私は脇役でしょう?

Snowdrop

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幼少期

澪 1

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場面切り替えが今回多めです。



────────────




 「お友だち...ですか?」

お父様に呼び出された私はオウム返しをして首を傾げた。

「ああ。都にも同じ歳の友達が欲しいかと思ってね」
「来年から学校に行くのに急ぐ必要はないのでは?」
「学校に行く前からつくっておけば心強いだろう?幼い頃からの友人は宝物だよ」

そう言われ私は少し考え込んだ。
恐らくお父様は、単なる『お友達』ではなく、ちょっと腹黒い感じのことを話しているのだろう。

空気がね、そんな感じ。

だとすれば相手はそれなりに地位のある家の子。
と、思うのは、この家はリゾート会社として五指に入るくらいの覇権を持っている。そのため、わざわざ作る『お友達』なら、結構な家柄じゃないと意味がないからだ。
...将来のためにも人脈は持っておくべき。
ならばここで断るのは下策か──

「分かりました」

私が返事をすると、お父様はにっこり笑みを浮かべた。
因みにお父様は二児の親とは思えないほど若々しい。
これが乙女ゲー補正?

「良かった。じゃあ来週辺りに相手の子と会わせるよ。相手は宮水家の跡取りだから、粗相のないようにね」
「はい、来週ですね。って──え?」

さらりと告げられた言葉にぴしりと体が固まった。

「宮水家、と仰いましたか?」
「ん?そうだよ?」

何か?と不思議そうにするお父様に私はいえ、と首を振った。

「思っていたより名家の方でしたので、驚いてしまいました」
「あぁ、確かに宮水家は古くからの家だしね。それこそ御洛家にも負けず劣らずの」

うんうんと納得するお父様にほっとしつつ、私はペコリと頭を下げた。

「では、お仕事かんばってください」
「うん、都も勉強頑張って」
「はい」

退出すると私は速攻で部屋に戻った。


...ふう。















とーさまの、ばかぁぁぁぁ────!




どうして早速攻略対象に会わせるの!
何がなんでもスルーって決めたばっかなのに~!


うわぁーん!








...
......
.........うん。


取り敢えず、決まったのだからしょうがない。
腹を括ろう。

しっかと前を向くと、私は来たるその日へと決意を固めた。






♦♦♦♦♦

お父様に宮水 澪と会うことを言われて一週間。

今日が澪と会う日だ。


「緊張するかい?」

一緒に車に乗っているお兄様が私の顔を覗き込む。

うん、綺麗。

お兄様は私とお揃いの柔らかな金髪と青い目、癒し系のイケメンだ。
だけどその中身は結構腹黒。
名前に京都を表す『洛』の字が入ってるだけあって、中々に京男らしい。
...いや、この歳で『男』は似合わないな。ショタと言ってもおかしくないくらいには幼いし。せめて『京男子』くらいにしてほしい。

話が逸れた。

「はい、少し。どんな方かまだ分かりませんし...」

少し微笑んで言うとお兄様は励ますように頭を撫でた。

「大丈夫だよ。話では礼儀正しい子みたいだし。心配せずともきっと無事に終わるよ」
「...はい」


丁度宮水家に着くと、私は車を降りた。
お兄様はこのまま友達の家へ行くので別々だ。

ふう...。


私は息を吸い込むと宮水家へと足を踏み出した。







♦♦♦


案内されて応接間まで行くと、そこには既に、宮水 澪と、今の当主、宮水 りつがいた。

「申し訳ありません。私一人で来てしまい...」
「いや、大丈夫だよ。最近新しい旅館に手を出したんだろう?今はその準備で忙しいだろうしね」
「そう言って頂けるとありがたいです」

私は可愛らしい笑みを浮かべると、ペコリと頭を下げた。


それを見て当主は何かを思ったか少し笑うと席を立つ。

「じゃああとは二人に任せるよ。では」

それを見送ると私は澪と向かい合う。


...よし。

────────────

すっごい中途半端ですみません...
元々はもうちょい書いてたんですが、いい文章が思いつかず推敲が終わらなかったので一旦投稿しておこうと。
最近忙しいので滅多に書ける時間が作れずじまいでして...
あともう少しでピークが終わるのでそしたら書きます!

それと、学園モノなんだから早く入学して~と思われたら、すみません。
というか学園モノなの!?と今知った方もいるかなぁ...いそう...
澪くんは学園でも仲良くするので、掴みの次話はどうするか、作者もドキドキしております。

こんな作者ですがこれからもお付き合いくださいませ。
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