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129. 豪華バーベキューに参加する俺
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ワッドの間のワッドとは、神話に出てくる神の名である。
この国のイメージと合わせて考えれば、内装は派手で明るい色彩の調度品かと思いきや、とても落ち着いたシックな色合いでまとめられていた。
季節が夏、ということもあり、青系で統一された調度品はどれも深みがあって、繊細な色をしている。
ソファの背もたれや肘置きはおそらく、ウォーターヒヤシンスで出来ていて、座面はワッフル生地で通気性が良い素材が使われている。
南国風の涼しげなソファ、と言えば想像出来るアレ、だった。
ソファだけでなく、スツールやサイドテーブルも同じ作りで統一され、開け放たれた窓の向こうには水の張られたプールがあった。
プールの向こうは、ヤシの木に似た南国の木々が植えられた庭が広く作られ、最高級のリゾート気分が味わえる素晴らしい部屋である。
ベッドも同じシリーズの物で、寝室は風が良く通り、とても涼しく過ごしやすそうだ。
アルヴィスと二人で見て回りながら、この家具欲しい、なんて思ってしまった。
「この家具、どこで売ってるんだろ。後で聞いてみよう」
「気に入ったのか?」
「うん!シンプルだけど細部がお洒落で凝ってる。素材も最高級品だよね。夏にすごく良い」
「確かに涼しげだな」
「だろう?工房の作品だろうけど、他の家具も見てみたい」
「滞在期間は長いから、いつでも行けるだろう」
「そうだね!」
楽しみが増えた、と喜んでいると、居室の扉がノックされた。
侍女は思っていたよりも早く到着したが、ベテラン侍女ばかりがずらりと並んだ。
おそらく全員四十は超えていて、侍女長クラスでは?と思われる。
「本日より我々が、ミカエル王子殿下にお仕えさせて頂きます。ご帰国の日まで不自由なくお過ごし頂けますよう、誠心誠意努めます。よろしくお願い申し上げます」
先頭で頭を下げたのは、五十代と思しき侍女だった。
頭を下げる角度も喋り方も、はきはきしていて若々しい。
完璧な角度で頭を下げている侍女達に顔を上げるように言い、ミカエルは他国の王子として恥ずかしくないよう、こちらも完璧な微笑で返す。
「突然のことに驚いたと思うけれど、カノラド王のご配慮に感謝します。しばらくお世話になります。こちらこそ、どうぞよろしく」
ミカエルの微笑にほんの一瞬だけ、彼女達に動揺が走ったが、表情に出す者は一人もいなかった。
プロだった。
「光栄にございます。さっそくではございますが、室内の説明と、着替えのお手伝いをさせて頂きたく存じます」
「ああ、ありがとう。着替えまで用意して頂いて、お心遣い傷み入る」
「我が王もお喜びになります」
アルヴィスは自分に宛がわれた部屋へと着替えに行き、ミカエルも侍女に手伝ってもらって着替えを済ませた。
カノラド連邦の一流工房が手がけたという服は、アラブとエジプトとファンタジーを融合したような服だった。
思ったよりも露出が少なく、喉元まできっちりと閉まっているのは、アラブ系の特徴のように思われる。
下はぴったりとしたズボンに靴だが、ベルトから下はスカートのようなひらひらとした長い布を巻いており、ファンタジーなのか踊り子の服なのかわからない感じになっていたが、形としては美しくまとまっており、格好良かった。
白系でまとめられた布は軽く、通気性の良い素材で、長袖も緩いので暑苦しくはないものの、王のような露出の多い服を想像していただけに、内心安堵した。
顔に出ていたわけでもあるまいに、デキる侍女は頭を下げて情報を補足してくれた。
「我が王は、ソウェイサズ王国からお越しになる王子殿下方には、我が国の日差しは強かろう、と、出来るだけ露出を少なくするように、と仰せでした」
「ありがたい。布が涼しいから、暑くはないね」
「安心致しました。大変お美しく、お似合いでございます」
「ありがとう」
装飾品は、最低限だった。
頭に被る帽子の指定は特になく、この国では被るも被らないも自由だという話だった。
簡単に髪も整えてもらえば、推定世界一の超絶美少女の出来上がりである。
少しずつではあるが背は伸びているし、美少女から美女へと変わりつつある過渡期であると感じる。
美女よりは、イケメン希望です。
着替えを済ませてやって来たアルヴィスは、同じ様なデザインの服だったが、色は深い青系で全体的にすっきりしており、これまた世界一の超絶美形だった。
認識阻害の魔術のせいで、この美形を他の人達が見られないのが本当に残念だと思う。
うちのアルヴィス、すごいイケメンなんですよ!!
どちらかというと、アルヴィスの顔になりたい人生だった。
「…似合っているな」
「アルも、似合ってるよ!」
お互いに褒め合い、侍女と侍従に案内されて、昼食を摂る会場へと向かった。
会場は、外だった。
宮殿から一歩外の廊下に出た瞬間、熱気が押し寄せその圧によろめきそうになる。
強い日差しは明るいというよりもはや眩しく、庭の土は照り返しで白く見え、木々は陽光を照らしてきらきらと…否、ギラギラと輝いている。
空気も熱く、呼吸をするのが息苦しくなる程だ。
外を見ていると眩しさで目が灼かれそうになり、慌てて日陰を見ると、影は真っ黒で対比が凄まじい。
「この国の夏は、本当に暑いんだね」
思わず呟くと、前を歩いていた侍女が振り返り、申し訳なさそうに頭を下げた。
「移動にご不便をおかけし、申し訳ございません。会場は結界を張り、快適にお過ごし頂けるようになってございます。今しばらく、ご辛抱頂けますと幸いにございます」
「いや、大丈夫だよ。この暑さがあるからこそ、育つ植物もあるのだし」
「ありがとうございます」
白い日差しを横目に見ながら、日焼けしそう、なんて思った。
…あ、本気で日焼けしそう。
日焼け止めとか、作れるのかな。
作り方、知らないな。
今日は出来るだけ、日陰にいることにしよう。
どうにもミカエルの肌は、強い日差しに長時間当たると発疹が出て、痛痒くなってしまうので、真っ黒に日焼け、は無理なのだ。
会場は、庭園のど真ん中だった。
背が高く太い木々があちこちに生えて木陰を作り、風を受けて枝葉を揺らす。
たくさんのテーブルとイスが並べられ、さながらパーティ会場のようだった。
会場を覆う結界が陽光の熱を和らげてくれており、初夏の日差し程に感じられた。
そこに冷風機の魔道具がそこかしこに置かれて、涼しい風が循環している。
結界内に入った瞬間、心地良い涼しさに安堵の息を吐いた。
会場を覆う結界の魔道具って、とんでもない値段では?
魔獣を防ぐのではなく、熱を防ぐだけならば、それ程でもないのだろうか?
それにしても、広範囲の結界だった。
面白い使い方だな、と思う。
会場にはすでに多くの男女が揃っており、皆涼しげな格好をしていた。
端の方にはバーベキューの焼き台がいくつも並び、鉄板を並べた台もいくつもあり、フルーツを大量に乗せた台、パンを乗せた台など、バイキング形式のような雰囲気だったが、言ってしまえば、たくさん屋台が並んでいた。
祭りに来たみたいだ。
すでにカノラド王と王妃、王族達は着席していた。
「…もしかして、私達が最後だった?」
ミカエルが気まずい思いで呟くと、侍女が首を振って否定した。
「お気になさいませぬよう。王命でございますので」
「そうなの?」
侍女の発言を肯定するように、こちらに気づいた王と王妃が立ち上がり、ルシュディーとアーヤ王女を手招きしながら、こちらへと歩いて来た。
「ああ、似合うなミカエル。本当に美しい…。アルヴィス王子も、よく似合っておられる」
「ありがとうございます」
「十年ぶりですわね、ミカエル王子。…ああ本当に、これは…。王宮中から侍女長を緊急召集した理由、納得しましたわ」
「妃殿下、大変ご無沙汰しております。カノラド王にはご配慮頂きました。ありがとうございます」
「陛下は正しいことをしました。御身の安全が第一ですもの」
やはり全員、侍女長クラスでした。
全員有能感がすごいと思ったのは、間違いではなかった。
王妃にも挨拶を返している間に、王子王女がやって来た。
「おっミカ似合うじゃん。…てかまぁ、おまえは何着ても似合うよな。やべぇな写真集出さない?俺監修で。爆売れ必至。保証する」
王子王女も涼しげな格好をしていた。
どちらも褐色の肌によく似合う、明るい色の素材をふんだんに使用していた。
「ありがとう、と素直に言おうと思ったのに…出さないよ。嫌な予感しかしないし」
「ちょっと露出するだけじゃん?」
「しないよ」
「チッ」
グラビアは、美女で見たいので遠慮します。
「あぁあ…ま、また私達より美しいのね!もうどうしようもないわねあなた!」
「あ、うん。ありがとう。アーヤ王女も似合っているね」
サリーのような衣装で、彼女にとても良く似合っていた。
彼女は本当に漫画に出てくる女子キャラのような人だが、大分わかってきた気がしている。
「わ、私のことはいいのよ…!写真、後で撮らせてちょうだい…!」
「うん、ぜひ一緒に」
カメラは今や、世界中で普及している。
最初にマスコミ界隈に革命が起き、魔道具界隈に波及し、そして王侯貴族達から順に、写真を撮る文化が急速に根付いている所だった。
「さぁ、皆に紹介しよう。こちらへ」
また気づいたら王に手を取られており、促されるまま舞台の上へと共に上がった。
ミカエルとアルヴィスを中央に、王と王妃が並び、第四王子と第六王女が逆側に並んだ。
一瞬で会場は静まり返り、王の存在感に感心したのも束の間、全員の視線はミカエルへと突き刺さっていた。
「さぁ皆、十年前我が国に遊びに来てくれた、ソウェイサズ王国のミカエル王子と、今回は第二王子であられるアルヴィス王子も一緒だ。前回会えなかった者も多いし、まだ生まれていなかった者もいるだろう。彼らは第四王子と第六王女の留学先での、大切な友人だ。当然、我々の友人でもある。夏期休暇の間、我が国との友好を深める為、滞在してくれる。皆も是非、彼らと友好を深めて欲しい」
盛大な拍手を受けながら会場を見渡し、驚いた。
えっ全員、お身内?
人数が多すぎた。
ざっと見ただけで数十人はいる。
王の配偶者と子ども。
王子達の配偶者と子ども。
今回参加している王の妃は十人程。
王子達の妃も複数いる。
愛人は、参加していない。
わ、わぁ…。
それ以外に、言葉は出なかった。
顔と名前、一致するかな。
この国の規模の大きさに、圧倒されるミカエルだった。
この国のイメージと合わせて考えれば、内装は派手で明るい色彩の調度品かと思いきや、とても落ち着いたシックな色合いでまとめられていた。
季節が夏、ということもあり、青系で統一された調度品はどれも深みがあって、繊細な色をしている。
ソファの背もたれや肘置きはおそらく、ウォーターヒヤシンスで出来ていて、座面はワッフル生地で通気性が良い素材が使われている。
南国風の涼しげなソファ、と言えば想像出来るアレ、だった。
ソファだけでなく、スツールやサイドテーブルも同じ作りで統一され、開け放たれた窓の向こうには水の張られたプールがあった。
プールの向こうは、ヤシの木に似た南国の木々が植えられた庭が広く作られ、最高級のリゾート気分が味わえる素晴らしい部屋である。
ベッドも同じシリーズの物で、寝室は風が良く通り、とても涼しく過ごしやすそうだ。
アルヴィスと二人で見て回りながら、この家具欲しい、なんて思ってしまった。
「この家具、どこで売ってるんだろ。後で聞いてみよう」
「気に入ったのか?」
「うん!シンプルだけど細部がお洒落で凝ってる。素材も最高級品だよね。夏にすごく良い」
「確かに涼しげだな」
「だろう?工房の作品だろうけど、他の家具も見てみたい」
「滞在期間は長いから、いつでも行けるだろう」
「そうだね!」
楽しみが増えた、と喜んでいると、居室の扉がノックされた。
侍女は思っていたよりも早く到着したが、ベテラン侍女ばかりがずらりと並んだ。
おそらく全員四十は超えていて、侍女長クラスでは?と思われる。
「本日より我々が、ミカエル王子殿下にお仕えさせて頂きます。ご帰国の日まで不自由なくお過ごし頂けますよう、誠心誠意努めます。よろしくお願い申し上げます」
先頭で頭を下げたのは、五十代と思しき侍女だった。
頭を下げる角度も喋り方も、はきはきしていて若々しい。
完璧な角度で頭を下げている侍女達に顔を上げるように言い、ミカエルは他国の王子として恥ずかしくないよう、こちらも完璧な微笑で返す。
「突然のことに驚いたと思うけれど、カノラド王のご配慮に感謝します。しばらくお世話になります。こちらこそ、どうぞよろしく」
ミカエルの微笑にほんの一瞬だけ、彼女達に動揺が走ったが、表情に出す者は一人もいなかった。
プロだった。
「光栄にございます。さっそくではございますが、室内の説明と、着替えのお手伝いをさせて頂きたく存じます」
「ああ、ありがとう。着替えまで用意して頂いて、お心遣い傷み入る」
「我が王もお喜びになります」
アルヴィスは自分に宛がわれた部屋へと着替えに行き、ミカエルも侍女に手伝ってもらって着替えを済ませた。
カノラド連邦の一流工房が手がけたという服は、アラブとエジプトとファンタジーを融合したような服だった。
思ったよりも露出が少なく、喉元まできっちりと閉まっているのは、アラブ系の特徴のように思われる。
下はぴったりとしたズボンに靴だが、ベルトから下はスカートのようなひらひらとした長い布を巻いており、ファンタジーなのか踊り子の服なのかわからない感じになっていたが、形としては美しくまとまっており、格好良かった。
白系でまとめられた布は軽く、通気性の良い素材で、長袖も緩いので暑苦しくはないものの、王のような露出の多い服を想像していただけに、内心安堵した。
顔に出ていたわけでもあるまいに、デキる侍女は頭を下げて情報を補足してくれた。
「我が王は、ソウェイサズ王国からお越しになる王子殿下方には、我が国の日差しは強かろう、と、出来るだけ露出を少なくするように、と仰せでした」
「ありがたい。布が涼しいから、暑くはないね」
「安心致しました。大変お美しく、お似合いでございます」
「ありがとう」
装飾品は、最低限だった。
頭に被る帽子の指定は特になく、この国では被るも被らないも自由だという話だった。
簡単に髪も整えてもらえば、推定世界一の超絶美少女の出来上がりである。
少しずつではあるが背は伸びているし、美少女から美女へと変わりつつある過渡期であると感じる。
美女よりは、イケメン希望です。
着替えを済ませてやって来たアルヴィスは、同じ様なデザインの服だったが、色は深い青系で全体的にすっきりしており、これまた世界一の超絶美形だった。
認識阻害の魔術のせいで、この美形を他の人達が見られないのが本当に残念だと思う。
うちのアルヴィス、すごいイケメンなんですよ!!
どちらかというと、アルヴィスの顔になりたい人生だった。
「…似合っているな」
「アルも、似合ってるよ!」
お互いに褒め合い、侍女と侍従に案内されて、昼食を摂る会場へと向かった。
会場は、外だった。
宮殿から一歩外の廊下に出た瞬間、熱気が押し寄せその圧によろめきそうになる。
強い日差しは明るいというよりもはや眩しく、庭の土は照り返しで白く見え、木々は陽光を照らしてきらきらと…否、ギラギラと輝いている。
空気も熱く、呼吸をするのが息苦しくなる程だ。
外を見ていると眩しさで目が灼かれそうになり、慌てて日陰を見ると、影は真っ黒で対比が凄まじい。
「この国の夏は、本当に暑いんだね」
思わず呟くと、前を歩いていた侍女が振り返り、申し訳なさそうに頭を下げた。
「移動にご不便をおかけし、申し訳ございません。会場は結界を張り、快適にお過ごし頂けるようになってございます。今しばらく、ご辛抱頂けますと幸いにございます」
「いや、大丈夫だよ。この暑さがあるからこそ、育つ植物もあるのだし」
「ありがとうございます」
白い日差しを横目に見ながら、日焼けしそう、なんて思った。
…あ、本気で日焼けしそう。
日焼け止めとか、作れるのかな。
作り方、知らないな。
今日は出来るだけ、日陰にいることにしよう。
どうにもミカエルの肌は、強い日差しに長時間当たると発疹が出て、痛痒くなってしまうので、真っ黒に日焼け、は無理なのだ。
会場は、庭園のど真ん中だった。
背が高く太い木々があちこちに生えて木陰を作り、風を受けて枝葉を揺らす。
たくさんのテーブルとイスが並べられ、さながらパーティ会場のようだった。
会場を覆う結界が陽光の熱を和らげてくれており、初夏の日差し程に感じられた。
そこに冷風機の魔道具がそこかしこに置かれて、涼しい風が循環している。
結界内に入った瞬間、心地良い涼しさに安堵の息を吐いた。
会場を覆う結界の魔道具って、とんでもない値段では?
魔獣を防ぐのではなく、熱を防ぐだけならば、それ程でもないのだろうか?
それにしても、広範囲の結界だった。
面白い使い方だな、と思う。
会場にはすでに多くの男女が揃っており、皆涼しげな格好をしていた。
端の方にはバーベキューの焼き台がいくつも並び、鉄板を並べた台もいくつもあり、フルーツを大量に乗せた台、パンを乗せた台など、バイキング形式のような雰囲気だったが、言ってしまえば、たくさん屋台が並んでいた。
祭りに来たみたいだ。
すでにカノラド王と王妃、王族達は着席していた。
「…もしかして、私達が最後だった?」
ミカエルが気まずい思いで呟くと、侍女が首を振って否定した。
「お気になさいませぬよう。王命でございますので」
「そうなの?」
侍女の発言を肯定するように、こちらに気づいた王と王妃が立ち上がり、ルシュディーとアーヤ王女を手招きしながら、こちらへと歩いて来た。
「ああ、似合うなミカエル。本当に美しい…。アルヴィス王子も、よく似合っておられる」
「ありがとうございます」
「十年ぶりですわね、ミカエル王子。…ああ本当に、これは…。王宮中から侍女長を緊急召集した理由、納得しましたわ」
「妃殿下、大変ご無沙汰しております。カノラド王にはご配慮頂きました。ありがとうございます」
「陛下は正しいことをしました。御身の安全が第一ですもの」
やはり全員、侍女長クラスでした。
全員有能感がすごいと思ったのは、間違いではなかった。
王妃にも挨拶を返している間に、王子王女がやって来た。
「おっミカ似合うじゃん。…てかまぁ、おまえは何着ても似合うよな。やべぇな写真集出さない?俺監修で。爆売れ必至。保証する」
王子王女も涼しげな格好をしていた。
どちらも褐色の肌によく似合う、明るい色の素材をふんだんに使用していた。
「ありがとう、と素直に言おうと思ったのに…出さないよ。嫌な予感しかしないし」
「ちょっと露出するだけじゃん?」
「しないよ」
「チッ」
グラビアは、美女で見たいので遠慮します。
「あぁあ…ま、また私達より美しいのね!もうどうしようもないわねあなた!」
「あ、うん。ありがとう。アーヤ王女も似合っているね」
サリーのような衣装で、彼女にとても良く似合っていた。
彼女は本当に漫画に出てくる女子キャラのような人だが、大分わかってきた気がしている。
「わ、私のことはいいのよ…!写真、後で撮らせてちょうだい…!」
「うん、ぜひ一緒に」
カメラは今や、世界中で普及している。
最初にマスコミ界隈に革命が起き、魔道具界隈に波及し、そして王侯貴族達から順に、写真を撮る文化が急速に根付いている所だった。
「さぁ、皆に紹介しよう。こちらへ」
また気づいたら王に手を取られており、促されるまま舞台の上へと共に上がった。
ミカエルとアルヴィスを中央に、王と王妃が並び、第四王子と第六王女が逆側に並んだ。
一瞬で会場は静まり返り、王の存在感に感心したのも束の間、全員の視線はミカエルへと突き刺さっていた。
「さぁ皆、十年前我が国に遊びに来てくれた、ソウェイサズ王国のミカエル王子と、今回は第二王子であられるアルヴィス王子も一緒だ。前回会えなかった者も多いし、まだ生まれていなかった者もいるだろう。彼らは第四王子と第六王女の留学先での、大切な友人だ。当然、我々の友人でもある。夏期休暇の間、我が国との友好を深める為、滞在してくれる。皆も是非、彼らと友好を深めて欲しい」
盛大な拍手を受けながら会場を見渡し、驚いた。
えっ全員、お身内?
人数が多すぎた。
ざっと見ただけで数十人はいる。
王の配偶者と子ども。
王子達の配偶者と子ども。
今回参加している王の妃は十人程。
王子達の妃も複数いる。
愛人は、参加していない。
わ、わぁ…。
それ以外に、言葉は出なかった。
顔と名前、一致するかな。
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