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19話 始まり4
しおりを挟む(反転)
この時のこの言葉は、無意識から来たものなのか、何か俺とは違う意志のもと行われたのか、はたまた俺の意思からのものなのか、この始まりの言葉が紡がれた原因は、誰にもわからない。
だか一つだけ言えるとするのなら、ここから俺の成り上がりが始まった。
反転という言葉がどこからともなく紡がれると、完全に潰れ、〝死〟の状態だった俺の体に変化が起こる。呪われ潰れた体は正常な体へ、〝死〟の状態が〝生〟の状態へと変わっていった。
気づくと俺は潰された場所の上に立っていた。
「あ?俺は今、変異種ゴブリンに潰されて死んだはずだよな?」
俺は周りを見渡たす、そこには確かに棍棒によって地面が変形しているが、俺の血や肉片は落ちておらず、棍棒での攻撃の跡は見えるが、俺の死の跡は一切残っていなかった。
「なにがどうなって、、それに、あの反転の言葉はなんだ?あっ!そうだ!ステータス!」
何か変化があったとすれば、ステータスに変化があるだろうと思った俺は、すぐにステータスを確認する。
名前 四ノ宮 翔 レベル1
職業 ハンター (AGI+5 DEX+5)
HP500/500 MP100/100
STR 100 VIT 100 AGI 100 (+5)
DEX 100(+5) INT 100
ー状態ー
祝福
ーユニークスキルー
反転
ー称号ー
祝福されし子 スライムハンター
ゴブリンスレイヤー
「は?」
自分のステータスを見た俺は、つい間抜けな声を出してしまった。
「ちょ、ちょっと待てよ?色々とツッコミどころが満載なんだが!」
自分のステータスが色々と変わりすぎていて、今の状況を含め、更に混乱することになり、ついつい声が大きくなってしまった。
「グギャ?ギャァ!?」
そのせいで、遠ざかっていてくれた変異種ゴブリンが俺の方に気づいてしまった。
「うわ、こっち向いた!と、とりあえず、この反転ってなんだ?」
俺は反転の効果が知りたいと思うと、より詳しい説明が出てくる。
ユニークスキル 反転
自分に関する状態を反転する(任意)
↓ 祝福
ユニークスキル 反転
自分に関するあらゆる事象を反転する(任意)
「は?」
またしても、ステータスに関してツッコミ所満載な説明が出てきて、間抜けな声を出してしまう。
「こんなの強すぎねぇーか?」
「グギャ!グギャアアアア!」
俺がステータスを見ている間、変異種ゴブリンはなんで俺が生きているのか、不思議そうに見たあと、状況が理解できたのか、俺に向かって襲いかかってくる。まだそんなに遠くに行っていなかったため、すぐに俺との距離が無くなっていく。
(遅いな)
しかし俺は一切慌てることなく、変異種ゴブリンを見ていた。変異種ゴブリンは、そんな俺に向かい、棍棒を振り下ろす。
「この説明で言うと、つまり反転ってなんでもありだろ?こういうこともさ」
俺は、自分に向かってくる棍棒に向かって手を差し出し、一言呟く。
「反転」
その瞬間、まるで磁石のS極、M極が反発し合うかの様に、俺に向かってきていた棍棒が反対方向に飛んでいった。
「グギャア!?」
そして変異種ゴブリンはその反動で倒れてしまった。
「自惚れるのはさ、あまり好きじゃねーけど、今負ける気しねぇわ」
俺は、古びたナイフを取り出し、倒れている変異種ゴブリンに向かって距離を詰め、跳んだ。
「とりあえず、変異種ゴブリンを狩らせてもらうわ」
そしてその勢いのまま、倒れている変異種ゴブリンの喉に向かって古びたナイフを突き刺す、前にまた一言、今度はナイフに向かって呟く。
「反射」
一切切れることのなかった古びたナイフは、まるでプリンを切るかの様な手応えのなさのまま、変異種ゴブリンの喉を掻っ切った。
「グギャアアアア!!!!」
喉を掻っ切ったと同時に、辺りに変異種ゴブリンの断末魔が響き渡り、その瞬間、変異種ゴブリンは息絶えた。
その後に残ったのは、大きな魔石だった。
「ふぅ、一時はどうなることかと思ったが、なんとかなったな。まぁ、これも俺のおかげというか、なにかスッキリはしない終わり方だったが、でもこの力さえあれば、悠人に追いつける。待ってろよ悠人」
俺はそう思いつつも、戦利品を拾いに行く。
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