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スフィン
休戦協定
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空を飛ぶラミッタは着地し、話し続ける。
「そして、勇者になった我々は魔物が現れる箱を壊すために各地を巡っています」
「魔物が現れる箱?」
スフィンが聞き返すと、ラミッタは頷く。
「少し、長い話になるかもしれませんが、こちらの世界に来て分かっていることをお話します」
ラミッタは、こちらの世界に来て起きた魔人との戦いを簡潔に説明する。
「わかった。信じられない話だが」
「異世界の勇者様もそんな事情があったなんてなー」
マッサも興味深げに隣で聞いていた。
「それで、私はこの聖地の箱を壊しに来た所、スフィン将軍に出会ったのです」
「そうか……」
スフィンは必死に状況を飲み込もうとしている。
「ラミッタ。まず私はどうすべきだろうか」
「やはり、この国に報告をするのが得策かと。もし、勇者として認められれば、行動もしやすいでしょうし……」
「わかった。国へ戻るまで、イーヌの騎士。貴様とは休戦だ」
「はい、わかりました」
マルクエンはそう返事をし、その場は丸く収まった。
「さて、では早速その国と話がしたいのだが」
「この街にも冒険者ギルドがあるんだ! そこで連絡石を使って報告してもらうよ」
マッサが言うと、スフィンの頭には疑問符が浮かぶ。
「連絡石とは何だ?」
「簡単に言うと、触ると遠くにあるもう片割れの石が光るっていう貴重で不思議な石でな。それで信号を送るんだ」
「そんな不思議なものが……」
「と言っても、距離はそこまで遠く出来ないから、王都に信号送るには何個も中継地点で繋いでもらう感じなんだけどねー」
マッサが説明すると、なるほどなとスフィンは納得した。
「この街の箱について知りたいし、まずは冒険者ギルドかしらね」
話が纏まり、マルクエンとラミッタ。スフィンにマッサという珍妙なパーティは冒険者ギルドへ向かった。
「ここが冒険者ギルドだ!」
建物は他の街よりもこじんまりとしているが、小さな街なので仕方がないのかとマルクエンは思う。
「はーい、三名様ごあんなーい」
勢い良く扉を開けてマッサは中へと入る。
「あら、マスター。お帰りが遅いので魔物にやられたかと思いました」
「いやーん。冷たいこと言わないでー」
ギルドスタッフの女にマスターと言われるマッサを見て、マルクエンはまさかと思う。
「その、マスターって事は?」
「あぁ、俺はこの街、チターで冒険者ギルドの代表やらせてもらてますー」
驚くマルクエン達。マッサはハハハと笑いながら続けて言う。
「と言っても、この街にそもそも冒険者志望が少ないだけっすからねー」
「とはいえ、そのお若さでギルドマスターとは」
「いやいや、勇者のマルクエン様に言われてもー」
マッサはスタッフの方を見て言った。
「ちょっ、マルクエン様って、勇者のですか!?」
「そうそう、早くお茶出してもてなして!」
「勇者様!! しょ、少々お待ちください!!」
急いでスタッフの女は部屋の奥に消える。
「そして、勇者になった我々は魔物が現れる箱を壊すために各地を巡っています」
「魔物が現れる箱?」
スフィンが聞き返すと、ラミッタは頷く。
「少し、長い話になるかもしれませんが、こちらの世界に来て分かっていることをお話します」
ラミッタは、こちらの世界に来て起きた魔人との戦いを簡潔に説明する。
「わかった。信じられない話だが」
「異世界の勇者様もそんな事情があったなんてなー」
マッサも興味深げに隣で聞いていた。
「それで、私はこの聖地の箱を壊しに来た所、スフィン将軍に出会ったのです」
「そうか……」
スフィンは必死に状況を飲み込もうとしている。
「ラミッタ。まず私はどうすべきだろうか」
「やはり、この国に報告をするのが得策かと。もし、勇者として認められれば、行動もしやすいでしょうし……」
「わかった。国へ戻るまで、イーヌの騎士。貴様とは休戦だ」
「はい、わかりました」
マルクエンはそう返事をし、その場は丸く収まった。
「さて、では早速その国と話がしたいのだが」
「この街にも冒険者ギルドがあるんだ! そこで連絡石を使って報告してもらうよ」
マッサが言うと、スフィンの頭には疑問符が浮かぶ。
「連絡石とは何だ?」
「簡単に言うと、触ると遠くにあるもう片割れの石が光るっていう貴重で不思議な石でな。それで信号を送るんだ」
「そんな不思議なものが……」
「と言っても、距離はそこまで遠く出来ないから、王都に信号送るには何個も中継地点で繋いでもらう感じなんだけどねー」
マッサが説明すると、なるほどなとスフィンは納得した。
「この街の箱について知りたいし、まずは冒険者ギルドかしらね」
話が纏まり、マルクエンとラミッタ。スフィンにマッサという珍妙なパーティは冒険者ギルドへ向かった。
「ここが冒険者ギルドだ!」
建物は他の街よりもこじんまりとしているが、小さな街なので仕方がないのかとマルクエンは思う。
「はーい、三名様ごあんなーい」
勢い良く扉を開けてマッサは中へと入る。
「あら、マスター。お帰りが遅いので魔物にやられたかと思いました」
「いやーん。冷たいこと言わないでー」
ギルドスタッフの女にマスターと言われるマッサを見て、マルクエンはまさかと思う。
「その、マスターって事は?」
「あぁ、俺はこの街、チターで冒険者ギルドの代表やらせてもらてますー」
驚くマルクエン達。マッサはハハハと笑いながら続けて言う。
「と言っても、この街にそもそも冒険者志望が少ないだけっすからねー」
「とはいえ、そのお若さでギルドマスターとは」
「いやいや、勇者のマルクエン様に言われてもー」
マッサはスタッフの方を見て言った。
「ちょっ、マルクエン様って、勇者のですか!?」
「そうそう、早くお茶出してもてなして!」
「勇者様!! しょ、少々お待ちください!!」
急いでスタッフの女は部屋の奥に消える。
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