161 / 288
修行
二人で
しおりを挟む
「昔から身体強化は使っていたみたいだけど、あの青いオーラの奴は魔力の消費が特に激しそうね」
ラミッタの言葉にマルクエンは頷いて答える。
「あぁ、物凄い疲れるぞ」
「身体強化にしろ、光の刃にしろ、宿敵は魔力を100出せば良い所を、120ぐらいで使っているから疲れるのよ」
「なるほどな……」
ラミッタの指摘を理解は出来たが、どうすれば良いのかわからない。
「まぁ、これは数こなして慣れしかないけどね」
「だが時間がないな……」
「そうね……」
二人の間にしばし沈黙が流れる。
それを破ったのはラミッタだった。
「今、出来ることを考えましょう」
「そうだな。ラミッタと連携をしてヴィシソワさんを倒す」
マルクエンとラミッタは、あぁでもないこうでもないと、考えた作戦を言って、実際に試す。
昼食を食べるのも忘れ、二人は夢中になり、気が付けば夕方になっていた。
「そろそろ部屋に戻るか?」
「えぇ、そうね。お腹も空いたし」
ラミッタは手を頭の後ろに回してスタスタと歩き出し、マルクエンも追いついて隣を歩く。
食堂で出された料理を夢中になってがっつく二人。その後はシャワーを浴び、眠気が来て眠ってしまった。
「おはよう、ラミッタ」
朝食を食べに、マルクエンはラミッタと出会う。
「えぇ、よく眠れた?」
「あぁ、ぐっすりだ」
会話もそこそこに、食事を済ませて二人は地下へ向かう。
「おやおや、逃げずに来るのは感心しますね」
魔人ヴィシソワは笑みを浮かべて闘技場の観客席に腰掛けていた。
「覚悟しなさい! 今日こそは!!」
「それは楽しめそうですね」
そう言って席から飛び降り、二人の元まで歩み寄る。
「いつでもどうぞ」
マルクエンとラミッタは体の筋を伸ばしてほぐし、ヴィシソワと対峙した。
「宿敵」
そう言ってラミッタは握りこぶしを作った右手をマルクエンに向ける。
「おう!」
マルクエンも拳を握り、軽くぶつけた。
剣を抜き、二人は構え、青いオーラを身に纏ったマルクエンが飛び出す。
その後ろからはラミッタが炎と雷を飛ばして支援した。
魔法攻撃を防御壁で弾き飛ばすヴィシソワに向かってマルクエンは重い一撃を放つ。
剣は盾でいなされるが、すぐに体勢を立て直し、横薙ぎに斬りつける。
その後も何発か剣を振り、ヴィシソワに攻撃を浴びせようとしていた。
だが、次の瞬間。マルクエンは後ろに飛び跳ねて距離を取る。
そして、頭上から無数の光の剣が降り注いだ。
マルクエンが時間を稼いでいる間にラミッタは詠唱をし、特大魔法を使っていた。
ヴィシソワに向かって降り注ぐ剣に、ダメ押しとばかりにマルクエンも光の刃を飛ばす。
舞い起こる土煙の中に消えるヴィシソワ。少しやり過ぎたかとマルクエンは心配になった。
しかし、心配は杞憂に終わったようだ。
「なるほど、少しは考えたようですね」
ドーム状に張られた分厚い防御壁の中には無傷のヴィシソワが立っていた。
ラミッタの言葉にマルクエンは頷いて答える。
「あぁ、物凄い疲れるぞ」
「身体強化にしろ、光の刃にしろ、宿敵は魔力を100出せば良い所を、120ぐらいで使っているから疲れるのよ」
「なるほどな……」
ラミッタの指摘を理解は出来たが、どうすれば良いのかわからない。
「まぁ、これは数こなして慣れしかないけどね」
「だが時間がないな……」
「そうね……」
二人の間にしばし沈黙が流れる。
それを破ったのはラミッタだった。
「今、出来ることを考えましょう」
「そうだな。ラミッタと連携をしてヴィシソワさんを倒す」
マルクエンとラミッタは、あぁでもないこうでもないと、考えた作戦を言って、実際に試す。
昼食を食べるのも忘れ、二人は夢中になり、気が付けば夕方になっていた。
「そろそろ部屋に戻るか?」
「えぇ、そうね。お腹も空いたし」
ラミッタは手を頭の後ろに回してスタスタと歩き出し、マルクエンも追いついて隣を歩く。
食堂で出された料理を夢中になってがっつく二人。その後はシャワーを浴び、眠気が来て眠ってしまった。
「おはよう、ラミッタ」
朝食を食べに、マルクエンはラミッタと出会う。
「えぇ、よく眠れた?」
「あぁ、ぐっすりだ」
会話もそこそこに、食事を済ませて二人は地下へ向かう。
「おやおや、逃げずに来るのは感心しますね」
魔人ヴィシソワは笑みを浮かべて闘技場の観客席に腰掛けていた。
「覚悟しなさい! 今日こそは!!」
「それは楽しめそうですね」
そう言って席から飛び降り、二人の元まで歩み寄る。
「いつでもどうぞ」
マルクエンとラミッタは体の筋を伸ばしてほぐし、ヴィシソワと対峙した。
「宿敵」
そう言ってラミッタは握りこぶしを作った右手をマルクエンに向ける。
「おう!」
マルクエンも拳を握り、軽くぶつけた。
剣を抜き、二人は構え、青いオーラを身に纏ったマルクエンが飛び出す。
その後ろからはラミッタが炎と雷を飛ばして支援した。
魔法攻撃を防御壁で弾き飛ばすヴィシソワに向かってマルクエンは重い一撃を放つ。
剣は盾でいなされるが、すぐに体勢を立て直し、横薙ぎに斬りつける。
その後も何発か剣を振り、ヴィシソワに攻撃を浴びせようとしていた。
だが、次の瞬間。マルクエンは後ろに飛び跳ねて距離を取る。
そして、頭上から無数の光の剣が降り注いだ。
マルクエンが時間を稼いでいる間にラミッタは詠唱をし、特大魔法を使っていた。
ヴィシソワに向かって降り注ぐ剣に、ダメ押しとばかりにマルクエンも光の刃を飛ばす。
舞い起こる土煙の中に消えるヴィシソワ。少しやり過ぎたかとマルクエンは心配になった。
しかし、心配は杞憂に終わったようだ。
「なるほど、少しは考えたようですね」
ドーム状に張られた分厚い防御壁の中には無傷のヴィシソワが立っていた。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話
桜井正宗
青春
――結婚しています!
それは二人だけの秘密。
高校二年の遙と遥は結婚した。
近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。
キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。
ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。
*結婚要素あり
*ヤンデレ要素あり
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
催眠術師は眠りたい ~洗脳されなかった俺は、クラスメイトを見捨ててまったりします~
山田 武
ファンタジー
テンプレのように異世界にクラスごと召喚された主人公──イム。
与えられた力は面倒臭がりな彼に合った能力──睡眠に関するもの……そして催眠魔法。
そんな力を使いこなし、のらりくらりと異世界を生きていく。
「──誰か、養ってくれない?」
この物語は催眠の力をR18指定……ではなく自身の自堕落ライフのために使う、一人の少年の引き籠もり譚。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる