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ラース家の一族 編
第27話 アディの懺悔
しおりを挟む「ーー何だよ、それ………」
そんなこと、キサラ、一言もいわなかった。
「ーーキサラ……」
他のやつと運命?ーーキサラの目の前であいつら何をしたんだ?
『アディ!もうちょっと待ってろッ!』
「ーーあんまりだ……、そんなの、あんまりだよ!なんでおまえ、言ってくれなかったんだよッ!」
『アディ……』
「おかしいだろ!? 俺がおまえと別れるわけないだろ!なんでそこ信じたんだよ!ーー俺のこと信じてないのかぁーーーッ!!」
やつあたりだ、こんなのくだらないやつあたりにしか過ぎない。こいつがとんでもなくつらいときに、俺が側にいなかったのが本当につらい……。つらすぎて、もう頭の中がどうにかなりそうだよーー……。
「ーーキサラのバカぁ!何良い子ちゃんしてんだ!こんな家なんかなくても、おまえには俺がいるじゃないかぁ!」
『ーーアディ。俺は、ーーおまえが幸せなら、それでいい、と……』
「うるさい!だから言っただろ!俺がだめなときは、おまえが叱ってくれって!」
『……』
「一緒に、じいちゃんになるって、誓ったのに……。そんなしょうもないことで、……俺をあきらめんなよ………」
声に涙が混じったからか、壁の向こうが静かになった。
『ーー悪い、全面的に俺が悪い……』
何かを我慢したキサラの声音に、俺は唇を噛む。
『殿下!それはないわ!キサラは本当に苦しんだのよ!』
「サキナさんは黙って。これは俺とキサラの問題だ」
『ーー……でも、運命って言われたらーー……』
「運命なら、俺がキサラを苦しめても平気だって?ーー馬鹿にするなよ」
『殿下……』
「ーーみんな、俺のこと、運命に浮かれるクズ野郎って思ってたんだ……」
『ーーそんなこと、ありません……』
……絶対にあったな。
「キサラのあんぽんたんッ!もう、おまえなんか知るかぁッ!」
『アディ!待てッ!』
キサラの声を聞かないように、俺は元いた部屋に転移した。勢いよくベッドにはいり、布団をかぶってまるくなる。
ーーキサラのバカ!ひどいよ!俺が、俺が、おまえを傷つけて、それでリーダと運命なんで幸せに暮らしました、ってやっていくとでも思ってんのかッ!!
「最悪ーー!俺、最低だぁぁ~~~!」
わんわん泣きながら、俺は叫び続けた。
「ーーうっ!ーーキサラ……、ごめん……、ぅ~!俺のそっくりさんが悪さしてごめん~~~ッ!!」
涙なのか鼻水なのか、ぐちゃぐちゃの俺は泣きに泣いた。
「ーーアディオン殿下……」
「わ~ん!わ~ん!俺のバカ~~~!」
声をかけられても、俺はかまわず泣きわめき続けた。ショックが大きすぎて立ち直れないかもしれない。
「アディオン殿下、急いでください。でないと、ようやくできたクローン胚が死んでしまいます」
「俺にどうしろっていうんだよ!」
バッと布団をはがされて、俺は完全におかんむりだぞ。
「はい。殿下の子宮に着床しますので、生命エネルギーを与えながら育てください」
きっぱりと言われると間違ってるのは俺なのか、と勘違いしそうになる。
「ーークローンなんか、作ったらダメだろ!禁止されてるはずだ!」
「倫理的に禁止されていますが、魔法科学発展の一環として一部規制を緩和されています」
「なんじゃそりゃーー!」
「はい、腕をだしてください」
「え?ーー………」
目の前でエアロが俺の腕に注射をした。え?え?ーーーえぇーーーーーっ!?何勝手なことしてんだよーー!
「誰のクローンなんだーー!」
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「アザ花種大好きじいちゃんなんか、俺は大事にしない…、……よ……」
なんだ?……頭がクラクラしてきたぜ……。
「しますよ……。アザ花種の本能です。お腹に赤児がいる場合、自分よりも大切にしますから……」
もう立ってられない、これはロンドスタッドの薬よりヤバいやつだーー。
「俺は後天性なんでーー……、っていうか、……マジで、無理だからっ………」
ーー起きろ!クソ、何か刺すものーー……。だめだ、これ、きついーー……。だめだ……、キサラーー………。
………俺の意識は、そこで切れたーーー……。
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いつも最後まで読んでいただきありがとうございます☺️
アディ、ピンチです😱キサラよ、落ち込んでる場合じゃないぞ~~、ってキサラもかわいそすぎますよね😓
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