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第12話 食いしん坊のハムスター
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エリゼはベッドに座ってぼうっと星を眺めていた。
ジェラルドから『ドロテアの伝承』について聞いた後、夕食を共にして自室に戻ってきた。
『今日は疲れたろう。部屋でゆっくりお休み』
ジェラルドの言葉が頭の中で思いだされる。
ベッドに横になり、天井を見上げてじっと目をつぶった。
(伝承のことを知って、すごく驚いた。私がお母様だったら……?)
昔の優しい母の姿が思い起こされる。
(いつも私のことに大好きと伝えてくれて、誰にでも優しくて……)
そんな風に考えているうちに、エリゼはゆっくりと眠りについてしまっていた──。
◇◆◇
それから数日間、妃教育にも身が入らない日々が続いた。
一方、ジェラルドも公務が忙しく、二人はたまの食事は一緒に過ごすが、ゆっくりと話す機会はなかった。
(最近ジェラルド様とお話ができてない。いつもお忙しそうにされていてとても声をかけられない)
「エリゼ様! 手が止まっていますよ!」
「申し訳ございません、クラリス先生。集中できておりませんでした……」
すると、クラリスはふうとため息を一つ吐いて、教本を机の上に置いた。
「クラリス先生?」
「陛下から言付かっております。本日の午後は妃教育はお休みにしてほしいと」
「え……?」
「陛下なりのお気遣いだと思います。何かお二人で深刻そうにされていたのが原因でしょうか」
「は、はい……」
(そっか、呪いのことはご存じだけど、『ドロテアの伝承』はクラリス先生は知らない……)
「馬車を用意してくださっているそうなので、気晴らしにお出かけしてみてはいかがですか?」
そう言いながら、クラリスは窓の外に見える場所を眺めた。
(そうね、少し外の空気を吸ったら何か気分も変わるかも。よし!)
「クラリス先生、ありがとうございます」
「私は何も。お礼は陛下にお願いしますね」
こうして街へと向かったエリゼは、街を探索するようにぶらぶらと歩いてみる。
(目的がないお散歩もいいものね)
賑やかな街の雰囲気もここ最近は慣れて来ていた。
(王都へ来た時には、なんだか慣れなくて怖かったけど。ジェラルド様と出かけた日の事が楽しくて、なんだか新しい世界が広がった感じだった)
そんな時、二人で訪れた飴屋を見つけた。
(あ、ここ、ジェラルド様と来たところだわ)
少しばかりお店の外観を楽しんだ後、ゆっくりと飴屋の扉を開けた。
「すみません、お店見てもいいですか?」
「おや、この間の……もちろん。見ていってくださいな」
(そう言えばここで買っていただいた飴、すごく甘くておいしかった。可愛いうさぎさんで……。私をイメージしたってジェラルド様は言っていたけど、ジェラルド様だと……)
心の中で思いながら、彼女は一つの飴をじっと見つめる。
それはぷっくりと口の中に木の実を蓄えた食いしん坊のハムスターだった。
(ふふ、ジェラルド様って意外と食いしん坊なのよね)
食事の時によくおかわりをして食べている様子を思い出して、くすりと笑った。
(うちでの食事は冷たい雰囲気だったから、なんだかそんなお食事の瞬間がいつの間にか楽しみで……)
「お嬢さん」
マダムが思いふけっていたエリゼに声をかけた。
「そのハムスターが気に入ったのかい?」
「はい!」
「それは最近の新作なんだ。お嬢さん、それもらってくれないかい?」
「え、でも……」
「いや、お嬢さんの笑顔を見ているとなんだか元気が出るんだ。あの一緒にいた旦那もそうなんじゃないかい?」
そうなのだろうか、とふと思う。
「それ、旦那へ贈り物してみたらどうだい」
(贈り物……そうね、いつもジェラルド様には私がもらってばかり。楽しいことをこれからもっと一緒に話したいし、また一緒にお出かけもしたい! そうね、この飴を持ってそう伝えに行きましょう)
飴を受け取ったエリゼは礼を言い、飴屋を後にした。
夕方が近づいてきた頃、エリゼは王宮に戻ってきた。
「確か、この辺りがジェラルド様のお部屋で……」
壁に花の画が飾られてある廊下を抜けて左に曲がった先の突き当りが、ジェラルドの執務室だとエリゼは聞いていた。
ノックをする前にジェラルドは誰か来たことを察知したのか、「入れ」と声をかけた。
エリゼがそっと邪魔をしないように執務室に入ると、机に向かっているジェラルドがいた。
しかし、手紙の執筆に集中しているせいか、ジェラルドは入ってきたのがエリゼだと気づいていない。
「書類などはここに置いておいてくれ、後で見る」
何か声をかけようとするエリゼだが、あまりに真剣な表情と声色、忙しそうなその様子に彼女は口をつぐんでしまう。
(ジェラルド様に飴をお渡しするのは後の方がいいわね)
邪魔にならないようにそっと部屋を後にしようとした時、ふとエリゼの目にある写真が映った。
(これは……)
家族の写真とか風景とかだろう、と軽い気持ちで覗いたのが間違いだった。
思わずエリゼはその瞳を大きく開いて言葉を失ってしまう。
そして、つい言葉に出てしまったのだ。
「──この写真の女性は誰ですか?」
その声にドキリとしてさっと顔をあげたジェラルドは、隣に立っていたエリゼを見た。
「エリゼ……!」
その瞬間、太陽が雲に隠れて部屋を暗くした──。
ジェラルドから『ドロテアの伝承』について聞いた後、夕食を共にして自室に戻ってきた。
『今日は疲れたろう。部屋でゆっくりお休み』
ジェラルドの言葉が頭の中で思いだされる。
ベッドに横になり、天井を見上げてじっと目をつぶった。
(伝承のことを知って、すごく驚いた。私がお母様だったら……?)
昔の優しい母の姿が思い起こされる。
(いつも私のことに大好きと伝えてくれて、誰にでも優しくて……)
そんな風に考えているうちに、エリゼはゆっくりと眠りについてしまっていた──。
◇◆◇
それから数日間、妃教育にも身が入らない日々が続いた。
一方、ジェラルドも公務が忙しく、二人はたまの食事は一緒に過ごすが、ゆっくりと話す機会はなかった。
(最近ジェラルド様とお話ができてない。いつもお忙しそうにされていてとても声をかけられない)
「エリゼ様! 手が止まっていますよ!」
「申し訳ございません、クラリス先生。集中できておりませんでした……」
すると、クラリスはふうとため息を一つ吐いて、教本を机の上に置いた。
「クラリス先生?」
「陛下から言付かっております。本日の午後は妃教育はお休みにしてほしいと」
「え……?」
「陛下なりのお気遣いだと思います。何かお二人で深刻そうにされていたのが原因でしょうか」
「は、はい……」
(そっか、呪いのことはご存じだけど、『ドロテアの伝承』はクラリス先生は知らない……)
「馬車を用意してくださっているそうなので、気晴らしにお出かけしてみてはいかがですか?」
そう言いながら、クラリスは窓の外に見える場所を眺めた。
(そうね、少し外の空気を吸ったら何か気分も変わるかも。よし!)
「クラリス先生、ありがとうございます」
「私は何も。お礼は陛下にお願いしますね」
こうして街へと向かったエリゼは、街を探索するようにぶらぶらと歩いてみる。
(目的がないお散歩もいいものね)
賑やかな街の雰囲気もここ最近は慣れて来ていた。
(王都へ来た時には、なんだか慣れなくて怖かったけど。ジェラルド様と出かけた日の事が楽しくて、なんだか新しい世界が広がった感じだった)
そんな時、二人で訪れた飴屋を見つけた。
(あ、ここ、ジェラルド様と来たところだわ)
少しばかりお店の外観を楽しんだ後、ゆっくりと飴屋の扉を開けた。
「すみません、お店見てもいいですか?」
「おや、この間の……もちろん。見ていってくださいな」
(そう言えばここで買っていただいた飴、すごく甘くておいしかった。可愛いうさぎさんで……。私をイメージしたってジェラルド様は言っていたけど、ジェラルド様だと……)
心の中で思いながら、彼女は一つの飴をじっと見つめる。
それはぷっくりと口の中に木の実を蓄えた食いしん坊のハムスターだった。
(ふふ、ジェラルド様って意外と食いしん坊なのよね)
食事の時によくおかわりをして食べている様子を思い出して、くすりと笑った。
(うちでの食事は冷たい雰囲気だったから、なんだかそんなお食事の瞬間がいつの間にか楽しみで……)
「お嬢さん」
マダムが思いふけっていたエリゼに声をかけた。
「そのハムスターが気に入ったのかい?」
「はい!」
「それは最近の新作なんだ。お嬢さん、それもらってくれないかい?」
「え、でも……」
「いや、お嬢さんの笑顔を見ているとなんだか元気が出るんだ。あの一緒にいた旦那もそうなんじゃないかい?」
そうなのだろうか、とふと思う。
「それ、旦那へ贈り物してみたらどうだい」
(贈り物……そうね、いつもジェラルド様には私がもらってばかり。楽しいことをこれからもっと一緒に話したいし、また一緒にお出かけもしたい! そうね、この飴を持ってそう伝えに行きましょう)
飴を受け取ったエリゼは礼を言い、飴屋を後にした。
夕方が近づいてきた頃、エリゼは王宮に戻ってきた。
「確か、この辺りがジェラルド様のお部屋で……」
壁に花の画が飾られてある廊下を抜けて左に曲がった先の突き当りが、ジェラルドの執務室だとエリゼは聞いていた。
ノックをする前にジェラルドは誰か来たことを察知したのか、「入れ」と声をかけた。
エリゼがそっと邪魔をしないように執務室に入ると、机に向かっているジェラルドがいた。
しかし、手紙の執筆に集中しているせいか、ジェラルドは入ってきたのがエリゼだと気づいていない。
「書類などはここに置いておいてくれ、後で見る」
何か声をかけようとするエリゼだが、あまりに真剣な表情と声色、忙しそうなその様子に彼女は口をつぐんでしまう。
(ジェラルド様に飴をお渡しするのは後の方がいいわね)
邪魔にならないようにそっと部屋を後にしようとした時、ふとエリゼの目にある写真が映った。
(これは……)
家族の写真とか風景とかだろう、と軽い気持ちで覗いたのが間違いだった。
思わずエリゼはその瞳を大きく開いて言葉を失ってしまう。
そして、つい言葉に出てしまったのだ。
「──この写真の女性は誰ですか?」
その声にドキリとしてさっと顔をあげたジェラルドは、隣に立っていたエリゼを見た。
「エリゼ……!」
その瞬間、太陽が雲に隠れて部屋を暗くした──。
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