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58 木漏れ日の研究所
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ジェーンがお泊まりをした夜に、彼に手伝ってもらってナイトフットの歩行練習をたくさんした。その足は腕と同様に、私の動きを完全に支えてくれた。
足のない悲しみはやはり胸の中にあるけれど、生きてるだけで儲け物だと考えることにした。……本当によくあの教官から逃げ切れたものだ。
翌日、私は外出許可を貰って、ジェーンと一緒に帝国研究所へと向かった。受付にいる職員さんはジェーンを見るなり、ハッと青ざめた表情になった。
そんなに緊張するとは……。昔、彼がここで一体どんな運営をしていたのかをよく表していると思った。
ジェーンの案内で私は医務室へと向かった。改めて通路も研究室も設備も全てがドデカい。羨ましいものだ。ケイト先生がここで力を発揮したいと思っているのも頷ける。
彼女を止めようにも、ここの細部を見る度に、ソーライの方が優れている部分が見えてこない。ピカピカの金属製の廊下、天井は高く窓は上まで続いていて太陽の光を惜しげもなく注いでいる。
観光スポットに勧めたくなるほど美しい場所で、設備も良ければ環境もいい。ケイト先生だってこっちの方がいいに決まってる。
彼女のことを応援した方がいいかもしれないなぁと思いながら真っ白な天井を見つめて通路を歩いているうちに、医務室の前に着いた。
その時、私達のそばを制服姿の研究員が通り過ぎて行った。真っ白な洗練されたデザインの制服のコートは、以前ジェーンが写真の中で着ていたのものと同じだった。
へえ、制服だって。うちだってあることはあるけど、白衣に毛が生えたようなものだし。
「キルディア、ここが医務室です。……キルディア?何を見ていますか?どうしてあの男の後ろ姿をじろじろと見つめているのです?」
「……え?」
私はハッとしてジェーンを見た。彼は眉を顰めて腕を組んで不満顔だった。ちょっと誤解された?誤魔化すか。私は頭をポリポリかきながら答えた。
「いや、なんでもない。はは、ははは。」
ジェーンはより一層の不満顔になってしまった。そして早口で話し始めた。
「あの男は研究開発部のオペレーションエンブレイシステム科主任のアーロン・イザベラ・マッケイです。帝国大学院を首席で卒業しており、在学中から得意としているのはマロイチップを始めとした可動的結合システムの開発です。それのどこがセクシーですか?」
「待って、落ち着いてよ。何も別にセクシーとか思って「セクシーだと思ったから見ていたのでしょう?確かに彼の身体つきは逞しいですね。ジムに通って体づくりをしている成果が現れています。だからと言って彼の研究の素朴さを帳消しには出来ません。言うなれば彼は、ロボットの関節部分を専門としているのです。あなたは関節に詳しい人間をセクシーだと思えるのでしょうか?「待ってってば」いいえ待ちません。あなたに伝わりやすいように例えてみましょうか。私が専門としているのは鶏もも肉のジューシーな唐揚げですが、彼は軟骨の唐揚げです。誰が好き好んで軟骨の唐揚げを選びますか?」
「私は軟骨の唐揚げ好きだから頼むけど。」
「……。」
そろそろジェーンがお怒りの表情になってきたので、私は少し笑ってから彼の腕をさすった。
「だから、別に彼がセクシーだから見てた訳じゃないよ!それに、ジェーンは貶すけど私は関節は大事だと思う。この腕だって脚だって関節あってのものだし。違う違う、そうじゃない!私が気になっていたのは彼の着ていた制服だよ。あの制服がいいなぁと思って。」
「……ならば今日帰宅した後で、あの制服を着て差し上げます。私の所持しているのは所長用のものですから、些か豪華です。」
「え。……なんでまだ持っているの?退職するときに返却しなかったの?」
「急いで退職したものですから返却しておりません。ソーライ研究所が募集していたのは一名のみでしたし、転職には勢いが大事でしょう?」
「ああそう……確かに勢いは大事かもね。それに別にあの制服でいちゃつきたいとかじゃない。もういいよ、中に入ろう。」
遠慮せずとも後で私が……とか言ってる人を置いておいて、私は医務室のドアをノックしてから開けて入った。
白い部屋の中、窓際には大きな机があって、そこに白衣姿のバーバラが座っていた。
彼女は看護師さんと話をして盛り上がっていて、我々に気づくと手を振ってからこちらに来てくれた。両手を広げて近づいてきたので、私も両手を広げて彼女とハグをした。
「キルディア、もう歩けるようになったの!?早いこと!」
「おかげさまで順調に回復しています!ヴァルガの体調はどうですか?」
バーバラはハグをやめると私の腰に手を当てて、奥の部屋へと案内してくれた。バーバラがドアを開けると、カーテンで仕切られた奥から、ヴァルガのガハハとした笑い声が聞こえてきた。それだけで少し安心した。
バーバラはそこで別れて、私とジェーンでカーテンの部屋へと向かった。足音に気付いたヴァルガが笑うのをやめたので、私は話しかけた。
「ヴァルガ、キルディアだよ。まだ安静にしていたい?」
するとカーテンの奥から彼の声が聞こえた。
「いや、丁度話したいと思っていたところだ。兎に角、こっち来い!」
お言葉に甘えて、私はカーテンをめくって中に入った。ベッドに寄りかかってヴァルガが座っていて、足は布団の中に隠れていた。にっこり笑ってくれたが、目が鋭いままなので何とも言えない表情だった。
首にも上半身にも包帯が巻かれていて、点滴の針が腕に刺さっている状態だった。
ベッドのそばの椅子にはステイシーが座っていて、私は彼女に挨拶をした。それからヴァルガに視線を戻すと、彼は今までの笑顔を消して、私の後方をじっと見つめていた。
「……ヴァルガ、悪いことをしたと思っている。特にジェーンの件で。」
私はジェーンの背中をヴァルガの方へと押した。押されてヴァルガに急接近したジェーンはビクッと体を震わせたが、すぐに深々と頭を下げた。
「ヴァルガ、あなたの仰った通りです。私は暴走しました。とても酷いことをしたと思います。」
ヴァルガは少し笑った。
「ジェーン、お前らしいことだとは思ったよ。確かに今回の件については良い行いだとは言えないが、でもあの時、教官を爆破してくれたじゃないか。結果として俺は助けられた。別にお前が俺に言わなくても、俺は元々ギルバートを助けるつもりだったからな。何があっても、彼女はこの世界に必要だから。」
「そんな事はない。」
私の言葉に、ヴァルガは首を振った。
「皆がお前を必要としている。ニュースだって、今でもLOZの特集は絶えず、ギルは英雄のままだ。映画化だってされるようだし。……はっはっは!まさか恋愛映画とはな!あっはっは!」
私はムッとした。それを見てヴァルガは余計に笑い始めた。するとステイシーも笑って、ジェーンも何故か笑い始めた。
この空気は嫌いじゃないから私も笑みを零すと、ヴァルガが私をじっと見つめて何か言いたげになった。
「ん?」
「……ギル、頼みたいことがある。」
足のない悲しみはやはり胸の中にあるけれど、生きてるだけで儲け物だと考えることにした。……本当によくあの教官から逃げ切れたものだ。
翌日、私は外出許可を貰って、ジェーンと一緒に帝国研究所へと向かった。受付にいる職員さんはジェーンを見るなり、ハッと青ざめた表情になった。
そんなに緊張するとは……。昔、彼がここで一体どんな運営をしていたのかをよく表していると思った。
ジェーンの案内で私は医務室へと向かった。改めて通路も研究室も設備も全てがドデカい。羨ましいものだ。ケイト先生がここで力を発揮したいと思っているのも頷ける。
彼女を止めようにも、ここの細部を見る度に、ソーライの方が優れている部分が見えてこない。ピカピカの金属製の廊下、天井は高く窓は上まで続いていて太陽の光を惜しげもなく注いでいる。
観光スポットに勧めたくなるほど美しい場所で、設備も良ければ環境もいい。ケイト先生だってこっちの方がいいに決まってる。
彼女のことを応援した方がいいかもしれないなぁと思いながら真っ白な天井を見つめて通路を歩いているうちに、医務室の前に着いた。
その時、私達のそばを制服姿の研究員が通り過ぎて行った。真っ白な洗練されたデザインの制服のコートは、以前ジェーンが写真の中で着ていたのものと同じだった。
へえ、制服だって。うちだってあることはあるけど、白衣に毛が生えたようなものだし。
「キルディア、ここが医務室です。……キルディア?何を見ていますか?どうしてあの男の後ろ姿をじろじろと見つめているのです?」
「……え?」
私はハッとしてジェーンを見た。彼は眉を顰めて腕を組んで不満顔だった。ちょっと誤解された?誤魔化すか。私は頭をポリポリかきながら答えた。
「いや、なんでもない。はは、ははは。」
ジェーンはより一層の不満顔になってしまった。そして早口で話し始めた。
「あの男は研究開発部のオペレーションエンブレイシステム科主任のアーロン・イザベラ・マッケイです。帝国大学院を首席で卒業しており、在学中から得意としているのはマロイチップを始めとした可動的結合システムの開発です。それのどこがセクシーですか?」
「待って、落ち着いてよ。何も別にセクシーとか思って「セクシーだと思ったから見ていたのでしょう?確かに彼の身体つきは逞しいですね。ジムに通って体づくりをしている成果が現れています。だからと言って彼の研究の素朴さを帳消しには出来ません。言うなれば彼は、ロボットの関節部分を専門としているのです。あなたは関節に詳しい人間をセクシーだと思えるのでしょうか?「待ってってば」いいえ待ちません。あなたに伝わりやすいように例えてみましょうか。私が専門としているのは鶏もも肉のジューシーな唐揚げですが、彼は軟骨の唐揚げです。誰が好き好んで軟骨の唐揚げを選びますか?」
「私は軟骨の唐揚げ好きだから頼むけど。」
「……。」
そろそろジェーンがお怒りの表情になってきたので、私は少し笑ってから彼の腕をさすった。
「だから、別に彼がセクシーだから見てた訳じゃないよ!それに、ジェーンは貶すけど私は関節は大事だと思う。この腕だって脚だって関節あってのものだし。違う違う、そうじゃない!私が気になっていたのは彼の着ていた制服だよ。あの制服がいいなぁと思って。」
「……ならば今日帰宅した後で、あの制服を着て差し上げます。私の所持しているのは所長用のものですから、些か豪華です。」
「え。……なんでまだ持っているの?退職するときに返却しなかったの?」
「急いで退職したものですから返却しておりません。ソーライ研究所が募集していたのは一名のみでしたし、転職には勢いが大事でしょう?」
「ああそう……確かに勢いは大事かもね。それに別にあの制服でいちゃつきたいとかじゃない。もういいよ、中に入ろう。」
遠慮せずとも後で私が……とか言ってる人を置いておいて、私は医務室のドアをノックしてから開けて入った。
白い部屋の中、窓際には大きな机があって、そこに白衣姿のバーバラが座っていた。
彼女は看護師さんと話をして盛り上がっていて、我々に気づくと手を振ってからこちらに来てくれた。両手を広げて近づいてきたので、私も両手を広げて彼女とハグをした。
「キルディア、もう歩けるようになったの!?早いこと!」
「おかげさまで順調に回復しています!ヴァルガの体調はどうですか?」
バーバラはハグをやめると私の腰に手を当てて、奥の部屋へと案内してくれた。バーバラがドアを開けると、カーテンで仕切られた奥から、ヴァルガのガハハとした笑い声が聞こえてきた。それだけで少し安心した。
バーバラはそこで別れて、私とジェーンでカーテンの部屋へと向かった。足音に気付いたヴァルガが笑うのをやめたので、私は話しかけた。
「ヴァルガ、キルディアだよ。まだ安静にしていたい?」
するとカーテンの奥から彼の声が聞こえた。
「いや、丁度話したいと思っていたところだ。兎に角、こっち来い!」
お言葉に甘えて、私はカーテンをめくって中に入った。ベッドに寄りかかってヴァルガが座っていて、足は布団の中に隠れていた。にっこり笑ってくれたが、目が鋭いままなので何とも言えない表情だった。
首にも上半身にも包帯が巻かれていて、点滴の針が腕に刺さっている状態だった。
ベッドのそばの椅子にはステイシーが座っていて、私は彼女に挨拶をした。それからヴァルガに視線を戻すと、彼は今までの笑顔を消して、私の後方をじっと見つめていた。
「……ヴァルガ、悪いことをしたと思っている。特にジェーンの件で。」
私はジェーンの背中をヴァルガの方へと押した。押されてヴァルガに急接近したジェーンはビクッと体を震わせたが、すぐに深々と頭を下げた。
「ヴァルガ、あなたの仰った通りです。私は暴走しました。とても酷いことをしたと思います。」
ヴァルガは少し笑った。
「ジェーン、お前らしいことだとは思ったよ。確かに今回の件については良い行いだとは言えないが、でもあの時、教官を爆破してくれたじゃないか。結果として俺は助けられた。別にお前が俺に言わなくても、俺は元々ギルバートを助けるつもりだったからな。何があっても、彼女はこの世界に必要だから。」
「そんな事はない。」
私の言葉に、ヴァルガは首を振った。
「皆がお前を必要としている。ニュースだって、今でもLOZの特集は絶えず、ギルは英雄のままだ。映画化だってされるようだし。……はっはっは!まさか恋愛映画とはな!あっはっは!」
私はムッとした。それを見てヴァルガは余計に笑い始めた。するとステイシーも笑って、ジェーンも何故か笑い始めた。
この空気は嫌いじゃないから私も笑みを零すと、ヴァルガが私をじっと見つめて何か言いたげになった。
「ん?」
「……ギル、頼みたいことがある。」
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