンクを置いています。
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