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それぞれの過ごす冬
if.もしも志穂とその妹と関係を持ったら
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バタン、とドアが閉じられる。
隣に並んでいるのは志穂さんで、室内、そして俺を交互に眺めると「えっと」と呟いていた。
ただ寝泊りするだけにしては大きすぎるベッドがそこにあり、またレースつきのカーテンの向こうには小さなプールが見える。ゆったりと腰掛けられそうなソファーまであって、かなり過ごしやすそうな部屋だった。
「あら、いいじゃない。せっかく東京に来たからホテルの参考にしたかったのよね」
そこを気にもせず歩いてゆくのは鵜鷺さんだ。こちらに向けたお尻は大きくて、観葉植物などを見ているのでそのお尻を突き出す格好になる。
さらりとした黒髪を揺らして、振り返る瞳は伊豆で会ったときとまったく変わらない。紺色がかすかに混じっており、唇に笑みを浮かべるだけで魔女のような気配が漂った。
「えーっと、鵜鷺さん、これは一体?」
「言ったでしょう、ホテルの下見だって。二人とも静かな場所で相談したかったみたいだし、ならちょうどいいじゃない」
空調が整っており、部屋はだいぶ温かい。彼女はベッドに腰掛けるといらなくなった上着を脱ぎ始める。
と、強気そうな瞳を俺ではなく、すぐ隣に向けた。
「姉さんはここでなにが起こるか薄々予想していそうだけど」
えっ!? と驚きの表情を見せるのだが、志穂さんの頬はすでに赤い。もじもじと腰を揺らしており、せわしなく指を動かす。
ほんのりと甘い香りが漂い、なぜかこれには思考を溶かす効果がある気がした。
「だ、だめよ、いけないわ」
わずかに小首を傾げて、じいと彼女は見つめてきた。
女性というのは視線にすごく敏感だ。温かそうなニットは大きな乳房をさらに誇張しているようで、ピクンピクンと震えを起こしている。しかし隠そうとはせず、先ほどより大きく腰をぐねっと揺らしていた。
なぜこうなったのか。これからどうなるのか。そんな疑問を抱いた俺は、部屋の中央に立つ女性に問いかけた。
「本気ですか、ここで志穂さんと……するなんて」
「あら、見てわかるでしょう。本気なのは姉さんだってことを」
片眉を吊り上げて鵜鷺さんはそう言う。気のせいか機嫌が悪そうであり、歩いてくるとその顔を俺に近づけてきた。
「ウブすぎるから性教育をしてあげて。でないとまた姉さんはしでかすわ」
「せ、性教育っ!?」
背後で裏返った声をあげたのは志穂さんだ。たぶん俺を盾にしたかったんだと思う。腕を掴むと、わっと勢いよく口を開いた。
「ちょ、ちょっと待ちなさい。そんなの学校で習ったし、あまり人聞きの悪いことを……!」
はぁーー、という大きなため息に反論は遮られる。鵜鷺さんは「やれやれ」と肩をすくめた。
「お酒に弱い。男の良さを知った。徹君は娘の彼氏で相手をしてくれない。なら次はどうなると思う? 手ごろな相手に誘われて「まあ、いっかな」と思いかねないのよ、姉さんは。私は正直それが一番怖いわ」
そんなまさか、と志穂さんは口をパクパクするけど、真偽はともかくこの場では鵜鷺さんの方が勢いがある。
ぼそっと小さな声で「でも期待してるんでしょ?」と囁かれて、真っ赤な顔をしたまま志穂さんは両目をつぶる。観念したのか最後には「そうかも」と蚊の鳴くような声で言っていた。
まだ顔の赤い志穂さんが隣に腰かける。ぎしっとベッドが鳴り、視線を向けると彼女はうつむく。シャワーは鵜鷺さんが使っており、俺たちはまだ私服のままだ。
互いに苦悩の表情をしているのは罪悪感によるものだろう。それぞれに付き合っている相手がおり、また彼女には娘がいる。俺よりもずっと困っているに違いない。
そう思っているとためらいがちに話しかけてきた。
「でもこんな……おばさん相手、嫌でしょう?」
あ、それはぜんぜん嫌じゃないです。年上相手なので口にはできないけど、とても可愛らしい女性だと思っている。
もしかしたらその思いは表情だけで伝わってしまったかもしれない。志穂さんはしばし息を飲み、そして呼吸がだんだん早く浅くなっていく。
言って、と瞳は語っていた。
俺の口からちゃんと言葉にして欲しい。そんな風な瞳に見つめられて、柄にもなく俺は赤面していく。あー、と唸ってから観念した。
「志穂さん」
「はい」
「こう言うと怒るかもしれませんが、志穂さんはとても可愛いです。むくれたときも、赤くなったときも。子供っぽいというわけでなく、志穂さんが可愛いんです」
ひと呼吸の間を置いて、困ったような顔をされた。やっぱり迷惑だったよなと思っていると、あー、うー、と今度は志穂さんが唸り、そして観念した。
「やっぱり徹君はずるいわ。えーとね。すごく嬉しい。ありがとう」
胸の上を手で押さえて、志穂さんはたどたどしくそう言う。どきどきする心臓のせいでうまく話せない様子だったし、ぱあっと輝いた瞳から目を離せない。
彼女は少し上向いて、見惚れている俺はほんのちょっと近づく。たったそれだけで、かぽり、と音を立てて唇が重なった。
瞬間、視界がチカッとした。最初は人違いの仲でのキス。しかし今回は互いにきちんと認識しあっている。
そして思うのは、かなり気持ちいいキスということだ。ずぶずぶと沈むほどやわらかくて、唾液にまみれたぬるぬるの刺激にはきっと中毒性がある。
遅れて彼女の腕に抱きつかれると、凶悪なまでの乳房を感じとる。たぶんこれは彼女の攻撃だ。ベストな体勢を無意識に探り当て、俺の性欲を高めてくる。交尾を終えるまで離れられないように。
たぶんのめり込む。隙間を埋めるべく抱きしめて、俺はそう直感した。
相性がすごくいいんだ。もっと深くまでキスしたいと思うと、彼女はわずかに頭を傾けて、ぬるうっと内側を舐めてくる。清らかな味だと思ったし、また同時にどこまでも性欲の高い女性だとも思う。
かぽり、と重ねたときと同じ音を立てて志穂さんは離れた。名残惜しそうな俺を見てか、後ろ頭をなでなでしながら笑いかけてくる。
「ピル、飲んでるから」
またひとつ、俺を離れられなくした。罠をひとつひとつ用意して、もっとのめり込むように仕組まれている。厄介なのは彼女が無自覚ということだろう。
は、は、は、と息が早く浅くなる。行為の最中は冷静であろうと努めているのに、のしっと乗ってきたセーターごとの乳房が邪魔をする。
唇から唾液をたらりと垂らした志穂さんの顔が間近にあり、誘われるままその乳房に手を伸ばす。
ずしっと重く、また厚い下着を指先は感じとる。ひくひくと顔を震わせる様子を間近で眺めながら、胸の愛撫が始まった。
存在感のある胸は、おそらくほとんどの男性が憧れる。ゆっくりと揉みしだいて、興奮を誘いながらぱんぱんに張らせてやりたくなる。
その意思もかぎ取ったのか、彼女はゆっくりと背を向けて、後頭部をころんと肩に乗せてきた。もっと揉んでいいよ、という意味だ。
悔しいけど、この誘いは断れない。彼女はあまりに色気が強すぎる。
ニットの裾に手を入れて、なめらかな素肌を撫でながら上に上にと向かう。背中に押し当てた股間のものはすでに熱く怒張しており、きっと彼女にも気づかれている。
やがて、ズシッとした重さが両手に乗る。ン、と控えめな声を漏らしていたけど、下着よりも上、豊かな谷間の辺りを優しく撫で始めるとピクピクし始める。
すべすべな肌をしている通り女性の肌は繊細で、だからこそ揉むんじゃなくて、撫でるべきだと俺は思う。
ふぅーー……、熱しきった息を彼女は吐いた。そして唇を上向かせると、またも気づいたら唇が触れ合っていた。
ぬるんぬるんと唇を動かしあって、触れた舌を絡ませる。ごくっと志穂さんの喉が鳴り、そして敏感になりつつある乳房を彼女はちらりと見た。
「あ…………」
ゆさっと目の前で乳房全体が揺れる。下着を外されて自由になり、先ほど以上にセーターを押し広げて、もはやこの格好では外に出れないほど色気の塊と化す。
そこを揉みしだかれる。力を込めずに撫でる程度にするつもりだったが、彼女はセーターのなかの動きが分かるほど乱暴にされたがっていた。
だんだん唇を重ね続けていられなくなるほど彼女の呼吸は荒くなる。はあーー、はああーー、と唇を離すたびに深呼吸をして、ぎゅっと乳房の先端をつまむと「おウッ!!」と鳴いた。
それでいてこちらを見る瞳は「もっと」と言っており、母を忘れるほど欲情に傾きつつあった。
ぎゅ、ぎゅ、と乳房を絞る。乳搾りのように先端に向けて力を込めると「おウウッ!」とたまらなそうな声を出す。まだ服の一枚も脱いでいないのに、キスと胸の愛撫だけで志穂さんは達しかけていた。かくかく揺れる太ももを見てそう思う。
耳たぶをかじるだけで彼女はゾクゾクと身震いして、肩に頭を乗せてから真上に熱い息を吐く。
そんなときに、がろりと音を立ててシャワー室の戸が開いた。
バスタオル姿であり、黒髪を乾かしたものの鎖骨にはまだ水滴がついている。ちらりと俺たちの様子を見て、さっさと卓上のコンビニ袋に向かう。
「まだ胸を触っているだけとは思わなかったわ。あなたも姉さんも奥手ね」
冷ややかなその声を邪魔するように、また志穂さんは「おウッ!」と欲情を示す声で鳴く。前屈みになり、ベッドに手をつくのを追いかけて、より先端に意識が集中するように絞る。
嫌々と泣きそうな顔で首を振り、そして瞳を見開いた鵜鷺さんに見つめられるなか……二児の母はついに観念した。
「いッ……グッ!!」
ぐねっとお尻を大きく振って、なかなか元の角度に戻さないまま腰をピクピクと震わせる。どろりと太ももの内側を流れてきたのは愛液で、ベッドに突っ伏したまま先日以来のオーガズムを志穂さんは楽しんだ。
はああー、はああー、と震えた呼吸だけが響く。
唖然として、しばらく話せなかった鵜鷺さんはようやく口を開いた。
「ふうん、面白そうね。あなた、私の胸も触ってみる? 胸で達するなんて姉さんくらいだと思うけど」
そう言って、バスタオルはそのままに彼女は近づいてきた。脱がす役目は俺に与えるという意味だろう。
口紅の落ちた唇が、くすりと笑った。
「んんんん゛ーーーーッ!!」
両腕を真上に向けて、裸体をベッドに押しつける。おや、それは胸の愛撫から逃げようとしているのかな。
しかしその先には俺の両手があり、弾むような乳房の感触に包まれる。小刻みに震えを伝えてくるのも心地良い。
となると汗で濡れた乳首をピンピンと指で弾きたくなる。とたんに裸体がリズミカルに揺れ始めた。
「アッ、アッ、わかっ、分かったからぁっ、も、もうイクからぁ……ッ! いく、いく……」
うわごとのように「いく」と繰り返し口にして、だんだん瞳がぼうっとしていく。やがて静かになってから「あ゛んッッ!」と強く鳴いた。
呼吸も満足にできなさそうな顔で、お尻だけ突き出した格好で鵜鷺さんは痙攣した。とめどなく裸体を汗が流れ落ちており、まるでオイルを塗っているようだった。
志穂さんほどじゃないけど、ぶるんっと揺れる重量感たっぷりの胸はやはり姉妹だと感じさせる。
そうそう、鵜鷺さんって感度が高いんだよね。大人ぶっているけど、伊豆のときもちょっと触っただけで喘いでいたし。
汗で濡れた鵜鷺さんは起きようとするも、ぶるぶると四つん這いのままわななく。特に股間のぬるぬるがすごくって、もあ、と漂う濃い匂いにあてられそうだ。
その桃のようなお尻に手をかける。くびれが強く、手をかけるのにぴったりだった。
するとお尻をビクッと震わせて、彼女の顔がこちらを向いた。
「ば、ばかばかっ! 今日はあなたと姉さんがする日で……!」
ふるっ、ふるんっと左右にお尻を揺すって拒もうとする。だけどなぜかその光景は俺の欲情を誘う。
ぬるぬるが最も強い場所にあてがうと、ビクッと先ほど以上に揺れた。
ぼうっとした瞳で見つめてくるのは志穂さんだ。衣服をほとんど脱いでおり、温かそうなニットを胸の上までたくし上げている。
外れかけたブラからはわずかに色鮮やかな先端をのぞかせていて、ぎしっとベッドを鳴らしてから間近で唇を開く。
唾液で濡れた舌がそこにあり、表情を見るに俺の欲情を誘っているのは明らかだ。清純な顔のまま、凶悪なまでの乳房が色気をこれ以上なく高める。
やがて、濃いと思えるほどの甘い香り、志穂さん特有の匂いに包まれた。
そうだ、そう。
最初からそうだった。彼女の香りを嗅ぐとなぜか欲情してしまう。意図通りなのか無意識なのかは分からない。だけど彼女が望んだとき、望み通りの効果を異性に与える。そんな気がした。
予想通り……いや、予想以上の感触が待っていた。ぬるん、と唇同士が重なり合い、裸体以上に色気のある格好をした彼女は、俺の背中に腕を巻きつける。
そして鵜鷺さんの腰を引き寄せた。抵抗は弱々しく、舐め合う唇と同じくらいのぬるんっとした感触が待っている。
あったかい……そう思いながら、ぬ゛るううーーっと男性器が包まれていく。
「あ゛ーーーーッッ!!」
泣きそうな顔をして、鵜鷺さんは大きな声で鳴いた。すぐに、どちゅうっと一番奥までアレが挿ってきた。
隣に並んでいるのは志穂さんで、室内、そして俺を交互に眺めると「えっと」と呟いていた。
ただ寝泊りするだけにしては大きすぎるベッドがそこにあり、またレースつきのカーテンの向こうには小さなプールが見える。ゆったりと腰掛けられそうなソファーまであって、かなり過ごしやすそうな部屋だった。
「あら、いいじゃない。せっかく東京に来たからホテルの参考にしたかったのよね」
そこを気にもせず歩いてゆくのは鵜鷺さんだ。こちらに向けたお尻は大きくて、観葉植物などを見ているのでそのお尻を突き出す格好になる。
さらりとした黒髪を揺らして、振り返る瞳は伊豆で会ったときとまったく変わらない。紺色がかすかに混じっており、唇に笑みを浮かべるだけで魔女のような気配が漂った。
「えーっと、鵜鷺さん、これは一体?」
「言ったでしょう、ホテルの下見だって。二人とも静かな場所で相談したかったみたいだし、ならちょうどいいじゃない」
空調が整っており、部屋はだいぶ温かい。彼女はベッドに腰掛けるといらなくなった上着を脱ぎ始める。
と、強気そうな瞳を俺ではなく、すぐ隣に向けた。
「姉さんはここでなにが起こるか薄々予想していそうだけど」
えっ!? と驚きの表情を見せるのだが、志穂さんの頬はすでに赤い。もじもじと腰を揺らしており、せわしなく指を動かす。
ほんのりと甘い香りが漂い、なぜかこれには思考を溶かす効果がある気がした。
「だ、だめよ、いけないわ」
わずかに小首を傾げて、じいと彼女は見つめてきた。
女性というのは視線にすごく敏感だ。温かそうなニットは大きな乳房をさらに誇張しているようで、ピクンピクンと震えを起こしている。しかし隠そうとはせず、先ほどより大きく腰をぐねっと揺らしていた。
なぜこうなったのか。これからどうなるのか。そんな疑問を抱いた俺は、部屋の中央に立つ女性に問いかけた。
「本気ですか、ここで志穂さんと……するなんて」
「あら、見てわかるでしょう。本気なのは姉さんだってことを」
片眉を吊り上げて鵜鷺さんはそう言う。気のせいか機嫌が悪そうであり、歩いてくるとその顔を俺に近づけてきた。
「ウブすぎるから性教育をしてあげて。でないとまた姉さんはしでかすわ」
「せ、性教育っ!?」
背後で裏返った声をあげたのは志穂さんだ。たぶん俺を盾にしたかったんだと思う。腕を掴むと、わっと勢いよく口を開いた。
「ちょ、ちょっと待ちなさい。そんなの学校で習ったし、あまり人聞きの悪いことを……!」
はぁーー、という大きなため息に反論は遮られる。鵜鷺さんは「やれやれ」と肩をすくめた。
「お酒に弱い。男の良さを知った。徹君は娘の彼氏で相手をしてくれない。なら次はどうなると思う? 手ごろな相手に誘われて「まあ、いっかな」と思いかねないのよ、姉さんは。私は正直それが一番怖いわ」
そんなまさか、と志穂さんは口をパクパクするけど、真偽はともかくこの場では鵜鷺さんの方が勢いがある。
ぼそっと小さな声で「でも期待してるんでしょ?」と囁かれて、真っ赤な顔をしたまま志穂さんは両目をつぶる。観念したのか最後には「そうかも」と蚊の鳴くような声で言っていた。
まだ顔の赤い志穂さんが隣に腰かける。ぎしっとベッドが鳴り、視線を向けると彼女はうつむく。シャワーは鵜鷺さんが使っており、俺たちはまだ私服のままだ。
互いに苦悩の表情をしているのは罪悪感によるものだろう。それぞれに付き合っている相手がおり、また彼女には娘がいる。俺よりもずっと困っているに違いない。
そう思っているとためらいがちに話しかけてきた。
「でもこんな……おばさん相手、嫌でしょう?」
あ、それはぜんぜん嫌じゃないです。年上相手なので口にはできないけど、とても可愛らしい女性だと思っている。
もしかしたらその思いは表情だけで伝わってしまったかもしれない。志穂さんはしばし息を飲み、そして呼吸がだんだん早く浅くなっていく。
言って、と瞳は語っていた。
俺の口からちゃんと言葉にして欲しい。そんな風な瞳に見つめられて、柄にもなく俺は赤面していく。あー、と唸ってから観念した。
「志穂さん」
「はい」
「こう言うと怒るかもしれませんが、志穂さんはとても可愛いです。むくれたときも、赤くなったときも。子供っぽいというわけでなく、志穂さんが可愛いんです」
ひと呼吸の間を置いて、困ったような顔をされた。やっぱり迷惑だったよなと思っていると、あー、うー、と今度は志穂さんが唸り、そして観念した。
「やっぱり徹君はずるいわ。えーとね。すごく嬉しい。ありがとう」
胸の上を手で押さえて、志穂さんはたどたどしくそう言う。どきどきする心臓のせいでうまく話せない様子だったし、ぱあっと輝いた瞳から目を離せない。
彼女は少し上向いて、見惚れている俺はほんのちょっと近づく。たったそれだけで、かぽり、と音を立てて唇が重なった。
瞬間、視界がチカッとした。最初は人違いの仲でのキス。しかし今回は互いにきちんと認識しあっている。
そして思うのは、かなり気持ちいいキスということだ。ずぶずぶと沈むほどやわらかくて、唾液にまみれたぬるぬるの刺激にはきっと中毒性がある。
遅れて彼女の腕に抱きつかれると、凶悪なまでの乳房を感じとる。たぶんこれは彼女の攻撃だ。ベストな体勢を無意識に探り当て、俺の性欲を高めてくる。交尾を終えるまで離れられないように。
たぶんのめり込む。隙間を埋めるべく抱きしめて、俺はそう直感した。
相性がすごくいいんだ。もっと深くまでキスしたいと思うと、彼女はわずかに頭を傾けて、ぬるうっと内側を舐めてくる。清らかな味だと思ったし、また同時にどこまでも性欲の高い女性だとも思う。
かぽり、と重ねたときと同じ音を立てて志穂さんは離れた。名残惜しそうな俺を見てか、後ろ頭をなでなでしながら笑いかけてくる。
「ピル、飲んでるから」
またひとつ、俺を離れられなくした。罠をひとつひとつ用意して、もっとのめり込むように仕組まれている。厄介なのは彼女が無自覚ということだろう。
は、は、は、と息が早く浅くなる。行為の最中は冷静であろうと努めているのに、のしっと乗ってきたセーターごとの乳房が邪魔をする。
唇から唾液をたらりと垂らした志穂さんの顔が間近にあり、誘われるままその乳房に手を伸ばす。
ずしっと重く、また厚い下着を指先は感じとる。ひくひくと顔を震わせる様子を間近で眺めながら、胸の愛撫が始まった。
存在感のある胸は、おそらくほとんどの男性が憧れる。ゆっくりと揉みしだいて、興奮を誘いながらぱんぱんに張らせてやりたくなる。
その意思もかぎ取ったのか、彼女はゆっくりと背を向けて、後頭部をころんと肩に乗せてきた。もっと揉んでいいよ、という意味だ。
悔しいけど、この誘いは断れない。彼女はあまりに色気が強すぎる。
ニットの裾に手を入れて、なめらかな素肌を撫でながら上に上にと向かう。背中に押し当てた股間のものはすでに熱く怒張しており、きっと彼女にも気づかれている。
やがて、ズシッとした重さが両手に乗る。ン、と控えめな声を漏らしていたけど、下着よりも上、豊かな谷間の辺りを優しく撫で始めるとピクピクし始める。
すべすべな肌をしている通り女性の肌は繊細で、だからこそ揉むんじゃなくて、撫でるべきだと俺は思う。
ふぅーー……、熱しきった息を彼女は吐いた。そして唇を上向かせると、またも気づいたら唇が触れ合っていた。
ぬるんぬるんと唇を動かしあって、触れた舌を絡ませる。ごくっと志穂さんの喉が鳴り、そして敏感になりつつある乳房を彼女はちらりと見た。
「あ…………」
ゆさっと目の前で乳房全体が揺れる。下着を外されて自由になり、先ほど以上にセーターを押し広げて、もはやこの格好では外に出れないほど色気の塊と化す。
そこを揉みしだかれる。力を込めずに撫でる程度にするつもりだったが、彼女はセーターのなかの動きが分かるほど乱暴にされたがっていた。
だんだん唇を重ね続けていられなくなるほど彼女の呼吸は荒くなる。はあーー、はああーー、と唇を離すたびに深呼吸をして、ぎゅっと乳房の先端をつまむと「おウッ!!」と鳴いた。
それでいてこちらを見る瞳は「もっと」と言っており、母を忘れるほど欲情に傾きつつあった。
ぎゅ、ぎゅ、と乳房を絞る。乳搾りのように先端に向けて力を込めると「おウウッ!」とたまらなそうな声を出す。まだ服の一枚も脱いでいないのに、キスと胸の愛撫だけで志穂さんは達しかけていた。かくかく揺れる太ももを見てそう思う。
耳たぶをかじるだけで彼女はゾクゾクと身震いして、肩に頭を乗せてから真上に熱い息を吐く。
そんなときに、がろりと音を立ててシャワー室の戸が開いた。
バスタオル姿であり、黒髪を乾かしたものの鎖骨にはまだ水滴がついている。ちらりと俺たちの様子を見て、さっさと卓上のコンビニ袋に向かう。
「まだ胸を触っているだけとは思わなかったわ。あなたも姉さんも奥手ね」
冷ややかなその声を邪魔するように、また志穂さんは「おウッ!」と欲情を示す声で鳴く。前屈みになり、ベッドに手をつくのを追いかけて、より先端に意識が集中するように絞る。
嫌々と泣きそうな顔で首を振り、そして瞳を見開いた鵜鷺さんに見つめられるなか……二児の母はついに観念した。
「いッ……グッ!!」
ぐねっとお尻を大きく振って、なかなか元の角度に戻さないまま腰をピクピクと震わせる。どろりと太ももの内側を流れてきたのは愛液で、ベッドに突っ伏したまま先日以来のオーガズムを志穂さんは楽しんだ。
はああー、はああー、と震えた呼吸だけが響く。
唖然として、しばらく話せなかった鵜鷺さんはようやく口を開いた。
「ふうん、面白そうね。あなた、私の胸も触ってみる? 胸で達するなんて姉さんくらいだと思うけど」
そう言って、バスタオルはそのままに彼女は近づいてきた。脱がす役目は俺に与えるという意味だろう。
口紅の落ちた唇が、くすりと笑った。
「んんんん゛ーーーーッ!!」
両腕を真上に向けて、裸体をベッドに押しつける。おや、それは胸の愛撫から逃げようとしているのかな。
しかしその先には俺の両手があり、弾むような乳房の感触に包まれる。小刻みに震えを伝えてくるのも心地良い。
となると汗で濡れた乳首をピンピンと指で弾きたくなる。とたんに裸体がリズミカルに揺れ始めた。
「アッ、アッ、わかっ、分かったからぁっ、も、もうイクからぁ……ッ! いく、いく……」
うわごとのように「いく」と繰り返し口にして、だんだん瞳がぼうっとしていく。やがて静かになってから「あ゛んッッ!」と強く鳴いた。
呼吸も満足にできなさそうな顔で、お尻だけ突き出した格好で鵜鷺さんは痙攣した。とめどなく裸体を汗が流れ落ちており、まるでオイルを塗っているようだった。
志穂さんほどじゃないけど、ぶるんっと揺れる重量感たっぷりの胸はやはり姉妹だと感じさせる。
そうそう、鵜鷺さんって感度が高いんだよね。大人ぶっているけど、伊豆のときもちょっと触っただけで喘いでいたし。
汗で濡れた鵜鷺さんは起きようとするも、ぶるぶると四つん這いのままわななく。特に股間のぬるぬるがすごくって、もあ、と漂う濃い匂いにあてられそうだ。
その桃のようなお尻に手をかける。くびれが強く、手をかけるのにぴったりだった。
するとお尻をビクッと震わせて、彼女の顔がこちらを向いた。
「ば、ばかばかっ! 今日はあなたと姉さんがする日で……!」
ふるっ、ふるんっと左右にお尻を揺すって拒もうとする。だけどなぜかその光景は俺の欲情を誘う。
ぬるぬるが最も強い場所にあてがうと、ビクッと先ほど以上に揺れた。
ぼうっとした瞳で見つめてくるのは志穂さんだ。衣服をほとんど脱いでおり、温かそうなニットを胸の上までたくし上げている。
外れかけたブラからはわずかに色鮮やかな先端をのぞかせていて、ぎしっとベッドを鳴らしてから間近で唇を開く。
唾液で濡れた舌がそこにあり、表情を見るに俺の欲情を誘っているのは明らかだ。清純な顔のまま、凶悪なまでの乳房が色気をこれ以上なく高める。
やがて、濃いと思えるほどの甘い香り、志穂さん特有の匂いに包まれた。
そうだ、そう。
最初からそうだった。彼女の香りを嗅ぐとなぜか欲情してしまう。意図通りなのか無意識なのかは分からない。だけど彼女が望んだとき、望み通りの効果を異性に与える。そんな気がした。
予想通り……いや、予想以上の感触が待っていた。ぬるん、と唇同士が重なり合い、裸体以上に色気のある格好をした彼女は、俺の背中に腕を巻きつける。
そして鵜鷺さんの腰を引き寄せた。抵抗は弱々しく、舐め合う唇と同じくらいのぬるんっとした感触が待っている。
あったかい……そう思いながら、ぬ゛るううーーっと男性器が包まれていく。
「あ゛ーーーーッッ!!」
泣きそうな顔をして、鵜鷺さんは大きな声で鳴いた。すぐに、どちゅうっと一番奥までアレが挿ってきた。
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