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第4章
帰還〜冒険者騎士養成学校卒業〜
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ハプスブルク王国での騒動を終え、ストックは家族と話をしたが、自分を捨てた家族には「興味が無い」と告げ、実家には戻らない意思を示した。
それからサクラ達は、リンドウの故郷に立ち寄り、リンドウはイザナギ神から試練を与えられ、天狗との激闘の末に、見事勝利し使い魔を得る。
その後、デイジーの故郷に赴き、オプス神からクロノスと言う人型の使い魔を得た。
そして、サクラ達は長かった旅を終え、学校へと戻ったのである。
サクラ達は学校に戻ってから、今まで以上の訓練に励み、月日は流れ遂に卒業の年を迎えたのであった。
今は、卒業式を終え、いつものメンバーで食堂に集まっていた。
「卒業おめでとう。お前らと過ごした時間は、俺の教師人生で一番のものだった。お前らから教わることも沢山あった。これからの活躍に期待しているぞ。」
「みんなと過ごせた期間は先生の宝物です。体に気をつけて無理し過ぎないで下さいね。」
「今迄、お世話になりました。」
ハルジオン先生とネモフィラ先生に、サクラ達は感謝の言葉を返す。
ハルジオン先生とネモフィラ先生は、サクラ達へ言葉を送ると他のクラスメイト達にも声を掛けに立ち去った。
それからは、各々話し始める。
「リンドウは故郷へ帰るんだよな?」
サクラは、横に座っているリンドウへと声を掛ける。
「そうッスよ。」
「ちゃんと家族に紹介しないとだもんな。」
サクラはニヤニヤしながらリンドウの脇腹を小突く。
「……緊張して来たッス。」
リンドウは、背中を丸めながら小さくなっていた。
「……しっかりしてよ。」
サクラとは反対の意味でリンドウの隣に座るウメが、リンドウに注意する。
「オッス!」
ウメの言葉に、リンドウは背筋を伸ばして答える。
「……リンドウ。完全に尻に敷かれるな。」
リンドウとウメは、交際を開始し、リンドウの家族にウメを紹介した後は、ウメの国に向かい、ウメの親=国王に話をすることになっているのである。
「クローバーも故郷に帰るんだよな?」
サクラはリンドウとは反対に座る、クローバーへと声を掛ける。
「そうです。戦闘の機会は減ると思いますが、これからも鍛錬は続けますよ。」
クローバーの見た目は、入校したころと殆ど変化は無い。
あれだけの訓練をして来たのに、体型が変わらないのは謎であった。
「ストックはアカンサスの所に行くんだよな?」
サクラは席を移動し、ストックへと声を掛ける。
「ああ。世界一の武具を作り出すぜ!」
ストックは拳を掲げて、やる気満々だった。
「あんたは鍛治の基礎からよ! ビシバシ鍛えるからね!」
「あイタッ!?」
ストックが調子に乗っていたので、アカンサスが後ろからストックの頭を引っ叩き、いい音が鳴り響く。
「息ピッタリだな。世界一の武具を楽しみにしてるぞ。」
「ああ。任せとけ!」
「だから、調子に乗るな!」
「あイタッ!?」
ストックは頭を抑えながらも、笑みを浮かべながらアカンサスとじゃれ合っていた。
「これからどうするんだ? 故郷に帰って国王になるのか?」
デイジーは横に並ぶサクラへと声を掛けた。
「まだ、魔人の脅威は去ってない。冒険者として世界を回ることに決めたよ。国に縛られることなく動けるからね。もう暫くザクロに倭国は任せるよ。」
サクラは真剣な眼差しで、デイジーにそう答えた。
「……確かにな。いつでも力を貸す。」
「ありがとう。俺も何かあれば必ず助けに向かうよ。……デイジーも国に戻ってから大変だろうけど、お互い頑張ろう。」
「……そうだな。」
デイジーは苦笑いを浮かべながら、後ろに控えるボタンに目を向ける。
ボタンのお腹はポッコリと膨らんでいる。
デイジーとボタンは、旅の後に交際を開始し、卒業間近に、ボタンの妊娠が発覚したのである。
発覚当初はみんなでデイジーをいじり倒したが、めでたいと、みんなで祝杯を挙げたのであった。
「ボタンは、安静にしてろよ。絶対暴れるなよ。」
「私そんなに気性荒くないアルよ。」
「……。そうか。」
「……今の間は何あるか?」
「いや。自覚無いのは恐ろしいことだなと。」
「……喧嘩売ってるなら買うアルよ。」
「やっぱ気性荒いよ!? まぁ、これからお母さんになるんだ。頑張れよ。子供の顔見に行くからな。」
「分かってるアルよ。……そっちはお相手が多くて大変アルな。頑張るアルよ。」
「ぐぅ!?」
ボタンに言い負かされたサクラは、まさにぐうの音も出ない、いや、ぐぅと口にはしていたが、言い負かされていた。
「あんまりいじめるなよボタン。……アイリスとカトレアはどうするんだ?」
デイジーが割って入ったことで、サクラはボタンの口撃から回避することが出来た。
「二人は俺と一緒に世界を回ることになったよ。」
「サクラ、今迄もこれからもずっと一緒だよ。」
アイリスは満面の笑みを浮かべ、サクラの右腕に抱き着く。
「よろしくねサクラ。」
カトレアも反対の腕に抱き着く。
「これからも宜しくな。」
そんな三人の光景を目にして、仲間達は「熱いアルねぇ。」「ご馳走さま。」等と口々を声を発した。
こうして、サクラ達は各々の道を歩き始めたのだった。
それからサクラ達は、リンドウの故郷に立ち寄り、リンドウはイザナギ神から試練を与えられ、天狗との激闘の末に、見事勝利し使い魔を得る。
その後、デイジーの故郷に赴き、オプス神からクロノスと言う人型の使い魔を得た。
そして、サクラ達は長かった旅を終え、学校へと戻ったのである。
サクラ達は学校に戻ってから、今まで以上の訓練に励み、月日は流れ遂に卒業の年を迎えたのであった。
今は、卒業式を終え、いつものメンバーで食堂に集まっていた。
「卒業おめでとう。お前らと過ごした時間は、俺の教師人生で一番のものだった。お前らから教わることも沢山あった。これからの活躍に期待しているぞ。」
「みんなと過ごせた期間は先生の宝物です。体に気をつけて無理し過ぎないで下さいね。」
「今迄、お世話になりました。」
ハルジオン先生とネモフィラ先生に、サクラ達は感謝の言葉を返す。
ハルジオン先生とネモフィラ先生は、サクラ達へ言葉を送ると他のクラスメイト達にも声を掛けに立ち去った。
それからは、各々話し始める。
「リンドウは故郷へ帰るんだよな?」
サクラは、横に座っているリンドウへと声を掛ける。
「そうッスよ。」
「ちゃんと家族に紹介しないとだもんな。」
サクラはニヤニヤしながらリンドウの脇腹を小突く。
「……緊張して来たッス。」
リンドウは、背中を丸めながら小さくなっていた。
「……しっかりしてよ。」
サクラとは反対の意味でリンドウの隣に座るウメが、リンドウに注意する。
「オッス!」
ウメの言葉に、リンドウは背筋を伸ばして答える。
「……リンドウ。完全に尻に敷かれるな。」
リンドウとウメは、交際を開始し、リンドウの家族にウメを紹介した後は、ウメの国に向かい、ウメの親=国王に話をすることになっているのである。
「クローバーも故郷に帰るんだよな?」
サクラはリンドウとは反対に座る、クローバーへと声を掛ける。
「そうです。戦闘の機会は減ると思いますが、これからも鍛錬は続けますよ。」
クローバーの見た目は、入校したころと殆ど変化は無い。
あれだけの訓練をして来たのに、体型が変わらないのは謎であった。
「ストックはアカンサスの所に行くんだよな?」
サクラは席を移動し、ストックへと声を掛ける。
「ああ。世界一の武具を作り出すぜ!」
ストックは拳を掲げて、やる気満々だった。
「あんたは鍛治の基礎からよ! ビシバシ鍛えるからね!」
「あイタッ!?」
ストックが調子に乗っていたので、アカンサスが後ろからストックの頭を引っ叩き、いい音が鳴り響く。
「息ピッタリだな。世界一の武具を楽しみにしてるぞ。」
「ああ。任せとけ!」
「だから、調子に乗るな!」
「あイタッ!?」
ストックは頭を抑えながらも、笑みを浮かべながらアカンサスとじゃれ合っていた。
「これからどうするんだ? 故郷に帰って国王になるのか?」
デイジーは横に並ぶサクラへと声を掛けた。
「まだ、魔人の脅威は去ってない。冒険者として世界を回ることに決めたよ。国に縛られることなく動けるからね。もう暫くザクロに倭国は任せるよ。」
サクラは真剣な眼差しで、デイジーにそう答えた。
「……確かにな。いつでも力を貸す。」
「ありがとう。俺も何かあれば必ず助けに向かうよ。……デイジーも国に戻ってから大変だろうけど、お互い頑張ろう。」
「……そうだな。」
デイジーは苦笑いを浮かべながら、後ろに控えるボタンに目を向ける。
ボタンのお腹はポッコリと膨らんでいる。
デイジーとボタンは、旅の後に交際を開始し、卒業間近に、ボタンの妊娠が発覚したのである。
発覚当初はみんなでデイジーをいじり倒したが、めでたいと、みんなで祝杯を挙げたのであった。
「ボタンは、安静にしてろよ。絶対暴れるなよ。」
「私そんなに気性荒くないアルよ。」
「……。そうか。」
「……今の間は何あるか?」
「いや。自覚無いのは恐ろしいことだなと。」
「……喧嘩売ってるなら買うアルよ。」
「やっぱ気性荒いよ!? まぁ、これからお母さんになるんだ。頑張れよ。子供の顔見に行くからな。」
「分かってるアルよ。……そっちはお相手が多くて大変アルな。頑張るアルよ。」
「ぐぅ!?」
ボタンに言い負かされたサクラは、まさにぐうの音も出ない、いや、ぐぅと口にはしていたが、言い負かされていた。
「あんまりいじめるなよボタン。……アイリスとカトレアはどうするんだ?」
デイジーが割って入ったことで、サクラはボタンの口撃から回避することが出来た。
「二人は俺と一緒に世界を回ることになったよ。」
「サクラ、今迄もこれからもずっと一緒だよ。」
アイリスは満面の笑みを浮かべ、サクラの右腕に抱き着く。
「よろしくねサクラ。」
カトレアも反対の腕に抱き着く。
「これからも宜しくな。」
そんな三人の光景を目にして、仲間達は「熱いアルねぇ。」「ご馳走さま。」等と口々を声を発した。
こうして、サクラ達は各々の道を歩き始めたのだった。
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