GIVEN〜与えられた者〜

菅田佳理乃

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手筋編

金の卵から孵った雛にどんな餌を与えて育てるか?

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 それはあまりにも自然で、コーチでさえも気付かなかった。オリンピック選手でさえ未だ嘗て誰も成していないその技は、技術を要するのに派手さがないからだ。

 だからフィギュアスケートを始めてまだ一年と満たないこの引っ込み思案な女の子が、こんな大技を習得しているのを皆んな見落としていた。

 今年就任した新米コーチが違和感に気づいた。その子に「今のもう一回やってみて」と言うと、女の子は「これはやってはいけないことなんだ」と勘違いしたらしく、拒否した。女性コーチに諭されて事情を理解出来たようで、その大技は漸く日の目を見ることになった。



 ●○●○●○



 ウインタースポーツといえば冬にやるものだという固定観念が出来上がっている畠山京子にとって、『真夏でもフィギュアスケートの練習をする』と聞かされた時の衝撃は相当だった。東京には通年営業しているスケートリンクが数多くあるそうだ。

 雪国育ちの京子からしてみたら『氷』は冬になればどこにでも『勝手に出来ている』生活の一部だ。スポーツをするためのものではない。

 でも東京では真夏にウィンタースポーツをやるためだけに電気をじゃぶじゃぶと湯水のように使って氷を作る。毎年猛暑だの酷暑だの言ってるくせに、ヒートアイランド現象を促進させているのも理解しがたい。


 去年の暮れにフィギュアスケートを始めた大竹未来みらいから「発表会をやるので見に来て」と、畠山京子はお誘いを受けた。場所は未来が通うフィギュアスケートスクールから徒歩15分のスケートリンクだ。この二つのスクールは距離が近いので頻繁に合同で勉強会や発表会を行っているそうだ。

 京子が少し遅れて会場に入ると、すでに観客は満員だった。スケート練習専用リンクかと思っていたが、観客席まである。椅子は30脚ほどあるようだが、保護者の立ち見客で通路も階段も寿司詰めだ。

 この芋洗い状態の中から、京子は大竹未来の母親を見つけ出した。未来の母も京子に気づき、席を立って手を振った。

「こんにちは。未来さんのお母さん。遅くなってすみません」

 京子は未来の母が座っていた席の隣に座る。京子の為に席を確保しておいてくれたのだ。

「いいえ、とんでもない!お忙しいのに、わざわざ来て下さってありがとうございます。あの子、喜びます!京子先生に演技を見てもらうのを楽しみにしてたんですよ」

 未来の母は、嬉しそうに家での未来の様子を話す。こういうジャンプが出来るようになったとか、ステップが出来るようになったとか、スピンを誉められたとか。

 楽しそうに家庭の事を話す未来の母を見て、京子は安堵する。一年前までは未来の母は全てに疲れたという感じだった。それが子供にも伝播したのか、未来にも覇気が無かった。

 しかし今、未来の母は血色良く生命力に満ちていて、娘も生き生きとしている。最近では、テストで良い点を取ったと自慢気だった。

 子供がやりたがっていた習い事を始めただけで、これほど家庭の中が変わるのか。

 たったひとつのきっかけで、ここまで人間は変わるのか。

 言い替えれば、たったひとつでいい。きっかけは。


 未来の名前がコールされた。発表会なのにまるで試合のように拍手が沸き起こる。

 未来は大好きだという水色の衣装を着て現れた。「狙っていた衣装を借りられて良かった」と未来は母に話していたそうだ。衣装も靴も借り物だ。衣装一着誂えるのに万からかかるそうだ。女子の衣装は軽い素材で作るので男子の衣装より値が張る。靴も新しい物を自分の足のサイズに合わせて作るとなると6桁するという。小学3年生の未来はまだまだ身体が成長する。成長する度に新しい衣装や靴を作っていたらそれだけで破産してしまいそうだ。未来のスポンサーになると言った京子だが、必要以上の支援はしない。今はスケートスクールの授業料の一部を負担しているだけだ。今回の発表会で着ているこの衣装のレンタル料は大竹家の全額負担。過保護にしない。必要な支援だけするようにしている。


 未来は大きな輪を描くようにしてリンクの上を滑る。何かを探すように観客席をきょろきょろと見渡していたが、京子と目が合うとパッと顔を赤らめ笑顔になった。

 京子は未来の練習を見学に行かない。未来が「上手になったら見に来て」と、練習の様子を見せたがらないのだ。だから未来のスケートを見るのは一年ぶりだ。

 未来はリンクの中央より右で止まった。右手をスッと前に伸ばしてポーズを決め、曲が流れるのを待つ。

 曲が流れる。京子も聞いた事があるクラシック音楽だった。未来は両腕を大きく振って滑り出した。一年前とは明らかに滑り方が違う。もうオリンピック選手レベルの滑りをしているように京子の目には映った。

 未来がジャンプの体勢に入る。未来の母が祈るように手を合わせた。母の祈りが通じたかのように、未来は最初のジャンプを綺麗に着地してみせた。

「今、2回回ってませんでした?」

 京子が未来の母に聞いた。京子も粗方フィギュアスケートについて勉強してきた。美術系方面はからっきしな京子は、せめて技術面だけでも頭に入れようとネットを漁ってきたが、やはり付け焼き刃だった。初めてスケートリンクでフィギュアスケートの演技を見るための動体視力は養われてはいなかった。

「ええ。6種類あるジャンプのうち、2種類は2回転を跳べるようになったんです」

「成長が早くないですか?ジャンプってそんなに簡単に習得出来るものなんですか?」

「コーチも驚いてました。「本当に今までスケートをやった事がないのか?」って」

 未来の母は娘を誉められて嬉しそうだ。

 (普通はそうだよな)

 京子は心の中で思う。それから(世の中には色んな母親がいるもんだな)、とも。

 未来は次々とジャンプを成功させていく。そしてステップ。軽やかに楽しそうに滑る。いつの間にか手拍子が起こっていた。京子も知らず知らず拍手していた。

「京子先生。次、良く見てて下さいね」

 未来の母が京子に言った。(なんだろう)と思いながら、京子は未来を目で追う。

 曲が終盤に差し掛かる。最後の技はスピンだった。左回りにクルクルと回る。ポーズを変え何回転か回ると一度立ち上がり体勢を変え、今度は反対に右回りで回り始めた。

「えっ!?あの子、逆回転で回っ……?」
「ジャンプは左回転だったわよね?」

 京子の周りにいた保護者がざわめく。自分の子供の練習を常に見学しているらしく、京子よりフィギュアスケートの演技を見る目は良いようだ。

 京子が未来の母に耳打ちする。

「あの……。スピンって右回転でも左回転でも回れるのって、そんなに珍しいんですか?」

「そうらしいです。未来本人もそんなに凄い事だと知らなかったみたいで、コーチに怒られると思ったそうです」

 未来が左足を軸に回転していたのを右足に変える。まるで独楽が回っているかのように身体の軸を真っ直ぐに高速でクルクルと。

「そうだ。未来、初めてスケートに連れてった時、初めて滑ったのにスピンも上手にクルクル回ってた……」

 京子は一年前、圃畦塾の生徒を連れてスケートに来た時の事を思い出していた。

 あの時もスピンで他の子の保護者から拍手されていた。


 曲が終わるのと同時に未来は両手を広げるようにして止まった。

 未来の初めての発表会は、ノーミスで演技を終えた。

 拍手が起こらない。やっとパラパラとした拍手が起こる。それでも未来は笑顔でお辞儀をして、リンクを降りた。

 未来がリンクから降りたのに、会場のざわめきが収まらない。

 保護者から戸惑う声が聞こえてきた。

「なんであの子、大会に出ないで発表会なんかに出てるの?」
「まだスケートを始めて一年なんですって」
「もしこの演技に点数がついたら、何点ぐらい出てたのかしら?」

 未来のライバルになるであろう子供の保護者から、未来の将来を危惧する声が聞かれた。



 ●○●○●○



 演技を終えた未来が衣装を着たまま観客席の京子と母の元にやって来た。

 未来は駆け寄るなり京子に抱きついた。

「京子先生!来てくれてありがとう!私の演技、どうだった?」

「びっくりするくらい上手になってた。余所のお母さん達も未来のスピンを見て驚いてたよ。凄かった!」

「本当!?」

 未来が頬を紅潮させた。京子に誉められるのが、母やコーチから誉められるのより嬉しいのだ。

「それより未来。その格好、寒くないの?」

 近くで見ると、衣装の布は肌が透けるほど薄い。ほぼ裸だ。

「寒い。観客席なら少しは暖かいかな?とか思ってたのに」

 未来が両腕を擦る。京子も未来の母からコートを持ってくるように言われなければ寒くて居られたものじゃなかっただろう。

「着替えてきたら?」

「着替えてる間に京子先生、帰っちゃわない?」

 上着を着ずに京子の元に走ってきたのは、是が非でも京子に会いたかったからのようだ。

「まだ帰らないよ。今日はこの後は何も用事が無いから、最後まで見てから帰るよ。一緒に帰ろう」

 「一緒に」という言葉でまた未来の表情が明るくなった。

「じゃあ着替えてくる!京子先生、ここで待っててね!」

 更衣室へ行こうと勢い良く振り返った未来が、男性とぶつかりそうになる。

「わ!地村先生!ごめんなさい!」

「ああ。気をつけなさい」

 地村と呼ばれた男性は未来を見送らなかった。

 未来が演技を終えてから未来と一緒に観客席に来たこの20代前半と思われるこの男性の顔に、京子は見覚えがあった。京子が初めて未来をスケートに連れていった時にインストラクターを勤めていた男性だ。

 京子と未来が話している後ろで、ずっと話しかけるタイミングを見計らっていたようなので、京子は未来の着替えを促したのだった。

「失礼ですが、あなたが京子先生ですか?」

「はい。そうですが」

 京子は聞かれた事にだけ答えた。

「未来さんの事でお話があります。発表会が終わった後、少々お時間を頂けないでしょうか」

「私だけですか?」

「未来さんのお母さんもご一緒に」

 未来の母が何事かと眉間に皺を寄せ、助けを求めるように京子に視線を送る。

 京子は平然としていた。話の内容は予想がついたからだ。



 ●○●○●○



 発表会が終わり、スケートリンクと観客席を繋ぐロビーは出場した子供とその親とでごった返していたが、しばらくすると皆帰途につき人も疎らになった。

 そのロビーの端にあるソファに地村は京子達を案内した。

 京子と地村は名刺交換すると、地村は早速話を切り出した。

「実は未来さんのスピン技術の噂を聞き付けたあるオリンピック出場選手の方から、コーチ打診のお話を頂いているんです。未来さんを自分の手で育てたいと」

 そのオリンピック選手の名前を聞いて未来と母が両手を口に当て驚く。未来はその選手の演技を見てフィギュアスケートをやってみたいと思ったそうだ。その選手もスピンが武器で、未来はテレビで見たその選手の真似をずっとしていたそうだ。

「本当ですか?地村先生!私、もっとスケート上手になってオリンピック出たいです!」

「うん。未来ならなれるよ」

 オリンピックを目指す選手の多くは言葉を覚えるより先にスケート靴を履く。未来のように8歳になってからスケートを始めるのは遅すぎで、この差は埋められないそうだ。

 しかし未来は今現在、未来と同い年で未来より5年も早くスケートを始めた子と技術的には同じレベルにいるらしい。それくらい未来のスケート技術の習得は速いらしく、決して今からでも遅くはないだろうという地村の見解だ。

「ただ、そのコーチを打診して下さった方は今年現役引退して今、長野でスクールを開いているんです。ですからもしコーチを受けるのであれば長野に来てくれ、と」

 未来の母は言葉に詰まる。未来が憧れるオリンピック選手からスケートを教えてもらえるなんて願ってもないチャンスだ。しかし、もし教えを受けるとなれば長野に引っ越ししなければならなくなる。東京から毎日長野へ通うなんて、現実的ではない。未来一人だけ長野に住まわせる選択は母の中にはない。まだ小学3年生の女の子を知り合いのいない地で一人暮らしをさせる訳にはいかない。二人で住む家を見つけて、仕事も辞めて長野で職探しをしなければ。それに授業料も破格の値段を提示されるだろう。引っ越し資金、仕事が見つかるまでの生活費、家賃。スクールの授業料、大会に出場するとなれば衣装代。いくらかかるかもわからない。

 未来の母は首を縦に振る勇気が無い。いくら娘の将来のためでも。今でさえ高校生の京子におんぶにだっこの状態なのだ。これ以上は大人として情けなくて援助を申し出るのに忍びない。

「少々いいでしょうか?」

 京子が手を上げて地村に質問する。

「なぜそのコーチを申し出た方は未来を長野に呼びつけるのでしょう?自分から申し出るほど未来に稽古をつけたかったら、ご自分が東京に来ればいいのに。少なくとも私の師匠はそうしてましたよ。腰痛を押してわざわざ毎月秋田に来て下さってました」

「あー……、えーと……」

 何やら地村が言葉を濁している。どうやら大人の事情と言うものらしい。

「スクール同士の連帯関連ですか?それとも人間性?」

「……っ!あの、ちょっと京子先生、それ以上は……」

「その言いにくい部分をきちんとして下さらなくては、未来がその先生から教わっている最中に「こんなはずじゃなかった」と泣き寝入りをしなくてはならなくなるかもしれない。それだけは私は許せない。地村先生、あなたもそうじゃないんですか?自分の教え子を侮辱されるのと同義ですよ」

 地村は目を伏せる。とても高校生とは思えない京子の眼力に、地村は気圧される。

「そっ、……そうですね……。実は、うちのスクールは大した実績がなくて、都内にあるスクールの中では軽んじられてるんです」

 早い話が、『オリンピック選手を多く排出したスクールほど影響力が強い』ので、オリンピックの強化合宿に選ばれる選手ですら一人も出していない未来の通うこのスクールは『下』に見下されているということらしい。

「ですから当スクールとしては、何の反論も出来ないんです」

「はぁ!?ふざけんな!その選手はモラハラやパワハラという言葉を知らんのか!!」

 京子がぶちギレて勢いよく立ち上がった。初めてぶちギレた京子を見た大竹親子が口をぽっかり開けている。

「わかりました。私がその元選手に直接交渉に行きます。『お前が東京に来い』と!!」

「はっ!?ちょ……待って下さい!何もわかってないじゃないですか!そんな事でと揉めたらうちのスクールが……」

「大丈夫。任せて下さい。私、囲碁棋士なので」

 何が囲碁棋士なら大丈夫なのか、地村は訳がわからないまま、京子に言われるがままに先方にその場で電話をかけさせられ翌日面会の約束を取り付けた。

「それから未来。明日、あなたも長野にその先生に会いに行くよ」

 憧れていた選手に会えると聞いて未来は笑顔になる。

「その先生に直接会って、本当にその人から教わりたいかどうか、未来が自分で決めるの。もし意地悪そうな人だったら断る。好い人だったら、東京に来てもらう」

 明るかった未来の表情が曇る。自分で決めた事が間違っていて、本当は嫌な先生だったらどうしよう?などと考えた。

「大丈夫。私もちゃんと話を聞いて、未来にアドバイスするから。それにもしその先生が猫を被っていて本当は悪い人だったら、長野にお帰り頂くっていう選択肢もあるけど」

 京子がニヤニヤヘラヘラと笑う。見たことのない変な笑い方に、大竹親子がちょっと引いてる。

「それでもいいの?」

「うん。問題ないでしょ」

「本当?京子先生、長野に行ってる間、ずっと私のそばにいてくれる?」

「うん。いいよ。約束」

 と言って京子は右手の小指を差し出した。未来は出された京子の小指に自分の右手の小指を絡めた。


 翌日、未来は京子と地村の三人で長野の元・選手の元を訪れた。

 前日、ぶちギレたように力業で東京でのコーチを引き受けさせようとするのではないかとハラハラしながら事の顛末を見守っていた地村だが、京子は昨日とは打って変わって穏やかで、(猫を被ってるのはどっちだ?)と心の中で毒づいていた。

 未来は憧れていた選手と対面出来て有頂天だった。

 京子は精神科医の杉山の教授そのままに、とにかく下手に出てこの元オリンピックの化けの皮を剥がそうとする。下に見下した人間をどう扱うかで、その人の人間性が良く判るというのだ。

 京子が下した判定は『合格』。下手に出る人間を見下す事も蔑む事もせず、ずっと京子を客人として接していた。そして未来の判定も、『この人から教わりたい』だった。

 未来から合格判定を聞いた京子は、さらに元選手を煽てる。すっかり機嫌をよくした元選手は京子の「東京に来ませんか?」という申し出に二つ返事で首を縦に振っていた。結構お調子者のようだ。

 しかし、長野はフィギュアスケートスクールの数が少ないので開設したばかりのこのスクールを閉める訳にもいかず、結局週2で東京に通って教えるという折衷案に落ち着いた。


 ずっと傍から眺めているだけだった地村は鮮やかな京子の人心掌握術に、「囲碁棋士すげぇ」と思わずにはいられなかった。
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