上 下
5 / 14
本編!

第3話 最強への道

しおりを挟む
僕、桐山 朱斗は、奴隷を辞めたいと思います。
何故、奴隷を辞めたいかと言うと、まず、今のこの状況がいつまでも続かないからだ、1年が経てば朱斗は何処かの、奴隷にならなくてはならない、今の状況は朱斗が珍しい事もあり、不自由は無いのだが、飼い主が見つかればその話も違ってくる、どんな飼い主かもわからないところへ行って、ひどい目になるかもしれない、そう思うと怖くてたまらない、朱斗はここからの脱獄計画を考えているのです。

「あぁ~、やっぱりここを出るには、もっと強くならないと無理だなぁー。」

そんな事を言っている朱斗に、近づいている人影があった。

「また、そんな考えごとか、朱斗。」

「バルさん!」

この男の名前は(バルレド・グロフ)朱斗がこの場所で唯一信頼している、人物だバルには何故、人に信頼されるようなオーラが、漂っていた。

「じゃあバルさんは、ここから出たく無いんですか?」

「いや、俺もここから出れるなら出たいよ、でも、あいつらも言ってた通り、俺らとこの世界の奴らのステータスには差があり過ぎる、それにここの出口はあのひとつだけで、24時間交代でいつでも見張りがいるんだぞ」

そう、バルの言ったとうり、この二人が今いる場所は、縦は20mぐらいで、まさに採掘場の様な所にいたのだが、朱斗が採掘をせずに、上の空になっていたところを、バルの目に入り、朱斗に声をかけたのだ。

「でも、バルさんの特殊能力で、あいつらを倒せるんじゃないの?」

バルの特殊能力は、魔力を変換して、自分のステータスを上げることができる能力(マジックコンバージョン)は、具体的にどれぐらい上げるのかと言うと、自分のステータスを150%まで上げる事が出来る。

「俺のステータスは、平均のオール100朱斗と一緒だ、だから能力を使っても、オール150が限界だよ」

「そうかぁ~、でも俺は諦めないぞ!」

「はいはい、でもそろそろ作業を再開しないと、あいつらに怒られるよ♪」

そして二人は、いそいそと作業に取り掛っていた。
二人は気づかなかった、二人の会話を聞いていた人影に。

その夜、バルがあいつらに呼び出された。
内容は、脱獄計画を図ったとして、見せしめになるのだった、そして処刑の実行人として、朱斗をあいつらは選んだ。

「俺はバルさんを殺したくない!」

今、朱斗は処刑台の上で、首だけを出しているバルの前に立っている。
バルの体は、ギロチンの刃が無い様な台に首を置いている。

「俺を殺せ! 朱斗! じゃないとお前まで殺されるぞ!」

「でも俺は…バルさんをころしたくないんだぁー」

そして朱斗は、自分の手に持っている剣を震わせている。

「殺せぇー!」

バルは今までで一番大きな声で、叫んだ。

「うわぁーー!」

朱斗は泣きながら、そして悔しくてたまらない様な声を上げて、剣を振りかぶった。
そして、剣がバルの首が当たる直前に、バルは言った。

「お前は生きろぉー! 朱斗ー!」

そしてバルは死んだ。
その瞬間、朱斗は知った、いや、知ってしまったのだ、バルを殺したことで、朱斗は最強への道を開いたのだ。
しおりを挟む
1 / 5

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

窓側の指定席

現代文学 / 連載中 24h.ポイント:0pt お気に入り:13

妖精のいたずら

恋愛 / 完結 24h.ポイント:106pt お気に入り:391

ラグナロク・ノア

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:0pt お気に入り:3

祭囃子と森の動物たち

ライト文芸 / 完結 24h.ポイント:0pt お気に入り:1

二番煎じな俺を殴りたいんだが、手を貸してくれ

恋愛 / 連載中 24h.ポイント:0pt お気に入り:0

嫁いだら旦那に「お前とは白い結婚だ」と言われました

恋愛 / 完結 24h.ポイント:326pt お気に入り:1,705

目が覚めました 〜奪われた婚約者はきっぱりと捨てました〜

恋愛 / 完結 24h.ポイント:568pt お気に入り:5,352

男女比崩壊世界で逆ハーレムを

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:0pt お気に入り:348

悪の組織の一番の嫌われ者のパートだ

青春 / 連載中 24h.ポイント:0pt お気に入り:17

処理中です...