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8 黒服の4人組と会いました
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「なぁなぁ、いきなりオーガゴブリンが現れた時どう思ったんだ?」
「今まで通りだ、普通に倒してやろうと思っただけだ」
おぉぉぉ! っと歓声が上がった。
「やっぱり違うんだな、EクラスのクエストでいきなりCクラスのモンスターが出てきたらベテランでも逃げ出すだろ」
「俺なら死んだフリするな!」
「アンタらは他所の国の名ありのハンターとかなのか?」
「私はただの剣士だ」
また歓声が上がる。
ヤヨイの一言一言に過剰なほど反応が上がる。
飛んだ見世物だ……
ヤヨイに隠れて俺は影で盛り上がりを眺めていた。
こういう形で注目されるのは苦手だ。
盛り上がりは治りそうもない……割って入っていくのも面倒だ、しばらく待ってるか。
ヤヨイをテイムしてから色々あったけど、ヤヨイ自体の事って何も知らないな……
初めてあった時、弱いのに1人でクエスト受けてたのも疑問だ、聴いたらなんか不機嫌になったし……
集会所がより響めきが起こった。
まさかヤヨイがまた何かやったか?
いや……目の前で気持ちよさそうに話してる。
ヤヨイは自分以外に向いた視線に気がつき、周りを見渡した。
集会所に黒い服を着た4人組が入ってくる。
統一感のある黒い服に金や赤のラインの刺繍が入っている、一見すると魔導師のような風貌だ、これだけ歓声が上がるってことは有名なグループなのだろう。
どうやらこのグループに注目が移ってしまったようだ。
「なんだこいつらは、みんないなくなってしまったじゃないか……」
自分の元から離れてくギャラリー達にヤヨイは不満そうだ。
「まあ俺達なんてたった一回クエスト達成しただけのペーペーだからな、有名人には勝てないよ」
「フンッ、もういいさっさとクエストに行こう」
プリプリとスネながらヤヨイは受付に向かう。
「おや、そこにいるのはいきなりオーガゴブリンを倒した者達じゃないか」
黒服の先頭に立っていた背の高いボサボサ髪の冷たい目をした男がヤヨイを見つけた。
ヤヨイはこの男をしかめ面で見る。
「誰だお前は、私はクエストを受けに来ただけだ邪魔をするなよ」
「おいおい、ヤヨイ!」
なんで喧嘩ごしなんだ……注目を持っていかれたのがよっぽど悔しかったのか……?
これだけ周りが騒ぐような奴らなんだ、目を付けられてどうするんだよ……
男はヤヨイの様子に動じる事なく微笑みで返す。
「なんだか気を害させてしまったみたいだな、我々もクエストを受けに来ただけだ、邪魔なんてもちろんする気はない」
よかった、全然気にしてないみたいだ、この男のこの落ち着きと余裕っぷり、きっとコイツは強い。
「ヅィリィさん、受付行ってきます」
男の後ろにした黒服の4人組の1人が男に話かける。
「ああ、頼む」
受付に向かう黒服は俺やヤヨイを見ることなく、受付に向かった。
コイツもなんだか強そうだ。
ヅィリィと呼ばれた男は黒服の残りの2人に話かけた。
「フラン、セリル、本来ならここは君達が受付に行くんだぞ」
ヅィリィと言う奴が話かけた2人の黒服は10歳くらいの子供の女の子達だった。
見た目も似ているし、多分双子だ。
ヅィリィや受付に向かった奴に比べてこの子達はオドオドしててそんなに強くなさそうだ。
「す、すみません、次から気をつけます」
「わ、私も今度はちゃんとしますから」
必要以上に申し訳なさそうに謝っている、受付くらいでそんなに気にしなくてもいいのに。
《スカウトサーチを使用します》
フラン、セリルと呼ばれていた女の子達にサーチウィンドウが表示された。
サーチウィンドウが黄色い、ヤヨイやナイナは青だったからすぐテイムできたけど、この子達はちょっと手間がいるのかもな……
まあ他の団体に所属してる子達だし、俺があえてテイムする必要もないか。
ヅィリィは2人に向けてさらに話だした。
「ダメな奴ほど、次から、今度こそなどと、ありもしない未来に向けた話をする、我々のギルドに必要なのは今だ。今を成し得ない者に未来はない、簡単なことができない者が困難な課題を達成できるか?」
「できません……」
「すみませんでした」
厳しいな、何も受付に行かなかっただけでそこまで指導しなくてもいいんじゃ……
「これからクエストに行くんだ、相手はモンスターだぞ。次の失敗は死に直結する恐れがある、君達のミスで仲間を死に追いやるかもしれないんだ、一つ一つに気を配り、最新の注意を払って行動をするんだ」
気づけば周りは静まり返っている、ヅィリィの話をみんな聞き入っているようだ。
確かにヅィリィの言ってることは厳しいが納得できる部分はある。
真面目に話しているヅィリィにはスキを感じさせない凄みも感じられる。
感化されている俺の横からヤヨイがヅィリィの方へ向かっていった。
「んっ? また君か、やっぱり何か用か?」
ヅィリィはヤヨイに向けて手を差し伸べようとする。
「どけ……」
差し伸べられた手を払いのけるようにヤヨイはヅィリィを身体ごと押しのける。
大きな風を切るような音がした。
押しのけられたヅィリィは吹き飛び、取り囲むギャラリーを巻き込み転がっていった。
「おいっ! ヤヨイ、急に何を!?」
集会所から悲鳴が上がっている、大変なことになったぞ……
「なあロジカ……」
流石のヤヨイも気まずそうにこっちを向いた。
ヅィリィは完全に伸びてヨダレを垂らしている……
「私、知らないうちに強くなってたみたいだ……」
「今まで通りだ、普通に倒してやろうと思っただけだ」
おぉぉぉ! っと歓声が上がった。
「やっぱり違うんだな、EクラスのクエストでいきなりCクラスのモンスターが出てきたらベテランでも逃げ出すだろ」
「俺なら死んだフリするな!」
「アンタらは他所の国の名ありのハンターとかなのか?」
「私はただの剣士だ」
また歓声が上がる。
ヤヨイの一言一言に過剰なほど反応が上がる。
飛んだ見世物だ……
ヤヨイに隠れて俺は影で盛り上がりを眺めていた。
こういう形で注目されるのは苦手だ。
盛り上がりは治りそうもない……割って入っていくのも面倒だ、しばらく待ってるか。
ヤヨイをテイムしてから色々あったけど、ヤヨイ自体の事って何も知らないな……
初めてあった時、弱いのに1人でクエスト受けてたのも疑問だ、聴いたらなんか不機嫌になったし……
集会所がより響めきが起こった。
まさかヤヨイがまた何かやったか?
いや……目の前で気持ちよさそうに話してる。
ヤヨイは自分以外に向いた視線に気がつき、周りを見渡した。
集会所に黒い服を着た4人組が入ってくる。
統一感のある黒い服に金や赤のラインの刺繍が入っている、一見すると魔導師のような風貌だ、これだけ歓声が上がるってことは有名なグループなのだろう。
どうやらこのグループに注目が移ってしまったようだ。
「なんだこいつらは、みんないなくなってしまったじゃないか……」
自分の元から離れてくギャラリー達にヤヨイは不満そうだ。
「まあ俺達なんてたった一回クエスト達成しただけのペーペーだからな、有名人には勝てないよ」
「フンッ、もういいさっさとクエストに行こう」
プリプリとスネながらヤヨイは受付に向かう。
「おや、そこにいるのはいきなりオーガゴブリンを倒した者達じゃないか」
黒服の先頭に立っていた背の高いボサボサ髪の冷たい目をした男がヤヨイを見つけた。
ヤヨイはこの男をしかめ面で見る。
「誰だお前は、私はクエストを受けに来ただけだ邪魔をするなよ」
「おいおい、ヤヨイ!」
なんで喧嘩ごしなんだ……注目を持っていかれたのがよっぽど悔しかったのか……?
これだけ周りが騒ぐような奴らなんだ、目を付けられてどうするんだよ……
男はヤヨイの様子に動じる事なく微笑みで返す。
「なんだか気を害させてしまったみたいだな、我々もクエストを受けに来ただけだ、邪魔なんてもちろんする気はない」
よかった、全然気にしてないみたいだ、この男のこの落ち着きと余裕っぷり、きっとコイツは強い。
「ヅィリィさん、受付行ってきます」
男の後ろにした黒服の4人組の1人が男に話かける。
「ああ、頼む」
受付に向かう黒服は俺やヤヨイを見ることなく、受付に向かった。
コイツもなんだか強そうだ。
ヅィリィと呼ばれた男は黒服の残りの2人に話かけた。
「フラン、セリル、本来ならここは君達が受付に行くんだぞ」
ヅィリィと言う奴が話かけた2人の黒服は10歳くらいの子供の女の子達だった。
見た目も似ているし、多分双子だ。
ヅィリィや受付に向かった奴に比べてこの子達はオドオドしててそんなに強くなさそうだ。
「す、すみません、次から気をつけます」
「わ、私も今度はちゃんとしますから」
必要以上に申し訳なさそうに謝っている、受付くらいでそんなに気にしなくてもいいのに。
《スカウトサーチを使用します》
フラン、セリルと呼ばれていた女の子達にサーチウィンドウが表示された。
サーチウィンドウが黄色い、ヤヨイやナイナは青だったからすぐテイムできたけど、この子達はちょっと手間がいるのかもな……
まあ他の団体に所属してる子達だし、俺があえてテイムする必要もないか。
ヅィリィは2人に向けてさらに話だした。
「ダメな奴ほど、次から、今度こそなどと、ありもしない未来に向けた話をする、我々のギルドに必要なのは今だ。今を成し得ない者に未来はない、簡単なことができない者が困難な課題を達成できるか?」
「できません……」
「すみませんでした」
厳しいな、何も受付に行かなかっただけでそこまで指導しなくてもいいんじゃ……
「これからクエストに行くんだ、相手はモンスターだぞ。次の失敗は死に直結する恐れがある、君達のミスで仲間を死に追いやるかもしれないんだ、一つ一つに気を配り、最新の注意を払って行動をするんだ」
気づけば周りは静まり返っている、ヅィリィの話をみんな聞き入っているようだ。
確かにヅィリィの言ってることは厳しいが納得できる部分はある。
真面目に話しているヅィリィにはスキを感じさせない凄みも感じられる。
感化されている俺の横からヤヨイがヅィリィの方へ向かっていった。
「んっ? また君か、やっぱり何か用か?」
ヅィリィはヤヨイに向けて手を差し伸べようとする。
「どけ……」
差し伸べられた手を払いのけるようにヤヨイはヅィリィを身体ごと押しのける。
大きな風を切るような音がした。
押しのけられたヅィリィは吹き飛び、取り囲むギャラリーを巻き込み転がっていった。
「おいっ! ヤヨイ、急に何を!?」
集会所から悲鳴が上がっている、大変なことになったぞ……
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