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冒険をしよう
追い剥ぎ
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そして、一時間は経っただろうか。かご半分ぐらいの薬草が集まってきた。草むしりなんて初めてやったが、慣れてくると宝探しみたいで楽しい。
「さて、次はあっちの方に……」
言いかけた瞬間。マルクエンは何かの気配を感じた。
「やっぱこの男の鎧が一番上物そうだ」
女の声が聞こえる。マルクエンは何事かとそちらの方向を見る。
「おい、兄ちゃんよ。その身ぐるみ全部置いていってもらおうか?」
「お前は……、追い剥ぎか?」
自分より年がいくつか下の女を見てマルクエンが言う。
「そーだ。草集めなんてしてる下級の冒険者じゃ私に勝てないよ」
そう言って女は剣を引き抜く。だが、マルクエンは少しも動じず剣を抜こうともしない。
「どうした? 恐くて動けなくなったか?」
「いや、私は不器用でな。剣を持つと手加減が出来ないんだ」
その言葉は女の逆鱗に触れた。
「野郎、ぶっ殺してやる!!」
剣を握り走り来る女。構え方走り方を見て、なるほど確かに剣の腕はそこそこありそうだとマルクエンは思った。
だが、斬りかかった瞬間。マルクエンはさっと避け、女の手を掴んで投げ飛ばし、剣を奪い取った。
「があっ!!」
地面に激突し、声を上げる女。だが、次の瞬間。
「今です! 姉御!」
声を上げると森の中から雷の魔法がマルクエン目掛けて飛んできた。飛び退いて躱し、攻撃された方向を見る。
「手下が世話になったわね」
そこから出てきたのは魔導書を持つ長い黒髪の女だった。青いアイシャドウとそれと同じ色の唇をしたゴスメイク。その出で立ちを見て一発でマルクエンは分かった。
「黒魔術師か」
「ご名答ね」
そう言いながら火の玉をいくつも発射する黒魔術師。マルクエンは剣でそれらを切り捨てた。
「なっ!!」
明らかに初心冒険者の動きではないそれを見て黒魔術師は驚く。
「小癪な!」
次は極太の氷柱を打ち出す。
しかし、マルクエンに届く前に剣で弾かれてしまった。
「あなたは!? 一体何者!?」
そんな事を言う黒魔術師に向かってマルクエンは走り、一気に覆いかぶさり組み伏せ、短刀を首に近付けた。
「降伏してもらおうか」
そう言うと、黒魔術師は観念したように言う。
「殺すなら殺して」
「姉御!!」
その時だった。騒ぎを聞きつけたラミッタ達がマルクエンの元へとやって来た。
「宿敵!! 何かあったの……、って」
黒魔術師の女に馬乗りになっているマルクエンを見てラミッタは……。
「あ、あんた!? 何をしているの!? このド変態卑猥野郎!!」
「マルクエンさん!?」
シヘンもケイも驚いて一緒にマルクエンの名前を呼ぶ。
「さて、次はあっちの方に……」
言いかけた瞬間。マルクエンは何かの気配を感じた。
「やっぱこの男の鎧が一番上物そうだ」
女の声が聞こえる。マルクエンは何事かとそちらの方向を見る。
「おい、兄ちゃんよ。その身ぐるみ全部置いていってもらおうか?」
「お前は……、追い剥ぎか?」
自分より年がいくつか下の女を見てマルクエンが言う。
「そーだ。草集めなんてしてる下級の冒険者じゃ私に勝てないよ」
そう言って女は剣を引き抜く。だが、マルクエンは少しも動じず剣を抜こうともしない。
「どうした? 恐くて動けなくなったか?」
「いや、私は不器用でな。剣を持つと手加減が出来ないんだ」
その言葉は女の逆鱗に触れた。
「野郎、ぶっ殺してやる!!」
剣を握り走り来る女。構え方走り方を見て、なるほど確かに剣の腕はそこそこありそうだとマルクエンは思った。
だが、斬りかかった瞬間。マルクエンはさっと避け、女の手を掴んで投げ飛ばし、剣を奪い取った。
「があっ!!」
地面に激突し、声を上げる女。だが、次の瞬間。
「今です! 姉御!」
声を上げると森の中から雷の魔法がマルクエン目掛けて飛んできた。飛び退いて躱し、攻撃された方向を見る。
「手下が世話になったわね」
そこから出てきたのは魔導書を持つ長い黒髪の女だった。青いアイシャドウとそれと同じ色の唇をしたゴスメイク。その出で立ちを見て一発でマルクエンは分かった。
「黒魔術師か」
「ご名答ね」
そう言いながら火の玉をいくつも発射する黒魔術師。マルクエンは剣でそれらを切り捨てた。
「なっ!!」
明らかに初心冒険者の動きではないそれを見て黒魔術師は驚く。
「小癪な!」
次は極太の氷柱を打ち出す。
しかし、マルクエンに届く前に剣で弾かれてしまった。
「あなたは!? 一体何者!?」
そんな事を言う黒魔術師に向かってマルクエンは走り、一気に覆いかぶさり組み伏せ、短刀を首に近付けた。
「降伏してもらおうか」
そう言うと、黒魔術師は観念したように言う。
「殺すなら殺して」
「姉御!!」
その時だった。騒ぎを聞きつけたラミッタ達がマルクエンの元へとやって来た。
「宿敵!! 何かあったの……、って」
黒魔術師の女に馬乗りになっているマルクエンを見てラミッタは……。
「あ、あんた!? 何をしているの!? このド変態卑猥野郎!!」
「マルクエンさん!?」
シヘンもケイも驚いて一緒にマルクエンの名前を呼ぶ。
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