この記憶に、名前を。

もちうさぎ

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忘れたくない二つの記憶。

二つの話、まだ近づいていない。

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志桜〈こないだの事で、話があるの。明日は部活があるから、放課後に部室に来て。〉
曜 〈『私』です。君が消える前に、あなたに伝えておかなければならないことがあります。『私』から説明したいので、明日の放課後に屋上で待っています。〉

僕が、消える?こないだの話?
愛さえないこんな世界は、こんなことを望んでいるのだろうか。僕はどちらを優先しなければいけないのか。まず一つずつ考えていこう。

志桜の『こないだの事』というのは、多分僕の告白の事だろう。あの返事を僕は期待をしていなかった。言い方は悪いが、ひとつのけじめとして告白をした。なら、行かなくてもいいかもしれない。でも、写真部の事で何かあるかもしれないし少し気になるのだ。どうすればいいのか。
曜の『私』という事は人格が消えた方の彼女なのだろう。『君が消える前』と言うのは僕のことなんだろう。だとすれば、僕はもう消えるのが運命なのだろうか。とにかく、聞かないことには何もわからない。聞かなければならないことだと思った。
かと言って、先約があるからと言うわけでもない。断るべきは...志桜だろう。間違っていないはずだ。僕は二人に返信をした。

志桜〈ごめん、少し先約があるんだ。話は凄く聞きたい。月曜日に部室に来てくれないか?その時に聞くよ。〉
曜 〈わかった。明日の放課後、屋上で待ってる。話は長くなりそうなら、僕の家に来ても良い。僕も君とじっくり話がしたいんだ。〉

――送信しました――

明日は金曜日、週末。
僕は予定どうり放課後、屋上へ向かった。曜は〈長くなりそうだったら、君の家に途中で行くかもしれない。〉とメールをもらった。

「ごめん、遅くなった。」
そこには彼女の姿があった。

「ううん。こっちこそ急にごめんなさい。」
彼女の髪が振り返る。綺麗で凄く絵になる。写真に収めたいくらいだ。

「気にしないよ。で、僕が消えるって?」
なんだか、さみしそうな顔をした。僕は彼女が悲しまないように、なるべくいつもの顔で話したつもりだった。そんなに僕につらい結末が待っているのだろうか。

「すこしメールの文を間違えました。君が消えるわけではなんです。君が捨てた人格が消えるんです。普通に聞くと別に問題ないかもしれないけど、あの組織が動き出しそうなんです。それに、君の人格が使われる場合があるかもって...小人から・・・・連絡があったんです。」

....どういうことなんだ。

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