30 / 51
第29話 回想録 入江千里との高校生時代
しおりを挟む
村上奈緒は高校に上がっても入江千里と仲良くなっていて、高1の時は奈緒の母親が病で倒れ帰らぬ人になった時も千里は支えてくれていたのだった。それからというもの、2人は愛し合う手前までの関係になっていった。休みの日は手をつないで買い物に出かけたり、部屋で恋人のようにじゃれ合ったりしていた。
只、アリスという事もあって粘膜接触は協力控えていた。
千里「ご飯出来たよ!奈緒ちゃん座って」
奈緒「うわぁ~、美味しそう。切り干し大根だぁ~」
千里「違います。もう奈緒ちゃんの為と思って肉じゃがを作ったのになぁ~。要らなかったら猫にでもあ~げよ」
奈緒「それは申し訳なかった。素直に謝るよ、アナスタシア」
千里「誰?奈緒ちゃん浮気は良くないよ。アナスタシアと私どっちにトライしたい?」
奈緒「もちろんちーちゃんです。ちーちゃんにストマックタックル」
千里「止めて奈緒ちゃん。肉じゃがこぼれちゃうよ」
奈緒と千里は、週末は奈緒の部屋で2人で過ごす事にしていた。それが高校2年からずっと続いていたのだった。奈緒は千里に感謝する事が沢山あった。先述の高1の時の身寄りが無くなった時もずっと傍に居てくれたのは千里だった。その当時は奈緒は生気を失いかけていて人生をどうでも良いとさえ思っていた時期であり、その日々はあまりに長かったのだ。もちろん、同じ学校や他の学校の生徒や街でお世話になっていた人達からも救いの手は差し伸べられていたのだが、その当時の奈緒はその好意を素直には受け入れがたくなっていた。なぜなら何か失うという事がもう耐えられなかったからだった。そんな奈緒の強情な気持ちさえも溶かしていった千里は奈緒にとってはもはや掛け替えのない存在になっていた。
奈緒「ちーちゃん、私達って恋人なのかな?」
千里「どうしたの、突然」
奈緒「いや、いつかはちーちゃんとお別れして別々の道を歩む事になるんだよね。それって凄く怖いよ」
千里「私もだよ。奈緒ちゃんと別れたらどうしていいか分からないよ。だからそんな事は言わないでね」
奈緒「そうだね。私達の夢を語った方が良いかもね。私は将来は東京に出て最高女芸人になりたい。一杯稼ぐからちーちゃんはお家で専業主婦をしてて欲しいな」
千里「私は主婦したいなぁ~。最高女芸人の奥さんになりた~い。所で最高女芸人って何?」
奈緒「一番面白い事が言える芸人。TV観てても女芸人さんが面白い事あまり言ってないもん」
千里「まぁ、奈緒ちゃんはその点ぶっ飛んでいるから変な事ばっかいうし、ふふふ」
奈緒と千里は次の日曜日街へ出た。特に何をするでもないが手をつないでいるだけで幸せだった。ふと、入った1軒の宝飾店で奈緒は千里を呼び止めて言った。
奈緒「これちーちゃんに似合うよ」
千里「そうかな。変な顔だけど可愛いね」
奈緒「お揃いのバズトラマンネックレス買おうよ♪」
千里「いいよ♪」
2人「絶対一生大事にしようね♡」
そうして、奈緒は高3になり、千里は相手を見つけて付き合うようになり、奈緒と千里の恋愛関係は終わったのだった。端から見ればお飯事の様なものだったかもしれないが、両親を失っていた奈緒にとって千里は憎むべき存在から最高の親友、そして最愛の女性であった事は一生奈緒は忘れないだろう。奈緒の部屋にはバズトラマンののネックレスが飾ってある。きっと千里の部屋にも……。
只、アリスという事もあって粘膜接触は協力控えていた。
千里「ご飯出来たよ!奈緒ちゃん座って」
奈緒「うわぁ~、美味しそう。切り干し大根だぁ~」
千里「違います。もう奈緒ちゃんの為と思って肉じゃがを作ったのになぁ~。要らなかったら猫にでもあ~げよ」
奈緒「それは申し訳なかった。素直に謝るよ、アナスタシア」
千里「誰?奈緒ちゃん浮気は良くないよ。アナスタシアと私どっちにトライしたい?」
奈緒「もちろんちーちゃんです。ちーちゃんにストマックタックル」
千里「止めて奈緒ちゃん。肉じゃがこぼれちゃうよ」
奈緒と千里は、週末は奈緒の部屋で2人で過ごす事にしていた。それが高校2年からずっと続いていたのだった。奈緒は千里に感謝する事が沢山あった。先述の高1の時の身寄りが無くなった時もずっと傍に居てくれたのは千里だった。その当時は奈緒は生気を失いかけていて人生をどうでも良いとさえ思っていた時期であり、その日々はあまりに長かったのだ。もちろん、同じ学校や他の学校の生徒や街でお世話になっていた人達からも救いの手は差し伸べられていたのだが、その当時の奈緒はその好意を素直には受け入れがたくなっていた。なぜなら何か失うという事がもう耐えられなかったからだった。そんな奈緒の強情な気持ちさえも溶かしていった千里は奈緒にとってはもはや掛け替えのない存在になっていた。
奈緒「ちーちゃん、私達って恋人なのかな?」
千里「どうしたの、突然」
奈緒「いや、いつかはちーちゃんとお別れして別々の道を歩む事になるんだよね。それって凄く怖いよ」
千里「私もだよ。奈緒ちゃんと別れたらどうしていいか分からないよ。だからそんな事は言わないでね」
奈緒「そうだね。私達の夢を語った方が良いかもね。私は将来は東京に出て最高女芸人になりたい。一杯稼ぐからちーちゃんはお家で専業主婦をしてて欲しいな」
千里「私は主婦したいなぁ~。最高女芸人の奥さんになりた~い。所で最高女芸人って何?」
奈緒「一番面白い事が言える芸人。TV観てても女芸人さんが面白い事あまり言ってないもん」
千里「まぁ、奈緒ちゃんはその点ぶっ飛んでいるから変な事ばっかいうし、ふふふ」
奈緒と千里は次の日曜日街へ出た。特に何をするでもないが手をつないでいるだけで幸せだった。ふと、入った1軒の宝飾店で奈緒は千里を呼び止めて言った。
奈緒「これちーちゃんに似合うよ」
千里「そうかな。変な顔だけど可愛いね」
奈緒「お揃いのバズトラマンネックレス買おうよ♪」
千里「いいよ♪」
2人「絶対一生大事にしようね♡」
そうして、奈緒は高3になり、千里は相手を見つけて付き合うようになり、奈緒と千里の恋愛関係は終わったのだった。端から見ればお飯事の様なものだったかもしれないが、両親を失っていた奈緒にとって千里は憎むべき存在から最高の親友、そして最愛の女性であった事は一生奈緒は忘れないだろう。奈緒の部屋にはバズトラマンののネックレスが飾ってある。きっと千里の部屋にも……。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
8
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる