両親?弟妹?知りませんけど?

神谷 絵馬

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2 : 10年後

ギルドマスターに聞いてみよ!

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「さて、吐いてもらいましょうか?」

「...ハハハ、ミシェリー?何を吐くのかな?」

「あれ?ギルドマスター、私の話、聞いてませんでした?」

「ミシェリー、まだ説明していないわよ?」

「あらら、ごめんなさい。
えっとね?ギルドマスターに聞きたいことがあってお伺いしました。」

「うん、それは聞いたよ?何かな?」

「どうしてSランク冒険者が国に良いように扱われているのを、ギルド側がスルーしているのか...とても気になるのですが、知りませんか?」

「国に良いように扱われている...か............うん、確かにそう取れるよなぁー。」

「私達も気になっておりましたが、毎回、規則だからとしか説明されませんよね。」

「俺が前任者から聞いたのは、Sランク冒険者を1つの国が独り占めしないようにというのが理由らしい。」

「は?」

「あらあら、そんな理由なの?」

「うん、隠している理由が意味分からんけど、そうらしいよ。」

あれ?予想していたよりも、めっちゃ簡単に教えてくれたんだけど?
お姉さま方連れてこなくても良かった感じ?

「本人達に受けるか受けないかの選択権が無いのは、人権を無視していますよね?」

「うん、そうなんだよね......やむを得ず辞退することもある筈なのに、今の規則では断れないことになっている。
事情があれば断ることも出来るのが普通だと思うし、こんな風に活動を強制していればなり手も減っていくと思うんだよねー。
だから、彼らに選択させられるようにしたいなって思って、本部に意見書を提出しても無視されちゃってさー...まじでアイツらなんなの?
5回目の意見書を無視されたから、今度直接本部に乗り込もうかと思ってるんだけど、そのぉ...ミシェリーちゃんのご両親は、一緒に来てくれたりしないかな?」

「あ、昨日、このことで王城に乗り込んでいきました。
多分、ギルドマスターがその件で本部に行くのなら、喜んでついていくと思いますよ。」

「ふぇ?」

「あら、行動的ね!」

「お2人が来てくれるなら、ありがたいなぁ...ははは。」

あー、ギルドマスターも動いていたんですね...お母さんが喜びそう。
お仕事が終わったら、話してみよう!

ギルドマスター、どうして遠い目をしてるんですか?
お母さんもお父さんも、ギルドマスターの味方ですよ?
多少暴れるかもしれませんが、決してギルドマスターを傷付けたりはしませんから、大丈夫です。

「ミシェリー?ラルクさん達が来たわよ?」

「あ、今行きまーす!
ギルドマスター、お母さん達には後で話しておきますね!」

「あ、うん、オネガイシマス。」

「お邪魔しましたー!」

「はい、お邪魔されました?」

苦笑するギルドマスターを1人残してギルドマスターの執務室を出たんだけど、ギルドマスターも規則のことをおかしいって思っててくれていたのは嬉しかったなぁー。
なんかカタコトだったけど、お母さんがお父さん連れて王城に乗り込んだことに、そんなに驚いたのかな?
使える伝手は使うべきよ!って、お母さんはいつも言ってるからねー。

さて、今私が考えるべきなのは、私の担当のラルクさん達のことだよね。
まだ夜の臨時ギルドが閉まって朝のギルドが開いたばかりなのに、ラルクさん達っていつも早いよねー。
お仕事熱心なのは良いことだけど、ちゃんと休養はとっているのかな?
ちょっと心配になってきたなぁ...後で聞いてみようかな。
今日は、一昨日受理した依頼達成の報酬が支払われる日。
報酬の割り振りを聞いて、その通りに手続きすれば良い。
うん、1人で担当するのは今日が初めてだけど
、お姉さま方に見守られながらも何度もやってきたから、大丈夫な筈。
あ、今日も、今ある依頼の中から新しく受ける依頼を選んだりするのかな?





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