裏庭が裏ダンジョンでした@完結

まっど↑きみはる

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いわゆる日常生活

いわゆる日常生活 2

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「あー! ユモトさんすいませんすいません!!」

 ペコペコとムツヤは謝るが、それに対して赤面しながらもユモトは「いえ、お気になさらず」と言って逃げるように部屋を出た。

 後は地下室で寝ているルーを起こしに行くだけだ、何度か扉をノックして呼びかけても反応がない。

「入りますよールーさん」

 地下の一角にあるベッドで寝ているんだろうと思い、そこまでユモトは歩くと布団にくるまっているルーが居た。

「起きて下さーいルーさん」

 そう言ってルーの肩を軽くポンポンと叩く、すると彼女は上半身をむくりと起こす。

 そして、ユモトは「あああああ!!!」と叫んだ。

「おはようユモトちゃん」

 ルーのローブははだけており、着ていると言うより羽織っていると言ったほうが合っている。正面から見ると小柄な割に大きな胸があらわになりそうな状態だ。


(イラスト:有機ひややっこ先生)

「あら、いやーん、えっちー」

 こんな状況下にも関わらずルーはニヤリと笑ってからかう感じに言った。

 ユモトは「すいません」と謝って部屋から飛び出る。階段を急いで上り、軽く息が切れる。

 ただ朝食の為にみんなを起こしただけなのに何故こんなに疲れるんだろうとユモトは思っていた。

 慌ただしい朝だったが、ようやく全員が揃って食事を迎えられそうだ。みんな席に着くとそれぞれ祈りを捧げる者、そのまま食べ始める者と分かれる。

「このスープ美味しい!! ユモトちゃん私の嫁にならない!?」

「だから、よ、嫁ってなんですか!! 僕は男ですよ!」

「えー、でもユモトちゃんは良いお嫁さんになると思うよー?」

 そう言ってルーはケラケラと笑った。その隣でアシノがため息を付いてユモトに言う。

「ユモト、こんな変人の言うことは気にするな。というかいちいち真に受けていたら心が持たないぞ」

「変人ってなによ!」

 うーと言ってルーはむくれた。そんな様子を尻目にモモはまたユモトの手料理を食べて敗北感を味わっていた。

「このパーティのごはん担当はユモトちゃんかな? ねぇムツヤっち?」

「うーんそうでずねー、でもそれじゃユモトさんが大変じゃないでずかね?」

「それでしたら、交代制で私も作りましょうか? ユモトほど美味しくは無いかもしれませんが」

 モモは自ら名乗り出たが、言葉尻の方は自信をなくして小さな声になっていく。
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