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最終章:亡花の禁足地
51日目.心はずっと一緒
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木々を抜けると石碑のある場所へと出た。その場所は先程までとは打って変わり、花々は蕾の状態で数も多くなかった。
そんな中で、たった一輪で咲き誇る胡蝶草は一際目立っていた。
「…見つけた…シザンサス……」
これを摘み取れば、いつものように意識の世界から抜け出すことができるはずだ。俺はシザンサスに恐る恐る歩み寄り、手を伸ばす。
いつもなら、こういう時に限って何かが起きる。俺を現実に帰さないようにと呪花は妨害をしてくる。しかし、近づいても近づいても、ずっと大人しいままだった。
「……何で邪魔しないんだよ……正しい選択が何なのか…分からなくなってしまうじゃないか…!」
俺はただ、心置き無く呪花を摘み取って帰りたいだけなのに、容赦なく摘み取ることができない。
敵意がないだけなら、俺には関係のない話だった。しかし、今目の前にある花が那緒の宿し花だと分かっているせいで、手が動かなかった。
“このまま摘み取った場合、那緒はどうなるのだろう。ちゃんと戻ってきてくれるのか、それとも慰霊されてしまうのか。一体彼女は、何を望んでいる。俺にとって何が最善か。クロユリは何を狙って那緒を花の亡霊としたのか。”そんな思考が頭を支配し、葛藤する。
「はぁ……知らなければ、こんなにも悩むことは無かっただろうに……訊かなければ良かった…」
そんな後悔が頭の中を渦巻き続けて、ずっと何もせず、呪花を前にしてただ呆然と立ち尽くしていた。
あれから体感三十分くらいは経っただろうか。背後から気配を感じて後ろを振り向くと、花の亡霊としてのシザンサスがそこに浮遊していた。
「……見兼ねたか?選択することすらできず、永遠に思い悩む俺を…」
何一つとして進展がなく最早どうしていいか分からなくなった俺は、シザンサスにそう声を掛けた。
しかし、シザンサスは相槌もなく、無言のままそこに存在しているだけだった。
「口も聞いてもらえないほどか……。分からないんだ。俺にとって何が正しい選択なのか。君がどうなりたいのか。何一つ……想像することができない。ダサいよね……俺…」
本来、那緒は二度と会えないはずの人だった。けれども神の悪戯か、彼女の魂は浄化されることなく、俺を器としてこの世に留まり続けた。奇跡と言っていいだろう。
だけど、その奇跡はクロユリの目に障り、最悪の方向へと傾いた。俺は彼女が邪悪な呪いとしてこの世に留まり続けることを認めたくない。それならいっそ、ちゃんと浄化されてほしい。
でも、もし僅かだとしても救われる方法があるならば、それを信じたい。
「…なぁ……教えてよ……。君は……花と共に散ってしまう、儚い存在なの…?」
呪花と亡霊がリンクしているのかは分からない。救いか、消滅か。その二通りであることだけは確かだ。
どちらに転ぶか想像できない、最悪を想像したくなかった俺は、彼女に訊ねる。
すると、一切の反応も示さなかった彼女は唇を震わせながらも、その口を開いた。
『……呪花:シザンサス……それが…今の私を…この世に繋ぎ留める…器……なの……』
不慣れな様子で、彼女は俺の疑問に答えてくれた。ただ、それは決して両方が救われることはないのだと、現実を突きつけてくるものだった。
呪花を摘み取らないと帰れない俺と、呪花を摘み取られると消滅してしまう那緒。“奇跡”という不確定なものに縋らなければ、また二人共にあることはできないのだと。
「……もういっそ、俺はこの意識に囚われたまま、君と永遠を過ごすのも悪くないかもしれないな………」
ふと、俺はそう口に零してしまった。
ここでの命は全て、現実の命とリンクしている。故にこの意識の中で命を落とせば、一生目覚めることはない。その逆も然り。
でも、ここに危険はない。現実の側から干渉されない限り、半永久的に那緒と添い遂げることができてしまう。
“崩落事故の原因を探る”という目的は達成した。別に承認欲求で行った訳ではないため、公表するもしないも正直どうだっていい。
“この選択が、一番いいに決まってる。”そう思っていた。しかし、何か思ったのか彼女は口を開いた。
『……駄目だよ…貴方には…帰るべき場所が……。……ッ!』
しかし、まだ喋っている最中に、彼女から禍々しいオーラが溢れ出し、悶え苦しみ始めた。
「那緒……!」
『……うあああ!…馴染まれてきた……クロユリに……!』
すると空は禍々しい紫煙に包まれて、強い上昇気流が発生し、木々や花々は葉や花弁を散らせる。
空を見上げると、月にクロユリの影が浮かび上がってくるのが確認できた。
「あいつ……!」
平和で幻想的だった花園は豹変、悪魔の世界へと姿を変えた。やがて黒い雹が降り始め、草木は次第に傷んで萎れることだろう。
ひとまずシザンサスが傷むことを防ぐために、身体を覆い被せた。
『……何をしているの!』
「次こそは守らないと……!…俺は何一つの約束も……」
そうは言ったものの、こんなの正直自殺行為でしかない。だが、仮に俺が息絶えても、その身体は盾となるはず。
『やめて………私のために…身を削ることだけは……!』
そんな自分でも馬鹿げたと思えることをしていると、彼女は涙を流しながら止めようとした。
「……帰れない。それならせめて…俺自身が満足のいく方法で死なせて……」
『違う…貴方は帰れる!その花さえ摘み取れば……!』
「そしたら、君はどうなる!……亡くなってしまう…本当の意味で……」
『構わないよっ!……貴方には、生きていてほしいの…。私には経験できなかった幸せを、沢山見つけてほしいの。……それに私は…もう、抵抗力を失った…。クロユリに主導権を奪われるのも……時間の問題……』
「……!」
俺は唇を噛んで、雹を耐えていた。自分でも何故耐えられているのか不思議なくらいだ。
「……それが…君が望む約束…?」
『うん…。……貴方にとって、私は色褪せたりしないでしょ……ずっと心で…生き続けさせてくれるよね……?』
「勿論。……忘れることは決してないよ。」
クロユリによる吸収が強くなってきたのか、雹がより殺意を剥き出してきたことを踏まえて、俺はシザンサスに手を添わせた。
『……貴方はトラブル体質なんかじゃない。偶然、その場に居合わせたことに“責任”を感じて、一人で抱え込んでいただけだと思うの。……神様は見ているよ、人の心の僅かな歪みを……ね。』
もう責任感を感じさせないためか、彼女は聞き慣れたフレーズを俺に告げる。
空間の崩壊も段々と始まってきて、そろそろお別れの時間だと悟った俺は、最後の質問を投げかけた。
「最後に……一つだけでいい?」
『……うん。』
「那緒、君は今でも俺のことが好き?」
『……大好きだよ!ずっと…!』
その言葉に、強く心を撃たれた。不意に涙が滴り落ちるが目を閉じて、俺はシザンサスの根を地面から離した。
すると、視界は真っ白にぼやけ始め、感覚が中断されていく。そんな中、唯一機能していた聴覚は、この言葉を鮮明に記憶した。
『さようなら……蓮斗。心だけは………いつも一緒だよ!』
目を覚ますと、すぐに夕焚の顔が視界に入った。
「良かった……片付けが終わって戻ってきたら倒れていた貴方を見つけた時は、驚きました。」
「夕…焚……そうだ…俺には君がいる。」
「はい……?何か用事ですか?」
「いいや何も。……帰るよ。皆待っている。」
「はい。そうしましょう。」
風波夕焚。那緒の代わりになることはないけど、那緒を感じられる人。
ロケットペンダントを開いて、俺は彼女の姿を見て感じた。この写真も、彼女との思い出も、決して色褪せることはない。何年経っても、何があろうとも。
そんなことを考えつつも荷物を手に取り、俺達はショッピングモール跡地を後にして、帰路に着いた。
そんな中で、たった一輪で咲き誇る胡蝶草は一際目立っていた。
「…見つけた…シザンサス……」
これを摘み取れば、いつものように意識の世界から抜け出すことができるはずだ。俺はシザンサスに恐る恐る歩み寄り、手を伸ばす。
いつもなら、こういう時に限って何かが起きる。俺を現実に帰さないようにと呪花は妨害をしてくる。しかし、近づいても近づいても、ずっと大人しいままだった。
「……何で邪魔しないんだよ……正しい選択が何なのか…分からなくなってしまうじゃないか…!」
俺はただ、心置き無く呪花を摘み取って帰りたいだけなのに、容赦なく摘み取ることができない。
敵意がないだけなら、俺には関係のない話だった。しかし、今目の前にある花が那緒の宿し花だと分かっているせいで、手が動かなかった。
“このまま摘み取った場合、那緒はどうなるのだろう。ちゃんと戻ってきてくれるのか、それとも慰霊されてしまうのか。一体彼女は、何を望んでいる。俺にとって何が最善か。クロユリは何を狙って那緒を花の亡霊としたのか。”そんな思考が頭を支配し、葛藤する。
「はぁ……知らなければ、こんなにも悩むことは無かっただろうに……訊かなければ良かった…」
そんな後悔が頭の中を渦巻き続けて、ずっと何もせず、呪花を前にしてただ呆然と立ち尽くしていた。
あれから体感三十分くらいは経っただろうか。背後から気配を感じて後ろを振り向くと、花の亡霊としてのシザンサスがそこに浮遊していた。
「……見兼ねたか?選択することすらできず、永遠に思い悩む俺を…」
何一つとして進展がなく最早どうしていいか分からなくなった俺は、シザンサスにそう声を掛けた。
しかし、シザンサスは相槌もなく、無言のままそこに存在しているだけだった。
「口も聞いてもらえないほどか……。分からないんだ。俺にとって何が正しい選択なのか。君がどうなりたいのか。何一つ……想像することができない。ダサいよね……俺…」
本来、那緒は二度と会えないはずの人だった。けれども神の悪戯か、彼女の魂は浄化されることなく、俺を器としてこの世に留まり続けた。奇跡と言っていいだろう。
だけど、その奇跡はクロユリの目に障り、最悪の方向へと傾いた。俺は彼女が邪悪な呪いとしてこの世に留まり続けることを認めたくない。それならいっそ、ちゃんと浄化されてほしい。
でも、もし僅かだとしても救われる方法があるならば、それを信じたい。
「…なぁ……教えてよ……。君は……花と共に散ってしまう、儚い存在なの…?」
呪花と亡霊がリンクしているのかは分からない。救いか、消滅か。その二通りであることだけは確かだ。
どちらに転ぶか想像できない、最悪を想像したくなかった俺は、彼女に訊ねる。
すると、一切の反応も示さなかった彼女は唇を震わせながらも、その口を開いた。
『……呪花:シザンサス……それが…今の私を…この世に繋ぎ留める…器……なの……』
不慣れな様子で、彼女は俺の疑問に答えてくれた。ただ、それは決して両方が救われることはないのだと、現実を突きつけてくるものだった。
呪花を摘み取らないと帰れない俺と、呪花を摘み取られると消滅してしまう那緒。“奇跡”という不確定なものに縋らなければ、また二人共にあることはできないのだと。
「……もういっそ、俺はこの意識に囚われたまま、君と永遠を過ごすのも悪くないかもしれないな………」
ふと、俺はそう口に零してしまった。
ここでの命は全て、現実の命とリンクしている。故にこの意識の中で命を落とせば、一生目覚めることはない。その逆も然り。
でも、ここに危険はない。現実の側から干渉されない限り、半永久的に那緒と添い遂げることができてしまう。
“崩落事故の原因を探る”という目的は達成した。別に承認欲求で行った訳ではないため、公表するもしないも正直どうだっていい。
“この選択が、一番いいに決まってる。”そう思っていた。しかし、何か思ったのか彼女は口を開いた。
『……駄目だよ…貴方には…帰るべき場所が……。……ッ!』
しかし、まだ喋っている最中に、彼女から禍々しいオーラが溢れ出し、悶え苦しみ始めた。
「那緒……!」
『……うあああ!…馴染まれてきた……クロユリに……!』
すると空は禍々しい紫煙に包まれて、強い上昇気流が発生し、木々や花々は葉や花弁を散らせる。
空を見上げると、月にクロユリの影が浮かび上がってくるのが確認できた。
「あいつ……!」
平和で幻想的だった花園は豹変、悪魔の世界へと姿を変えた。やがて黒い雹が降り始め、草木は次第に傷んで萎れることだろう。
ひとまずシザンサスが傷むことを防ぐために、身体を覆い被せた。
『……何をしているの!』
「次こそは守らないと……!…俺は何一つの約束も……」
そうは言ったものの、こんなの正直自殺行為でしかない。だが、仮に俺が息絶えても、その身体は盾となるはず。
『やめて………私のために…身を削ることだけは……!』
そんな自分でも馬鹿げたと思えることをしていると、彼女は涙を流しながら止めようとした。
「……帰れない。それならせめて…俺自身が満足のいく方法で死なせて……」
『違う…貴方は帰れる!その花さえ摘み取れば……!』
「そしたら、君はどうなる!……亡くなってしまう…本当の意味で……」
『構わないよっ!……貴方には、生きていてほしいの…。私には経験できなかった幸せを、沢山見つけてほしいの。……それに私は…もう、抵抗力を失った…。クロユリに主導権を奪われるのも……時間の問題……』
「……!」
俺は唇を噛んで、雹を耐えていた。自分でも何故耐えられているのか不思議なくらいだ。
「……それが…君が望む約束…?」
『うん…。……貴方にとって、私は色褪せたりしないでしょ……ずっと心で…生き続けさせてくれるよね……?』
「勿論。……忘れることは決してないよ。」
クロユリによる吸収が強くなってきたのか、雹がより殺意を剥き出してきたことを踏まえて、俺はシザンサスに手を添わせた。
『……貴方はトラブル体質なんかじゃない。偶然、その場に居合わせたことに“責任”を感じて、一人で抱え込んでいただけだと思うの。……神様は見ているよ、人の心の僅かな歪みを……ね。』
もう責任感を感じさせないためか、彼女は聞き慣れたフレーズを俺に告げる。
空間の崩壊も段々と始まってきて、そろそろお別れの時間だと悟った俺は、最後の質問を投げかけた。
「最後に……一つだけでいい?」
『……うん。』
「那緒、君は今でも俺のことが好き?」
『……大好きだよ!ずっと…!』
その言葉に、強く心を撃たれた。不意に涙が滴り落ちるが目を閉じて、俺はシザンサスの根を地面から離した。
すると、視界は真っ白にぼやけ始め、感覚が中断されていく。そんな中、唯一機能していた聴覚は、この言葉を鮮明に記憶した。
『さようなら……蓮斗。心だけは………いつも一緒だよ!』
目を覚ますと、すぐに夕焚の顔が視界に入った。
「良かった……片付けが終わって戻ってきたら倒れていた貴方を見つけた時は、驚きました。」
「夕…焚……そうだ…俺には君がいる。」
「はい……?何か用事ですか?」
「いいや何も。……帰るよ。皆待っている。」
「はい。そうしましょう。」
風波夕焚。那緒の代わりになることはないけど、那緒を感じられる人。
ロケットペンダントを開いて、俺は彼女の姿を見て感じた。この写真も、彼女との思い出も、決して色褪せることはない。何年経っても、何があろうとも。
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