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ループ
ランプ
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先程の仕返しが、早くもやってきた。
「返せ。」
甘い物が大好きな僕の、悲しみの叫び。
最高の笑みで、
「あーんは?」
と言われ、
「いらない。」
なんて笑いながら、食べなよ。と言うと、いいよ。と、フォークに刺さってあったモンブランを、僕の皿へと戻した彼女。
「きたねーよ!!食えよ!!」
そんな言葉に、ゆうのだから、いらなーい。と、返される。
「まっ、ちゅーした仲だし、汚いなんて、微塵も感じていないけどね。」
そう言うと、また、フォークで突き刺そうとする、可愛い子供みたいな奴。
「でさ、頼みってのがさ…。」
「何?」
「戻ろ…」
「で、何?」
そんな、単純な彼女。
「あのさ、金貸して。すぐ返すから!!」
手持ちが無いだけで、家にはあるのだが、帰る暇がなく、彼女へ必死に、お願いした。
「まっ、何かの縁だし、いいよ。何に使うの?」
そう言って借りたお金を、大事に財布へ閉まった。
「秘密。」
ふーん。と共に、そろそろ時間だから。と、彼女の声で、喫茶店を後にした。
「携帯、貸せ。」
何で?と言われ、心配すんな。と、自分の番号を打った。
「すぐ連絡するから。じゃーな。」
それから、小さな骨董品屋(こっとうひんや)へ、足を運んだ。
古びた物が多かったけれど、そこは意外にも、新しい物も取り揃えていた。
僕は、一つのランプを一時(いっとき)見ていた。
「それが好きかい?」
時を見計らったように、店員が声をかけてくる。
「あっ、僕は好きですけど、プレゼント用なので、可愛いのは無いですか?」
ランプの中の炎は、なかなか消えない。
人間の感情の様に思えて、ガラスケースの前で、少し立ち止まってた。
「最近、流行っている、これはどうかな?」
赤と青の、小さなランプ。
「ん~。」
後ろポケットから取り出した財布と、相談した結果、
「ありがとうございました。」
赤と青の二つを、二秒もかからずに、買っていた。
丁寧に包まれた、ランプの硝子が割れないように、急ぎ足で、少し遠い駐車場へと向かった。
こんな、ちっぽけな物で喜ぶだろうか。そんな考えが、頭を横切る。
一人でプレゼントを買うのも初めてで、ちっぽけな不安も初めてで。
『忘れたの?』
開いた携帯の顔文字が、可愛く思えて。
ずっと、忘れないよ。
時折り吹く風に、僕の伸びた髪の毛が、くしゃくしゃになってしまう。
「返せ。」
甘い物が大好きな僕の、悲しみの叫び。
最高の笑みで、
「あーんは?」
と言われ、
「いらない。」
なんて笑いながら、食べなよ。と言うと、いいよ。と、フォークに刺さってあったモンブランを、僕の皿へと戻した彼女。
「きたねーよ!!食えよ!!」
そんな言葉に、ゆうのだから、いらなーい。と、返される。
「まっ、ちゅーした仲だし、汚いなんて、微塵も感じていないけどね。」
そう言うと、また、フォークで突き刺そうとする、可愛い子供みたいな奴。
「でさ、頼みってのがさ…。」
「何?」
「戻ろ…」
「で、何?」
そんな、単純な彼女。
「あのさ、金貸して。すぐ返すから!!」
手持ちが無いだけで、家にはあるのだが、帰る暇がなく、彼女へ必死に、お願いした。
「まっ、何かの縁だし、いいよ。何に使うの?」
そう言って借りたお金を、大事に財布へ閉まった。
「秘密。」
ふーん。と共に、そろそろ時間だから。と、彼女の声で、喫茶店を後にした。
「携帯、貸せ。」
何で?と言われ、心配すんな。と、自分の番号を打った。
「すぐ連絡するから。じゃーな。」
それから、小さな骨董品屋(こっとうひんや)へ、足を運んだ。
古びた物が多かったけれど、そこは意外にも、新しい物も取り揃えていた。
僕は、一つのランプを一時(いっとき)見ていた。
「それが好きかい?」
時を見計らったように、店員が声をかけてくる。
「あっ、僕は好きですけど、プレゼント用なので、可愛いのは無いですか?」
ランプの中の炎は、なかなか消えない。
人間の感情の様に思えて、ガラスケースの前で、少し立ち止まってた。
「最近、流行っている、これはどうかな?」
赤と青の、小さなランプ。
「ん~。」
後ろポケットから取り出した財布と、相談した結果、
「ありがとうございました。」
赤と青の二つを、二秒もかからずに、買っていた。
丁寧に包まれた、ランプの硝子が割れないように、急ぎ足で、少し遠い駐車場へと向かった。
こんな、ちっぽけな物で喜ぶだろうか。そんな考えが、頭を横切る。
一人でプレゼントを買うのも初めてで、ちっぽけな不安も初めてで。
『忘れたの?』
開いた携帯の顔文字が、可愛く思えて。
ずっと、忘れないよ。
時折り吹く風に、僕の伸びた髪の毛が、くしゃくしゃになってしまう。
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