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勇者とは
勇者だよぉ
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「ぐぬぬ、は、腹が減った……」
鎧を着た金髪の男がそう言ってしゃがみ込む。
「そうね、私達、もう何日食べてないのかしら……」
長い茶髪の女もフラフラとして限界だった。
そんな時、不意に遠くから声が聞こえる。
「た、助けてくれー!!!」
何だ何だと力を振り絞って向かうと、そこには猪型の魔物に襲われている人間が居た。
金髪の男は剣を振り下ろし、魔物を一刀両断する。
「やった。やったぞ! こいつは食える魔物だ!! 飯だ!!」
「やったわね! 早速焼いて食べましょう!!」
ポカンとする人間を放っておいて、二人は喜んでいた。
「あ、あのー。助けて下さってありがとうございます!」
「ん? あ、あぁ、別に礼は良い」
「金髪に鎧……。長い茶髪……。もしかしてあなた方は勇者様では!?」
勇者と言われ、今度はポカンと何の事だと思う二人。
「やった! やっと勇者様が来て下さった!!」
「勇者?」
「マルクエン様とラミッタ様ですよね!?」
「いや、俺は……」
金髪の男はそこまで言いかけるが、茶髪の女に口を押えられる。
「えぇ、私たちは勇者よ!!」
「やはり!! 村までご案内します!!」
口を押えられていた金髪の男は、小声で話した。
「おい、デルタ!! 何か凄い勘違いされているぞ!?」
デルタと言われた茶髪の女は、耳打ちする。
「良いじゃない、ルサーク。勇者のフリをして村に行けば食事にありつけるかもしれないわ」
「お、おぉ!! 確かに!!」
勇者になりすます事を決め、村人の後を付いて行く二人。
空腹は限界だったが、村はそう遠くなかった。
「あちらです。勇者様!!」
そこは中規模ぐらいの村だった。到着すると、村人は大声で叫ぶ。
「みんなー!! 勇者様が来て下さったぞー!!!」
その声を聴いて人々がわらわらと外に集まってくる。
「おぉ、勇者様か!!」
「やったー! 勇者様だ!!」
金髪の男ルサークと茶髪の女デルタは何だか恥ずかしさと、嘘をついている後ろめたさで心臓がバクバクとしていた。
「勇者様、旅でお疲れでしょう? 食事を用意しますので!!」
「お! 飯か!! あ、いや、かたじけない。感謝します」
ルサークはあった事もない勇者になりきる。
「勇者様、お会いできて光栄です。国からはロットオセに向かわれるとの通信が来ておりましたが、その道中でしょうか?」
村の衛兵に言われ、ドキリとする二人。
「あっ、あーそうです。旅の途中です!!」
「猪の魔物に襲われている時にお二人が助けて下さったんです!!」
先ほどの村人が言うと、衛兵は敬礼をし、礼を言う。
「そうでしたか。流石は勇者様です!! 感謝いたします!!」
鎧を着た金髪の男がそう言ってしゃがみ込む。
「そうね、私達、もう何日食べてないのかしら……」
長い茶髪の女もフラフラとして限界だった。
そんな時、不意に遠くから声が聞こえる。
「た、助けてくれー!!!」
何だ何だと力を振り絞って向かうと、そこには猪型の魔物に襲われている人間が居た。
金髪の男は剣を振り下ろし、魔物を一刀両断する。
「やった。やったぞ! こいつは食える魔物だ!! 飯だ!!」
「やったわね! 早速焼いて食べましょう!!」
ポカンとする人間を放っておいて、二人は喜んでいた。
「あ、あのー。助けて下さってありがとうございます!」
「ん? あ、あぁ、別に礼は良い」
「金髪に鎧……。長い茶髪……。もしかしてあなた方は勇者様では!?」
勇者と言われ、今度はポカンと何の事だと思う二人。
「やった! やっと勇者様が来て下さった!!」
「勇者?」
「マルクエン様とラミッタ様ですよね!?」
「いや、俺は……」
金髪の男はそこまで言いかけるが、茶髪の女に口を押えられる。
「えぇ、私たちは勇者よ!!」
「やはり!! 村までご案内します!!」
口を押えられていた金髪の男は、小声で話した。
「おい、デルタ!! 何か凄い勘違いされているぞ!?」
デルタと言われた茶髪の女は、耳打ちする。
「良いじゃない、ルサーク。勇者のフリをして村に行けば食事にありつけるかもしれないわ」
「お、おぉ!! 確かに!!」
勇者になりすます事を決め、村人の後を付いて行く二人。
空腹は限界だったが、村はそう遠くなかった。
「あちらです。勇者様!!」
そこは中規模ぐらいの村だった。到着すると、村人は大声で叫ぶ。
「みんなー!! 勇者様が来て下さったぞー!!!」
その声を聴いて人々がわらわらと外に集まってくる。
「おぉ、勇者様か!!」
「やったー! 勇者様だ!!」
金髪の男ルサークと茶髪の女デルタは何だか恥ずかしさと、嘘をついている後ろめたさで心臓がバクバクとしていた。
「勇者様、旅でお疲れでしょう? 食事を用意しますので!!」
「お! 飯か!! あ、いや、かたじけない。感謝します」
ルサークはあった事もない勇者になりきる。
「勇者様、お会いできて光栄です。国からはロットオセに向かわれるとの通信が来ておりましたが、その道中でしょうか?」
村の衛兵に言われ、ドキリとする二人。
「あっ、あーそうです。旅の途中です!!」
「猪の魔物に襲われている時にお二人が助けて下さったんです!!」
先ほどの村人が言うと、衛兵は敬礼をし、礼を言う。
「そうでしたか。流石は勇者様です!! 感謝いたします!!」
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