別の形で会い直した宿敵が結婚を迫って来たんだが

まっど↑きみはる

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ジャガの街

新たなパーティ

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 すんなりと眠れて、朝を迎える一行。

 マスカルとの約束の7時に冒険者ギルド前へと着く。

 勇者が居るという事で人だかりが出来ている。

 そこへ更に竜殺しのパーティがやって来たので、見物人は何事だとざわめいていた。

「お待ちしていました。皆さん」

「お待たせしました」

 マスカルに言われ、マルクエンが返す。

「それでは、行きましょうか」

「わかりました。それでは……」

 マルクエンとラミッタは後ろを振り返る。

「シヘン。ケイ。元気でね」

「シヘンさん。ケイさん。またお会いしましょう」

「はい! どうかご武運を!!」

「お達者でーッス!!!」

 勇者パーティーは何があったのか察したのだろう。追求はせずに歩き始めていた。




「改めまして、歩きながら自己紹介でもしておきましょうか」

 マスカルが話し始め、マルクエンも「えぇ」と頷く。

「私は勇者を務めさせて頂いているマスカル・アンガスです。魔剣士上がりなので、剣と魔法で戦います」

 続いて褐色肌の大男が自己紹介を始める。

「私は剣士のゴーダ・ジャジーです」

 短めの自己紹介が終わると、最後に胸が大きく、美しい魔道士が話し始める。

「私は魔道士のアレラ・ルスタインと申します。以後お見知り置きを」

 勇者パーティの自己紹介が終わると、今度はマルクエン達の番だ。

「私はマルクエン・クライスです。元の世界では騎士を務めさせて頂いておりました」

「ラミッタ・ピラです。魔剣士です」

 マルクエンは丁寧に、ラミッタは適当に挨拶をした。

「勇者マスカル殿、試練の塔と言いましたか、そこへ向かうのですよね?」

 そうマルクエンに尋ねられると、マスカルは返事をする。

「えぇ、それと勇者も殿もいりませんよ」

「わかりました、えーっと、マスカルさん」

 歩き続け、マルクエンはふと疑問に思った事があった。魔物と一切出くわさないのだ。

「だいぶ歩いているのに、魔物に出会いませんね」

 それを聞いてアレラが答える。

「私が結界を張っていますので、相当強い魔物以外は逃げていますね」

「そんな事にも気付かなかったのかしら? まだまだね、宿敵」

 ラミッタに言われ、少し情けなさを感じるマルクエン。夜になる前には無事に宿場町へと着いた。
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