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after1:五人の新人侍女
1-8:五人娘、初めてのお夕食
しおりを挟む■クェス 狐人族 女
■15歳 セイヤの奴隷
「色々と疲れたでしょうから夕食まで休憩にしましょう」
地下訓練場から出てエメリーさんにそう言われました。
正直助かります。本当に驚き疲れたので。今日一日で色々とありすぎですから。
そういって案内されたのはお屋敷一階、中央の部屋。ここはまだ見てない部屋ですね。
扉を開けると「おおー!」という驚きがまた襲い掛かります。
その部屋は壁一面が本棚。中央にはテーブルのようなものがありました。
「ここは娯楽室です。本は好きに読んでいいですからね」
「すごい……これだけの本が……」
「国の書庫とかより多いんじゃないですか……?」
「そんな事はないと思いますよ。獣帝国はどうか分かりませんが魔導王国の書店でもこの何倍もありましたから」
はぁ~、魔導王国ですか。確かに本とか多そうなイメージがあります。
それでもこれだけ集めるとなるとどれほどのお金が必要なのか想像もつきませんけど。
暇な時は好きに読んでいいという事でしたので私は魔法書を読んでみたいです。
ご主人様曰く、私には火魔法以外にも闇と風の素養があるらしいですし、ちゃんと勉強しないといけません。
武器の指南書や魔物、スキルに関する本も多いので、私じゃなくてもみんな読むんじゃないでしょうか。
中央のテーブルはビリヤードという遊具らしく、それは後日教えてもらえるという事で、その脇にあるテーブル席――これもカードゲーム用らしいですが、そこに五人座って待機となりました。
エメリーさんにお茶を出してもらい、それを飲みつつ五人で喋ります。
私たちに気を使ってくれたのかエメリーさんも席を外しました。
五人で話しても出てくる内容はどれも今日一日の驚きを振り返るもので、ろくに頭も働かず「とにかくすごい」とそれしか出て来ません。
考える余裕がないと言いますか、驚き疲れたと言いますか。
奴隷となって先が見えず、ティサリーン商館で五人一緒に買ってもらえると聞いてから喜びの中にも不安が入り混じって過ごしていたわけですが、そういった事が遠い過去の思い出に感じるほどに、今日一日で得た情報量が多い。
そのどれもが私たちの常識外の事なので、理解も出来ないですし、余計に驚くはめになると。
とは言え、五人とも行きつく先は「買われたのがご主人様で良かった」という所なんですが。
常識外のあれこれを踏まえても、これ以上の『ご主人様』はないだろうと、それは全員が思っています。
おそらくこの先も驚かされる事が多くありそうな予感がしますけど。
「明日には侍女服だっけ? それを作ってもらって、ケニの弓も買ってくれるって言ってたよね。それと教育も始めるとか」
「戦闘訓練もあると言っていたな。SSSランクの方々に自分たちが付いていけるのか心配だが……」
「ツェンさんのあれとか見ちゃうとねー。でもその前に今日の夕食とかお風呂とかが残ってるよー?」
「ああ……まだ″今日″は終わってないんだよな……」
一つのイベントごとに驚かされる事になる。
それはご主人様や【黒屋敷】というクランを知る為には必要な事なのですが、連続して頻繁に起こると歓迎できるものでもありません。
心の平穏を保つ為にも、ある程度の諦めと言うか、見切りをつけた方が良いと私は思います。
「もうお金持ちとかSSSランクで強いとか、そういうのは『ここの常識』と見ちゃった方がいいと思いますよ」
「どういう事だ、クェス」
「えっと、考えなきゃいけないのは『ご主人様が別の世界からいらした女神の使徒様である』っていう事と、『<カスタム>というスキル』の事だけに絞った方がいいんじゃないかと」
私たちや【アイロス】にとって常識外の事でもご主人様にとっては常識なのかもしれません。
だからそこは驚き疲れようが結局は受け入れるしかありません。
<カスタム>というスキルが神技と思えるほど強力なのも女神様から頂いたのなら当然だと思いますし、それはそういうものなのだと納得するしかないです。
その<カスタム>の恩恵もあってご主人様もメイド先輩方もお強いのでしょうし、SSSランクにもなり、英雄とまで言われている。
そしてそれだけ力があればお金も稼げるでしょうし、希少で高価な素材も使い放題なのでしょう。
だからここのお屋敷で驚かされるほとんどの事は、結局『別世界の常識』と『<カスタム>』に集約されるのではないかと。
「なるほどなー。確かにそれはそうかも」
「特に<カスタム>がヤバイよねー。あれだけ軽い契約条件だったのに『ご主人様の秘匿情報の公言禁止』が盛り込まれるわけだよ」
「ご主人様ご自身と、スキルと、持ち物が強化されるんだったか」
「そうそうー。で、私たちは奴隷だから『ご主人様の持ち物』と見なされて強化されるとー」
「お屋敷も装備品もご主人様の持ち物です。それら全てを″強化″出来る<カスタム>っていうのがやっぱり異常なんですよ。だから私たちはまずそのスキルがどういうものなのかって理解しないといけないんじゃないかと」
<カスタム>というスキルを深く知れば、それがご主人様やお屋敷の事を理解するのに繋がる。私はそう思っています。
この驚きの連続を解消するには、それが一番じゃないかと。
私たちが最初にやらなければならないのは『ご主人様を理解する』という事なんじゃないかと。
だからこそ最初の説明でご主人様は、ご自身の素性の説明から入ったのでしょう。
そんな反省会めいた話をしているうちに、エメリーさんに呼ばれました。
もう夕食の時間だそうです。五人そろって食堂へと行きます。
先輩メイドの方々はまだ全員揃っているというわけでもありませんでしたが、すでに座っている人も居れば、配膳を手伝っている人も居ます。
私たちもお手伝いした方がいいのかと思いましたが、エメリーさんが「今日は初日ですから働かなくて大丈夫ですよ」と仰ってくれたので座るだけです。
席順も大体決まっているそうです。
全体を見渡せる真ん中にご主人様。その隣がエメリーさんだとか。
私たちは新人ですから端っこなんでしょう。その方が緊張せずに済むので良いのですが。
でも今日は最初という事もあり、エメリーさんが私たちの隣に座って下さいます。
「ん? なんかすごく良い匂いがしてきたぞ?」
カイナとコーネリアが鼻をすんすんしています。私たちも匂ってきました。
多分お肉が焼けた匂いだと思いますけど、もう匂いだけで美味しいと分かるほどの芳香。
「あら、やはり五人も新人が入るという事で奮発しましたね。良かったですね貴女達。今日はドラゴンステーキですよ」
『ド、ドラゴンステーキ!?』
「ええ、風竜の。残り少ないですから味わって頂きましょう」
ふ、風竜の肉!?
もう常識に囚われるのはやめようとか、驚かないようにしようとか言ってましたけど、やっぱり無理です。
そりゃエントランスに尻尾がドーンとありますし、竜素材で武器を造るって聞きましたし、今さら竜を倒したのは疑ってないですけど、そのお肉を私たちも食べる事になるなんて思わないですよ!
テーブルに並べられたのは籠に盛られた白パンとサラダ、スープ、そして例のドラゴンステーキ……しかも分厚いのが一人三枚もあります。すごい量ですけど……。
「多く見えるかもしれませんが食べ始めてみればすぐになくなると思いますよ。ドラゴンステーキは危険ですからね」
「き、危険……?」
「非常に美味なので止まらなくなるんですよ。でも三枚で抑えないとデザートが食べられなくなりますからね」
「は、はぁ……」
確かに目の前のお肉は見ただけで涎が出てくるほどの雰囲気があります。
やたら手を付ける事も出来ず待っていると、全員が席についたようで、ご主人様が「いただきます」と発しました。食事の前の挨拶のようです。
「侍女も奴隷も本来ですとご主人様と食事をご一緒する事はありません。しかしそれはご主人様の意思に反しますのでここでは皆が同時に同じ物を食べます」
「あ、そう言えば深く考えずにお昼を頂いてしまいました」
「ええ。ですが最初の一口はご主人様が最初と決めていますので、ご主人様が手を付けてから食べ始めるように」
『はい』
なるほど、そういうルールがあるのですね。確かに奴隷は本来余り物を食べるとか聞きますし。
そういう部分でもお優しいご主人様という事なのでしょう。
もしくは別世界のルールなのかもしれませんが。
それからエメリーさんにテーブルマナーを教えて貰いつつ頂きました。
もう最初の一口でエメリーさんが危険だという意味が良く分かりました。
狐耳から<聖なる閃光>が出そうでした。
風竜はおそらく巨体なのだと思いますが、それでもこの人数で食していたらすぐに食べ終えてしまいそうな、それほどあっという間に″消える″感覚です。
「そろそろ本格的に竜狩りに行かないとなぁ」
食べながらご主人様がそう言います。
そんな食材調達みたいに言われても……実際そうなんでしょうけど。
私たちからすれば出会っただけで死を確信する竜であってもご主人様たちにとってはただの食材だと。
深く考えるのはやめましょう。竜殺しなのは証明されているのですし。
あっという間にドラゴンステーキがテーブルから消え、デザートではプリンというものが出されました。
ここでは食事の時によく出されるらしいですが、食べた事のない甘味でこれもまた驚きでした。
ケニなんかは翼がバサッってなってましたね。何気にコーネリアも顔が蕩けていました。
食事が終わるとそのまま会議のような流れになります。
私たちは口の中の残る食事の旨味に気が抜けつつ、皆さんが話すのをただ聞いていました。
「――というわけで明日はまず南東区に行ってから博物館だな。一緒に行くのはエメリーとマルティエルは確定。人数が居るからあと一人くらいかな。エメリーに任せる」
「かしこまりました。では迷宮組と屋敷組、商業組と買い出しを割り振ってからにしましょう」
「フロロ、今日の迷宮組は何か問題あったか?」
「探索自体は問題ないがやはりまだ騒がれておるのう。組合員が近寄って来るような事はないが」
「SSSランクとか英雄とかか。ほとぼりが収まるのはいつになる事やら」
「我らもそうだが同時に【魔導の宝珠】もSランクになったからのう。メルクリオも大変だろう」
どうやら先日の『聖戦』を経て、【黒屋敷】がSSSランクになった他、魔導王国の【魔導の宝珠】というAランククランもSランクに昇格したらしいです。
聞けばご近所にお住まいらしいですが、単独でカオテッドの四階層に行ったクランは【黒屋敷】と【魔導の宝珠】だけとの事で、エメリーさんはSランクになって当然と言っていました。それほどの力を持っているのでしょう。
あ、だから地下訓練場でバルボッサさんは「Sランクになる」って言ってたんでしょうか。
同じAランクだった【魔導の宝珠】が先にSランクになっちゃったから。
「ウェルシア、博物館の方は?」
「特に問題はないですけれど入場者数が増える一方ですわね。どうやら獣帝国のイーリスからも集団で見に来て下さっているようで」
「意味が分からんな。まぁ運営と警備に問題がなければいい。ドルチェの方は?」
「こっちは【黒屋敷】レプリカで嬉しい悲鳴と言いますか、予約数が三倍増だそうで……」
「うわぁ……北西区の方で戦ったから見られたのかなぁ……。ドルチェを応援で回した方がいいかもな。エメリー、そこは打ち合わせといて」
「かしこまりました」
ドルチェさんの実家は北西区で服飾店と言ってましたね。下着や寝間着をまとめて作って頂いているとか。
で、そこで侍女服やご主人様の喪服(?)のレプリカを売り出しているらしいです。
どうやら聖戦の影響でそれがバカ売れしていると。
やっぱりカオテッドの英雄だからその恰好を真似したいという事でしょうか。
北西区はメイドさんばかりなのかもしれません。
こうした夕食時の会議というのは毎日行っているそうで、ご主人様が皆さんの動きを把握したり、皆さんからご主人様にお願いする場になっているそうです。
同時に<カスタム>での強化も行っているそうです。
二〇人(私たちも入れて二五人ですが)もの奴隷を管理するご主人様というのは大変なものですね。
「五人に関しては最低限に留めておく。すぐに上げると思うけどな」
『はいっ』
「先にスキル関係をカンストさせて、それからステータスかな。レベルもまぁまぁあるから急激に上がっちゃいそうだし」
まだちゃんと理解出来ていないのでアレですけど、簡単に強くしてくれそうな言い回し。
期待もありますし楽しみもありますけど、どこか怖い部分の方が大きいです。私は。
そう言えば『かんすと』ってどういう意味なんですかね?
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