現代ダンジョンで成り上がり!

カメ

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25話 上位種

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「さーてと、上位種はいるか?」

七層に降り立った俺は、辺りを見渡す。周囲には、上位種どころか、普通の魔物もいないようだった。

「またいつものようにいくか」

魔物に出会ったら狩る、次の層に繋がる階段を見つけるのは2つの目的の元、ダンジョン探索をする。

「グギャア!」

「ん、またゴブリンか?」

ダンジョンの中を歩いていると、岩の向こう側から、ゴブリンの声が聞こえた。

「さくっと狩るか」

いつも通り、ゴブリンを狩ろうと岩の先に行くと、そこにはゴブリンよりも体格のいい、体調160センチ程のゴブリンがいた。そしてそいつの周りには5匹のゴブリンがいた。

「ッ!こいつホブゴブリンか!」

目の前にある状況から、目の前にいる魔物がホブゴブリンだと分かった俺は、身構える。

「グギャア!」

「グギャア!」

こちらに気づいたホブゴブリンが、手に持つ棍棒を俺の方に向ける。すると周りにいたゴブリンが俺に一斉にかかってくる。

(今のは行け!ってことか?)

そんな事を考えながら、ゴブリンの対処をする。

「ゴブリンの相手はもう慣れたもんなんだよ!反転」

ものの数秒で5匹のゴブリンを片付けた俺は、反転を使い、ゴブリンの後ろに回り込む。

「おっとと、ふっ!」

パァン!

体勢が崩れながらも、蹴りによってホブゴブリンの顔を粉砕する。急に移動したためか、ホブゴブリンは最後、俺を見失ったまま生き絶えた。

「これがホブゴブリンの落とした魔石か、あんまり大きさは変わらないんだな。多少ホブゴブリンの魔石の方が色が濃いかもな、でもそのくらいの違いだ。ホブゴブリンの強さはゴブリンと大して変わらないのかもな」

ホブゴブリンの落とした魔石と、ゴブリンの落とす魔石を見比べても、大した差はなかったため、俺はそう考えた。

魔石は、その魔物の持つ力が大きいほど、魔石のサイズも大きくなり、かつその色が濃くなるとされている。

これも、冒険者図書館で見た内容だ。ダンジョンに潜るようになり、ダンジョンについて知りたい事が増えたため、最初の一回だけでなく、幾度か冒険者図書館には足を運んでいる。

「ゴブリンの上位種とは言え、所詮はゴブリンの上位種って事だな。それに俺にはゴブリンキラーもあるから、なおさらだな」

その後も気負うことなく、ホブゴブリンやゴブリンを狩りつつ、反転の力を練習する。

「やっぱり、実戦で練習した方が、コツを掴みやすいな。移動に反転を使うのも、少しずつ慣れてきた」

そんな事を思いながら、次の相手を探していると、目の前に階段を見つける。八層へと繋がる階段だ。

「よし、ボブゴブリンとも十分に戦ったし、次の層へ進むか」

そう決めた俺は、階段を降りていく。いつもと同じくらいの時間、階段を降りていくと八層へ着いた。

「ここの層ではまだ、ホブゴブリンしか出ないか?」

ここの層ではどんな魔物が出るのかと考えながら歩くと、ヒュッという風切り音が聞こえた。咄嗟に俺はその場から飛び退く。すると、俺の頭があった場所を、矢が通過していった。

「アーチャーゴブリンか!」

矢が飛んできた方を見ると、岩の上からこちらを狙うアーチャーゴブリンと、その岩陰からぞろぞろとホブゴブリンやゴブリンが出てくるのを見つけた。

「なるほど、岩の上に魔物がいることもあるんだな。勉強になったよ」

俺はゴブリンの集団に対して、拳を出して身構える。

「こういうのはまず、遠距離攻撃の手段を持つ敵を潰すのが鉄板だよな〝反転〟」

俺は反転を使い、地上からアーチャーゴブリンのいる岩上まで、一直線で近づく。

「グギャッ!」

「その命貰うぞ!」

一直線に近づいてくる俺に驚くアーチャーゴブリンは、そのまま何もできずに、俺の接近を許してしまう。勢いそのまま、ゴブリンの顔目掛けて拳を振るう。

パァン!

「これで遠距離攻撃をしてくる敵はもういないな。よっと、反転!」

勢いよくアーチャーゴブリンを潰した俺は、その勢い止まらず、ダンジョンの壁にまで到達する。空中で身を反転させ、壁に足をつけた俺は、もう一度反転を使う。

「うわ!流石にこれは調整できなかったかーー!!」

すると、先ほどよりも早い速度で、地上にいるゴブリン達に突っ込んでいく。勢いよく壁に突っ込んでいった力を、そのまま反転させてしまった為、自分の制御できない速さになってしまいそのまま地面にダイブした。

「いってぇ」

「グギャア!」「グギャア!」

流石は八層の魔物というか、多少困惑した雰囲気は見せたものの、すぐさま俺に向かって一斉に襲いかかってくる。

「反転!」

俺はその攻撃を一斉に弾く、反転の防御の使い方だ。

「よし、ここからは古びたナイフも使っていくか、反転」

俺は腰から古びたナイフを抜き、反転を使う。反転の攻撃的な使い方だ。

シュッ!シュッ!シュッ!

向上した身体能力と、際限ない切れ味のおかげで、ゴブリン達がまるでプリンのように手が絶えないほどよく切れる。

12体いた、ゴブリンとホブゴブリンはものの5秒ほどで殲滅した。

「ふぅ、反転の使い方はまだまだ練習が必要だな。ダンジョンの壁を足場にしたのは良かったが、勢いのまま反転を使ったのがよくなかったな。一度勢いを殺してから反転を使う方がいいかもな」

ホブゴブリンやゴブリン、アーチャーゴブリンの魔石を拾いながら、先ほどの戦闘の反省を行う。

「アーチャーゴブリンもあんまり魔石の大きさや濃さは変わらないな。ただ、遠距離攻撃が厄介ってだけだな。まっ、それも反転での移動があれば問題はないけどな」

そんな事を考えながら、次の獲物を探し求めて歩き出す。



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