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1歳!行動範囲が拡がります!
白いもふぁもふぁ。(回想 マグレイン兄様side)16
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何度もギルドマスターにしがみついて駄々を捏ねるナァさんを、その度にしれっと引き剥がして、果てはオヤツで釣って置いてきたギルドマスター。
帰ったときには、拗ねてるんじゃないかなぁー?
「ナァさんは、領主夫人様とは相性が悪いんだよねー。」
「臭いからですね?」
「そう!ナァさんが不愉快になるのが分かりきってるから、連れて行きたくないんだよー。
話し合いの間ずーっと、涙目で僕の肩に鼻を埋め続けるなんて可哀想でしょ?」
「...ん。」
あー、それは......見てる方が辛いし可哀想だよね。
「おやー?ギルドマスターとマクファーレン家の子供達ー?
ご一緒に、どうされましたかー?」
領主邸へと歩いていたら、この前と同じ門兵に話しかけられた...何故語尾を伸ばすのかな?
今度時間があればじっくりと聞いてみたい。
「領主様はおられますか?」
「おりますよー。
案内のメイドさんを呼びますねー。」
「あ、僕達は領主様の娘さんに会いに来ました。」
「あー、そうなのー?
じゃあ、もう1人必要ですねー。」
「お手数おかけします。」
「マグレイン君も、しっかりしてますねー。」
「ありがとうございます。」
この門兵さん、スキルを持っていようと持っていなかろうと念話が出来るのかも...珍しい。
皆持ってる訳じゃないから、かなり有用だよなぁ。
あぁ、僕も欲しい。
「ギルドマスター様、お待たせいたしました。
応接室へとご案内いたします。
旦那様は執務中でして、キリの良いところまで終わらせてから向かうとのことで、少々遅くなるとのことでした。
ご容赦くださいませ。
どうぞ、こちらです。」
「ありがとう。
じゃ、後でね?」
キビキビとしたメイドさんに恭しく案内されながら、ギルドマスターは僕らに手を振ってからメイドさんの後を着いていきました。
やっぱり執務中だったんだ...お昼過ぎだもんね。
「マグレイン君とレイグルド君ですね?
お嬢様にご用とのことですが...どんなご用でしょうか?」
「ファビッツについてです。
娘さんがファビッツに会いたいと言っておられるとお聞きしまして...。」
「まぁ!そうでございましたか...。
昨日、冒険者の方々が来られまして......少々塞ぎ込んでおられますの。
本日お会い出来るかどうか...分かりませんが、ご案内いたしますわ。」
「お願いいたします。」
あー、もしかして...罠とかで密猟された......死んでしまったファビッツを見せられたのかな?
まだ5歳の幼子に、普通は見せないもんなぁ。
塞ぎ込んでも仕方ないよ。
「娘さんは、5歳でしたよね?」
「はい、私共が読み聞かせておりました絵本に出てくるファビッツを見てみたいと幾度も仰られまして、領主様がお帰りになられたら護衛の依頼をギルドへとお願いすることとなっておりました。」
「んー、聞いたところによると、領主様からの依頼って言ってる人がいたんですけど、その方は、ファビッツの生死は問わない...と言われたそうです。」
「それでッ!」
「やはり、娘さんは、冒険者に死んだファビッツを見せられたのですね?」
「えぇ、あの者達は、お嬢様のご依頼だと申しておりました。
ですが、5歳のお嬢様がギルドへと依頼など出来る筈ございません。」
そこなんだよねー。
どうして依頼人が複数いるのかな?
普通に考えて、まだ5歳の娘さんが自分でギルドに依頼なんてする筈ないよねー?
するなら、親が依頼するでしょ?
でも、あの領主様が生死は問わないなんて言うとは思えないんだよ。
ファビッツを狩るのは犯罪だからね?
*
帰ったときには、拗ねてるんじゃないかなぁー?
「ナァさんは、領主夫人様とは相性が悪いんだよねー。」
「臭いからですね?」
「そう!ナァさんが不愉快になるのが分かりきってるから、連れて行きたくないんだよー。
話し合いの間ずーっと、涙目で僕の肩に鼻を埋め続けるなんて可哀想でしょ?」
「...ん。」
あー、それは......見てる方が辛いし可哀想だよね。
「おやー?ギルドマスターとマクファーレン家の子供達ー?
ご一緒に、どうされましたかー?」
領主邸へと歩いていたら、この前と同じ門兵に話しかけられた...何故語尾を伸ばすのかな?
今度時間があればじっくりと聞いてみたい。
「領主様はおられますか?」
「おりますよー。
案内のメイドさんを呼びますねー。」
「あ、僕達は領主様の娘さんに会いに来ました。」
「あー、そうなのー?
じゃあ、もう1人必要ですねー。」
「お手数おかけします。」
「マグレイン君も、しっかりしてますねー。」
「ありがとうございます。」
この門兵さん、スキルを持っていようと持っていなかろうと念話が出来るのかも...珍しい。
皆持ってる訳じゃないから、かなり有用だよなぁ。
あぁ、僕も欲しい。
「ギルドマスター様、お待たせいたしました。
応接室へとご案内いたします。
旦那様は執務中でして、キリの良いところまで終わらせてから向かうとのことで、少々遅くなるとのことでした。
ご容赦くださいませ。
どうぞ、こちらです。」
「ありがとう。
じゃ、後でね?」
キビキビとしたメイドさんに恭しく案内されながら、ギルドマスターは僕らに手を振ってからメイドさんの後を着いていきました。
やっぱり執務中だったんだ...お昼過ぎだもんね。
「マグレイン君とレイグルド君ですね?
お嬢様にご用とのことですが...どんなご用でしょうか?」
「ファビッツについてです。
娘さんがファビッツに会いたいと言っておられるとお聞きしまして...。」
「まぁ!そうでございましたか...。
昨日、冒険者の方々が来られまして......少々塞ぎ込んでおられますの。
本日お会い出来るかどうか...分かりませんが、ご案内いたしますわ。」
「お願いいたします。」
あー、もしかして...罠とかで密猟された......死んでしまったファビッツを見せられたのかな?
まだ5歳の幼子に、普通は見せないもんなぁ。
塞ぎ込んでも仕方ないよ。
「娘さんは、5歳でしたよね?」
「はい、私共が読み聞かせておりました絵本に出てくるファビッツを見てみたいと幾度も仰られまして、領主様がお帰りになられたら護衛の依頼をギルドへとお願いすることとなっておりました。」
「んー、聞いたところによると、領主様からの依頼って言ってる人がいたんですけど、その方は、ファビッツの生死は問わない...と言われたそうです。」
「それでッ!」
「やはり、娘さんは、冒険者に死んだファビッツを見せられたのですね?」
「えぇ、あの者達は、お嬢様のご依頼だと申しておりました。
ですが、5歳のお嬢様がギルドへと依頼など出来る筈ございません。」
そこなんだよねー。
どうして依頼人が複数いるのかな?
普通に考えて、まだ5歳の娘さんが自分でギルドに依頼なんてする筈ないよねー?
するなら、親が依頼するでしょ?
でも、あの領主様が生死は問わないなんて言うとは思えないんだよ。
ファビッツを狩るのは犯罪だからね?
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