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82 これからもずっと
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翌日、本格的にシードロヴァ研究室の稼働が開始された。打ちっぱなしの壁はまだガレージ感が残っているものの、帝国研究所から借りた機材やモニター、それからラブ博士の貯金で買ったらしい空調も付けられていた。
奥の壁側に大きめのデスクが二つあって、右のデスクはPCや作業箱がキチンと整頓されており、左のデスクはケーブルやチップが机の上に群がっていて乱雑に散らかっていた。
そして部屋に入って左側には、ピンク色の一目で見ただけで持ち主が分かるデスクがあった。見慣れたピンクのデスクトップPCに、ピンクのふわふわカバーが付けられた椅子。
辺りを見回していると、ダンボールから機材を取り出す作業をしていたジェーンが私の方を見た。ちなみにラブ博士は空調の様子がおかしいのかメンテナンスをしていて、それをリンがサポートしている。
「キルディア、どうですか?この研究室は。といってもガレージをそのまま利用しているのでオフィスらしくはありませんが。」
私は答えた。
「でも私はとてもいいオフィスだと思うよ。打ちっぱななしの壁が逆にオシャレだと思うし。」
「そうでしょー!」リンがこちらを見て叫んだ。「私もこのほうがカフェ感があっていいと思うんだ。ジェーンはもっと大理石みたいな壁がいいんでしょ?あんた高級志向だから。」
ジェーンがリンを睨んだ。
「そこまで私は高級志向ではありませんよ。私のどこにそのような要素が?私が身の回りのどの部分にお金をかける癖があるのでしょうか?キルディア教えて下さい。」
なんでこっちに振るんだ……!私は苦笑いをした。
ジェーンはまだこちらを見て私の回答を待っている。私の予想だと、正直に洋服や小物がブランド固めだよねと言ってしまえば、彼の機嫌を損ねてしまうだろう。無難にそうかな、くらいで流してしまえばよかった。
……しかし今からでは遅すぎた。私が苦笑いをして中々答えないことからある程度の予想をしてしまったジェーンが、不満顔になってしまった。
するとリンの笑い声が聞こえた。
「あっはっは!まあ本当のことを言いづらいよねキリーだってジェーンのこと好きなんだからさ。ジェーンのことボンボンって言いにくいよ。」
ジェーンがリンに顔を向けた。
「誰がボンボンですか、はあ。私は金持ちの家に生まれた訳ではありませんよ。確かに里親の方は少し裕福な方でしたが、だからといって財産の恩恵を受けたことはありません。」
「キリーは?」
「え?」
リンとジェーン、更にはラブ博士まで手を止めて私の方を見てきた。だからさっきからどうして私に振るんだ……!
「わ、私はお察しの通りだよ。こんなに広い家に住んだことは生まれてはじめてだし、お父さんが生きてた頃も1Kに二人で住んでた。まあ……そんな感じだけど。」
「そっか、」リンがウンウン頷いた。「でも良かったね、チェイス皇帝がこの広い家をくれて。いいなあいいなあ、この家半分ほしい。」
聞こえなかったフリをして私はガレージの扉に向かった。ちょうど今、トントンとノックする音が聞こえたからだ。ナイスなタイミングでノックをしてくれた救世主は誰だろうとドアを開けてみると、私は驚きに仰け反ってしまった。
「クラースさん!?」
そこにはいつものリゾートシャツにハーフパンツ、ビーサン姿の赤毛の戦士、クラースさんが立っていた。しかも大きな登山用リュックを背負っていて、彼の足元には謎のクーラーボックスが置かれていた。
「よお、久しぶりだな、キリー。」
彼は真顔でそう言い放った。久しぶりの再会に笑顔全開で彼を見つめてしまった私の労力を返してほしい。
「久しぶりだね、どうしてここにいるの?ソーライは?「やめたよ、じゃないと平日のこの時間にこんなところにいるのはおかしいだろ?ああここがシードロヴァ研究室か。どれどれ見せろ。船で来るついでに釣りもしてきたんだ。ほうら魚だぞ。」
ほうら魚じゃないよ。彼はそう言いながらも私の横から室内に入っていってしまったクラースさんは、リンやジェーンと握手して再会を分かち合い始めた。
「ねえ、ソーライをやめたってどうしたの?ケイト先生がもう帝都に越して来たからなの?」
私が声をかけると彼は振り返り、答えた。
「ああ、それもそうだが、そのまあ、あのな……ところで!」
と、彼が今度はジェーンの方を見た。
「シードロヴァ研究室か……中々快適そうじゃないか。昨日から始まったんだって?」
ジェーンは言った。
「そうですが、クラース、あなたいつソーライをやめたのですか?理由はケイトの近くで暮らす為なのでしょうか?一体いつから?」
「俺は今朝未明にタージュの自宅に押し入って無理矢理やめてきたんだ。それ以上は聞くな。」
聞くなって……そんな奇想天外な時間帯にタージュ博士も大変だっただろうな。私は遠くのタージュ博士を心の中で労った。
「そうでしたか、」ジェーンが眼鏡を中指で押し上げた。「ということはあなたもこの帝都でこれから暮らすということですか、それで挨拶を?」
「挨拶もそうだが……なんだ、ジェーン。」
「はい?」
クラースさんがもじもじとジェーンを見つめている。何が言いたいのかちょっと分かってきた気がする。そして案の定、クラースさんが聞いた。
「この研究室には調査部があるのか?」
リンが答えた。
「ないでーす!残念だったねクラースさん、私達と同じく帝都の役所で新着企業の欄見てここに来たんでしょ?残念残念、調査してほしくなったら帝国研究所が協力してくれることになったんだもん。だからそっちの調査部に依頼出来るんだー。クラースさんそっちに行けば?」
クラースさんはため息を付いてからリンに言った。
「あの研究所で働けるのは調査部であっても学歴のある人間だけだ。俺は勿論そういう物は持ってない。でも俺は体力には自信がある。帝国のどこにでも行って何でもやり遂げる自信があるんだ。俺はきっと無敵だ!だから俺を雇ってくれ。俺たち親友だろ?」
すごい自信だしコネを押し付けてきた……でも確かにそうかも。となるとやはり、クラースさんはここで?
すると思案顔のジェーンがぼそっと言った。
「親友ですか、そう仰っていただけるのは嬉しい限りですが、実はもう既に調査部の人間を調達済みなのです。」
「えっ!?」叫んだクラースさんが必死な様子でジェーンに言った。「だってさっき掲示板を見たときはまだ従業員数3人だったぞ!?ジェーンとスローヴェンとリン、他に誰がいるっていうんだ?」
「ふふ、嘘です。冗談ですよ。クラース、丁度あなたを呼ぼうかと迷っているところでした。」
「ほ、本当か!」
クラースさんは歓喜のガッツポーズをした。ジェーンは微笑んで、クラースさんに頼んだ。
「早速ですが、明日、帝国研究所から現存の海洋調査機のマイクロバルブの設計図と模型をとっていただけませんか?何だかおつかいのようですが、それも重要なことなのです。」
「ああ喜んで取ってくるよ!」
本当に嬉しそうな様子で彼が答えた。そして私はふと疑問に思ったことを聞いた。
「「良かったねクラースさん、でもこっちに来たばかりってことは、住む家はあるの?」
クラースさんは私を見て答えた。
「当分は宿を借りるさ。少し離れたところにシロープ漁業組合の宿場があるんだ。俺はもう漁師じゃないが、相談したら一週間くらいならいいって言ってくれたから、そうだな、出来れば暫くの間、給料は週単位でもらいたい。」
「あ、はい。」
急なお願いにもサラッと反応したジェーンに、私は少し笑いを堪えた。リンが両手を広げて深呼吸をしてから言った。
「何だかまた楽しい職場になりそうだねー!さてさて、この研究室が軌道に乗るまではギルバート騎士団長に頑張ってもらわないとね!いえええ!」
べしんとリンに肩を叩かれた。結構痛くて「いてぇ」と言うと、私の前を黒い影が通った。そして私はその影に肩を掴まれて、どんどんとリンから離れていった。
「ジェーン何してんの?」
影の正体が答えた。
「何しているか、ですか?私はあの暴力モンスターからあなたと……その……ふふ、私の子を守ったのです。」
「え?」
頬を赤く染めているジェーンが私を見つめている。皆は驚いた表情で私達を見ている。
ああ、昨夜の出来事のことか……なるほど、その可能性の話ね。
「ま、まあそうかもしれないけど、そうと決まった訳ではないでしょ?も、もう行くね、私。」
「あ!待てー!」
リンがこっちに向かって走ってきたので、私は急いで走ってガレージから出て、すぐそこに停めてあったブレイブホースに跨ってエンジンを入れた。
「ちょっと詳細聞かせてよ!」
「ジェーンに聞いて……いや、聞かなくていい。」
「えっ!?」
通り過ぎるときにガレージの扉の方を見ると、ドアの前には四人全員がそこに立っていた。リンが叫んだ。
「どうしても話さないって言うならキリーの寝室に雇いたての調査部を派遣してやる!」
「おい!俺はそういう調査をするんじゃないぞ!」
皆が一斉に笑った。私は運転を再開して、門を通る前に一度ブレーキを掛けて振り返ると、皆の真ん中に立っているジェーンが幸せそうに私に手を振っていた。
奥の壁側に大きめのデスクが二つあって、右のデスクはPCや作業箱がキチンと整頓されており、左のデスクはケーブルやチップが机の上に群がっていて乱雑に散らかっていた。
そして部屋に入って左側には、ピンク色の一目で見ただけで持ち主が分かるデスクがあった。見慣れたピンクのデスクトップPCに、ピンクのふわふわカバーが付けられた椅子。
辺りを見回していると、ダンボールから機材を取り出す作業をしていたジェーンが私の方を見た。ちなみにラブ博士は空調の様子がおかしいのかメンテナンスをしていて、それをリンがサポートしている。
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私は答えた。
「でも私はとてもいいオフィスだと思うよ。打ちっぱななしの壁が逆にオシャレだと思うし。」
「そうでしょー!」リンがこちらを見て叫んだ。「私もこのほうがカフェ感があっていいと思うんだ。ジェーンはもっと大理石みたいな壁がいいんでしょ?あんた高級志向だから。」
ジェーンがリンを睨んだ。
「そこまで私は高級志向ではありませんよ。私のどこにそのような要素が?私が身の回りのどの部分にお金をかける癖があるのでしょうか?キルディア教えて下さい。」
なんでこっちに振るんだ……!私は苦笑いをした。
ジェーンはまだこちらを見て私の回答を待っている。私の予想だと、正直に洋服や小物がブランド固めだよねと言ってしまえば、彼の機嫌を損ねてしまうだろう。無難にそうかな、くらいで流してしまえばよかった。
……しかし今からでは遅すぎた。私が苦笑いをして中々答えないことからある程度の予想をしてしまったジェーンが、不満顔になってしまった。
するとリンの笑い声が聞こえた。
「あっはっは!まあ本当のことを言いづらいよねキリーだってジェーンのこと好きなんだからさ。ジェーンのことボンボンって言いにくいよ。」
ジェーンがリンに顔を向けた。
「誰がボンボンですか、はあ。私は金持ちの家に生まれた訳ではありませんよ。確かに里親の方は少し裕福な方でしたが、だからといって財産の恩恵を受けたことはありません。」
「キリーは?」
「え?」
リンとジェーン、更にはラブ博士まで手を止めて私の方を見てきた。だからさっきからどうして私に振るんだ……!
「わ、私はお察しの通りだよ。こんなに広い家に住んだことは生まれてはじめてだし、お父さんが生きてた頃も1Kに二人で住んでた。まあ……そんな感じだけど。」
「そっか、」リンがウンウン頷いた。「でも良かったね、チェイス皇帝がこの広い家をくれて。いいなあいいなあ、この家半分ほしい。」
聞こえなかったフリをして私はガレージの扉に向かった。ちょうど今、トントンとノックする音が聞こえたからだ。ナイスなタイミングでノックをしてくれた救世主は誰だろうとドアを開けてみると、私は驚きに仰け反ってしまった。
「クラースさん!?」
そこにはいつものリゾートシャツにハーフパンツ、ビーサン姿の赤毛の戦士、クラースさんが立っていた。しかも大きな登山用リュックを背負っていて、彼の足元には謎のクーラーボックスが置かれていた。
「よお、久しぶりだな、キリー。」
彼は真顔でそう言い放った。久しぶりの再会に笑顔全開で彼を見つめてしまった私の労力を返してほしい。
「久しぶりだね、どうしてここにいるの?ソーライは?「やめたよ、じゃないと平日のこの時間にこんなところにいるのはおかしいだろ?ああここがシードロヴァ研究室か。どれどれ見せろ。船で来るついでに釣りもしてきたんだ。ほうら魚だぞ。」
ほうら魚じゃないよ。彼はそう言いながらも私の横から室内に入っていってしまったクラースさんは、リンやジェーンと握手して再会を分かち合い始めた。
「ねえ、ソーライをやめたってどうしたの?ケイト先生がもう帝都に越して来たからなの?」
私が声をかけると彼は振り返り、答えた。
「ああ、それもそうだが、そのまあ、あのな……ところで!」
と、彼が今度はジェーンの方を見た。
「シードロヴァ研究室か……中々快適そうじゃないか。昨日から始まったんだって?」
ジェーンは言った。
「そうですが、クラース、あなたいつソーライをやめたのですか?理由はケイトの近くで暮らす為なのでしょうか?一体いつから?」
「俺は今朝未明にタージュの自宅に押し入って無理矢理やめてきたんだ。それ以上は聞くな。」
聞くなって……そんな奇想天外な時間帯にタージュ博士も大変だっただろうな。私は遠くのタージュ博士を心の中で労った。
「そうでしたか、」ジェーンが眼鏡を中指で押し上げた。「ということはあなたもこの帝都でこれから暮らすということですか、それで挨拶を?」
「挨拶もそうだが……なんだ、ジェーン。」
「はい?」
クラースさんがもじもじとジェーンを見つめている。何が言いたいのかちょっと分かってきた気がする。そして案の定、クラースさんが聞いた。
「この研究室には調査部があるのか?」
リンが答えた。
「ないでーす!残念だったねクラースさん、私達と同じく帝都の役所で新着企業の欄見てここに来たんでしょ?残念残念、調査してほしくなったら帝国研究所が協力してくれることになったんだもん。だからそっちの調査部に依頼出来るんだー。クラースさんそっちに行けば?」
クラースさんはため息を付いてからリンに言った。
「あの研究所で働けるのは調査部であっても学歴のある人間だけだ。俺は勿論そういう物は持ってない。でも俺は体力には自信がある。帝国のどこにでも行って何でもやり遂げる自信があるんだ。俺はきっと無敵だ!だから俺を雇ってくれ。俺たち親友だろ?」
すごい自信だしコネを押し付けてきた……でも確かにそうかも。となるとやはり、クラースさんはここで?
すると思案顔のジェーンがぼそっと言った。
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「えっ!?」叫んだクラースさんが必死な様子でジェーンに言った。「だってさっき掲示板を見たときはまだ従業員数3人だったぞ!?ジェーンとスローヴェンとリン、他に誰がいるっていうんだ?」
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「ほ、本当か!」
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本当に嬉しそうな様子で彼が答えた。そして私はふと疑問に思ったことを聞いた。
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「あ、はい。」
急なお願いにもサラッと反応したジェーンに、私は少し笑いを堪えた。リンが両手を広げて深呼吸をしてから言った。
「何だかまた楽しい職場になりそうだねー!さてさて、この研究室が軌道に乗るまではギルバート騎士団長に頑張ってもらわないとね!いえええ!」
べしんとリンに肩を叩かれた。結構痛くて「いてぇ」と言うと、私の前を黒い影が通った。そして私はその影に肩を掴まれて、どんどんとリンから離れていった。
「ジェーン何してんの?」
影の正体が答えた。
「何しているか、ですか?私はあの暴力モンスターからあなたと……その……ふふ、私の子を守ったのです。」
「え?」
頬を赤く染めているジェーンが私を見つめている。皆は驚いた表情で私達を見ている。
ああ、昨夜の出来事のことか……なるほど、その可能性の話ね。
「ま、まあそうかもしれないけど、そうと決まった訳ではないでしょ?も、もう行くね、私。」
「あ!待てー!」
リンがこっちに向かって走ってきたので、私は急いで走ってガレージから出て、すぐそこに停めてあったブレイブホースに跨ってエンジンを入れた。
「ちょっと詳細聞かせてよ!」
「ジェーンに聞いて……いや、聞かなくていい。」
「えっ!?」
通り過ぎるときにガレージの扉の方を見ると、ドアの前には四人全員がそこに立っていた。リンが叫んだ。
「どうしても話さないって言うならキリーの寝室に雇いたての調査部を派遣してやる!」
「おい!俺はそういう調査をするんじゃないぞ!」
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