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本編
8 休憩
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ルイの体調が少し良くなるまで、広場のベンチに座って休むことにしました。
「あ、あっちで飲み物売ってるから買ってこようか?」
ティナリアは、果物をすりおろして、砕いた氷を混ぜたジュースを売っているお店を見つけました。海と違って、人魚にとって陸は少し暑いので、冷たい飲み物を飲んだらルイも気分が良くなるはずです。
「どんなのがいい?」
「うーん、さっぱりした味のがいいかな」
どんな果物があるのか、どんな味がするのか二人は知りませんので、大まかな希望だけルイはティナリアに伝えます。
「分かった。お店の人におすすめを聞いてみるね」
ティナリアは、パッとベンチから立ち上がると、飲み物のお店まで走って行きました。ティナリアが、お店のお姉さんに話かけ、ジュースを買う姿をルイは目で追いかけます。
ティナリアは、可愛らしい容姿とイキイキと元気な性格で海の中では目立った存在でした。それは陸でも変わらないみたいで、ティナリアを見とれている人間が何人もいます。
お金をお店のお姉さんに支払うティナリアに声をかけようとする男の子がいましたが、ティナリアは気がつかない様子で、ジュースを2個受けとると、ルイの所に走って戻って来ました。
ティナリアに連れが居ると分かった男の子は残念そうに立ち去って行きました。
「買ってきたよ。レモンとはちみつのジュースがさっぱりしてておすすめだって」
薄い黄色のジュースをルイに渡しながら、ティナリアが何味か説明してくれます。ちなみにティナリアが持っているのは、薄い桃色のジュースです。
「ありがとう。ティナは何味にしたの?」
「桃とイチゴのジュースだよ。女の子に人気の味なんだって」
ティナリアもお店のおすすめを買ってきたようです。
二人で座ってジュースを飲みます。
おすすめというだけあって、さっぱりと飲みやすく、砕いた氷が体を内側から冷やしてくれました。
少し怠かったルイの体調も、良くなってきました。
途中で「それも飲んでみたい」とティナリアが言ってきたので、ジュースを交換して飲みます。桃とイチゴのジュースも少し甘いですが美味しいとルイは思いました。
二人にしたら日常的な光景なのですが、端からみたらまるで恋人同士のように見え、何人かが羨ましそうに二人を見て通りすぎていきました。
「さっき女の子を助けたでしょ。ローズマリーさんだっけ?」
空になったジュースの容器を持ったまま、ティナリアがルイに話しかけます。
「うん、そう言ってたね」
立ち去る前に「ローズマリー」と名乗っていたことを思いだし、ルイは頷きます。
「何だか、『人魚姫の物語』みたいだよね」
「どこが?」
「溺れた人間を、人魚が助けたところ」
たしかに言われてみれば、『人魚姫の物語』に似ているのかもしれません。王子さまではなくお嬢様で、人魚姫ではなく男の人魚ですが。
「ローズマリーさん、可愛かったよね」
「まあ、可愛かったと思うけど」
長いツヤツヤした金髪に、水色の瞳はティナリアの髪色みたいできれいでした。顔立ちも可愛らしい女の子だったことを、ルイは思い返します。
でも、どうしてティナリアが突然そんな話題を振ってきたのかわかりません。
「どうしたの? 何か気になることでもあるの?」
「……」
ルイが尋ねると、ティナリアは珍しく考え込んでしまいました。
「えっとね。『人魚姫の物語』では人魚姫が王子さまに恋するでしょ? だから、ルイもローズマリーさんに恋しちゃったんじゃないかなーって思って」
「は?」
ルイは呆れたような表情でティナリアを見ます。
「いや。別に何とも思ってないんだけど」
ルイの返事に、ティナリアは少し安心したような表情になりました。
「あ、あっちで飲み物売ってるから買ってこようか?」
ティナリアは、果物をすりおろして、砕いた氷を混ぜたジュースを売っているお店を見つけました。海と違って、人魚にとって陸は少し暑いので、冷たい飲み物を飲んだらルイも気分が良くなるはずです。
「どんなのがいい?」
「うーん、さっぱりした味のがいいかな」
どんな果物があるのか、どんな味がするのか二人は知りませんので、大まかな希望だけルイはティナリアに伝えます。
「分かった。お店の人におすすめを聞いてみるね」
ティナリアは、パッとベンチから立ち上がると、飲み物のお店まで走って行きました。ティナリアが、お店のお姉さんに話かけ、ジュースを買う姿をルイは目で追いかけます。
ティナリアは、可愛らしい容姿とイキイキと元気な性格で海の中では目立った存在でした。それは陸でも変わらないみたいで、ティナリアを見とれている人間が何人もいます。
お金をお店のお姉さんに支払うティナリアに声をかけようとする男の子がいましたが、ティナリアは気がつかない様子で、ジュースを2個受けとると、ルイの所に走って戻って来ました。
ティナリアに連れが居ると分かった男の子は残念そうに立ち去って行きました。
「買ってきたよ。レモンとはちみつのジュースがさっぱりしてておすすめだって」
薄い黄色のジュースをルイに渡しながら、ティナリアが何味か説明してくれます。ちなみにティナリアが持っているのは、薄い桃色のジュースです。
「ありがとう。ティナは何味にしたの?」
「桃とイチゴのジュースだよ。女の子に人気の味なんだって」
ティナリアもお店のおすすめを買ってきたようです。
二人で座ってジュースを飲みます。
おすすめというだけあって、さっぱりと飲みやすく、砕いた氷が体を内側から冷やしてくれました。
少し怠かったルイの体調も、良くなってきました。
途中で「それも飲んでみたい」とティナリアが言ってきたので、ジュースを交換して飲みます。桃とイチゴのジュースも少し甘いですが美味しいとルイは思いました。
二人にしたら日常的な光景なのですが、端からみたらまるで恋人同士のように見え、何人かが羨ましそうに二人を見て通りすぎていきました。
「さっき女の子を助けたでしょ。ローズマリーさんだっけ?」
空になったジュースの容器を持ったまま、ティナリアがルイに話しかけます。
「うん、そう言ってたね」
立ち去る前に「ローズマリー」と名乗っていたことを思いだし、ルイは頷きます。
「何だか、『人魚姫の物語』みたいだよね」
「どこが?」
「溺れた人間を、人魚が助けたところ」
たしかに言われてみれば、『人魚姫の物語』に似ているのかもしれません。王子さまではなくお嬢様で、人魚姫ではなく男の人魚ですが。
「ローズマリーさん、可愛かったよね」
「まあ、可愛かったと思うけど」
長いツヤツヤした金髪に、水色の瞳はティナリアの髪色みたいできれいでした。顔立ちも可愛らしい女の子だったことを、ルイは思い返します。
でも、どうしてティナリアが突然そんな話題を振ってきたのかわかりません。
「どうしたの? 何か気になることでもあるの?」
「……」
ルイが尋ねると、ティナリアは珍しく考え込んでしまいました。
「えっとね。『人魚姫の物語』では人魚姫が王子さまに恋するでしょ? だから、ルイもローズマリーさんに恋しちゃったんじゃないかなーって思って」
「は?」
ルイは呆れたような表情でティナリアを見ます。
「いや。別に何とも思ってないんだけど」
ルイの返事に、ティナリアは少し安心したような表情になりました。
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