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ダンジョンの奥へ
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遺跡型ダンジョン地下10階において、ダンジョンボスであるギガンテスを討伐したマルス達の目の前には、更に地下へ降りる為の階段が出現した。
「まだ、先があるみたいだな。どうする?」
マルスは、更に下へと降りるかどうか仲間に意見を求める。
「行ってみようぜ。」
クレイの言葉に、誰も反対する様子は無く、マルスももっと先まで行ってみたい気持ちだったことから、階段へと足を向け、下の階へと降りて行く。
「通常に出現するモンスターも強くなっているだろうから、油断せずに行こう。」
マルス達は、ゆっくりと警戒しながら進んで行く。
曲がり角から、少しだけ頭を出して、曲がった先の様子を確認すると、赤黒い体表と鱗を持ち、双剣を手に持ったボスリザードマンの姿があった。
ボスリザードマンは、ハイリザードマンの上位種である。
リザードマン系は、全体の能力値のバランス良い。
つまり、ボスリザードマンクラスのモンスターとなると、非常に厄介な敵なのである。
ボスリザードマンの左右には、ハイリザードマン2匹が周囲を警戒していた。
「ボスリザードマンだ。」
マルスは一度振り返り、仲間達にモンスターの情報を伝える。
「俺とフレイヤでボスをやらせてくれ。」
「分かった。イリスとミネルヴァで右側のハイリザードマンを頼む。左は俺がやる。【支援魔法:超越する身体】。」
クレイの申し出を受けたマルスは、全員に支援魔法を施す。
もう一度、敵の様子を確認したマルスは、ボスリザードマン達が背中を向けているのを確認し、突撃のサインを出した。
マルスのサインを受けて、全員で壁から飛び出し、ボスリザードマン達へと駆け出した。
背後からの気配にいち早く気が付いたのは、ボスリザードマンだった。
「ゴラァ!」
ボスリザードマンの鳴き声で、左右にいるハイリザードマンも振り返り、迎撃体制を整える。
左右のハイリザードマンが、ボスリザードマンへと迫るクレイとフレイヤへと向かおうとしていた。
「お前の相手は俺だ!」
当初の予定通り、マルスは左側のハイリザードマンへと飛びかかり、クレイ達へと向かうのを阻止する。
マルスが左側を抑えるのと、時を同じくして、ミネルヴァも右側のハイリザードマンを抑え込む。
ハイリザードマンの振り下ろした剣を、マルスの剣が迎え打つ。
何度か、ハイリザードマンと剣で打ち合うマルス。
そして、ハイリザードマンが大きく振り下ろしたタイミングを見計らい、マルスが結界魔法を展開した。
マルスへと迫っていた剣は、マルスの展開した結界に阻まれて、ハイリザードマンの剣が大きく上へと弾かれる。
「もらった!」
マルスは、そのタイミングを逃すことなく剣を横振りし、ハイリザードマンの胴体を両断した。
残りのハイリザードマンも、ミネルヴァの接近戦とイリスの遠距離攻撃に対応出来ず、黒焦げとなって倒れる。
一方、ボスリザードマンと戦闘に突入したクレイとフレイヤ。
クレイとフレイヤは一直線にボスリザードマンへと向かい、先ずは、クレイが盾を構えたままにボスリザードマンへと突撃した。
ボスリザードマンの一撃目を防いだクレイは、反対の手に持つ剣を振り下ろす。
クレイの攻撃に対して、ボスリザードマンも反対の手に持つ剣を振るい、両者が打ち合う。
クレイの後ろに続いていたフレイヤが、クレイの後方から飛び出して、ボスリザードマンの腕目掛けて剣を振り下ろした。
「ゴガァ!」
しかし、その攻撃を読んでいたのか、ボスリザードマンは、尻尾を高速で動かし、攻撃態勢に入っていたフレイヤを弾き飛ばす。
「フレイヤ!」
クレイは、この連携攻撃が決まると思っていたので、フレイヤがやられたのは想定外だった。
「大丈夫です!」
フレイヤは、直ぐに起き上がると、再びボスリザードマンへと駆け出す。
クレイも一旦ボスリザードマンから距離を開け、今度は左右からボスリザードマンを挟撃する。
「【騎士技:騎士一閃】!」
「【剣技:豪破裂斬】!」
クレイとフレイヤは、共に技能を発動し、ボスリザードマンへと攻撃を繰り出した。
「ゴラァ!」
ボスリザードマンは、双剣を水平に構えてその場で回転し、クレイとフレイヤの攻撃を弾いてしまう。
「マジかよ!?」
「くっ!?」
二人に大したダメージは無かったが、ボスリザードマンにダメージを与えることは出来なかった。
「合体技で行くぞ!」
「分かりました!」
クレイとフレイヤは、互いに頷き合い、息を合わせて動き出す。
二人の攻撃に受けて立つように、ボスリザードマンは双剣をクロスして待ち構えていた。
「「【合体剣技:X火炎斬り】!」」
クレイとフレイヤは剣に炎を纏い、攻撃を繰り出す。
それに対して、ボスリザードマンも交差させている双剣を振り抜き、クロス斬りを放つ。
両者の攻撃がぶつかり合い、衝撃が巻き起こる。
キーーン!
金属が折れる音が鳴り響く。
ボスリザードマンの双剣が、半ばから折れていた。
しかし、ボスリザードマン自体にはダメージが通ってはいなかった。
「「【合体剣技:双竜巻】!」」
クレイとフレイヤは、剣を斬った勢いのままに、剣に風を纏い、身体を回転させて、ボスリザードマンの左右から回転斬りをお見舞いしたのだ。
「ゴァーー!?」
左右から胴体に斬撃を受けたボスリザードマンは、胴体が真っ二つに切断され、断末魔を上げながらボスリザードマンの上半身はズレ落ちたのだった。
「ふぅーー。結構手強かったな。」
「そうですね。」
クレイとフレイヤは、互いに勝利を喜び合う。
「お疲れクレイ、フレイヤ。」
マルスは、強敵と戦ったクレイ達に労いの言葉を送る。
ボスリザードマンの強さは、上級剣士の者が単独で勝つには、レベル80近くが必要になる程の強敵である。
マルス達は、まだレベル30程度なので、ボスリザードマンを倒せること自体が凄いことのだ。
マルス以外が最上級職業であり、マルスの支援魔法が
あるからこそ、戦えているのである。
「少し休憩したら、先へ進もうか。」
マルス達は、休憩を取りつつ、先へ進むのだった。
「まだ、先があるみたいだな。どうする?」
マルスは、更に下へと降りるかどうか仲間に意見を求める。
「行ってみようぜ。」
クレイの言葉に、誰も反対する様子は無く、マルスももっと先まで行ってみたい気持ちだったことから、階段へと足を向け、下の階へと降りて行く。
「通常に出現するモンスターも強くなっているだろうから、油断せずに行こう。」
マルス達は、ゆっくりと警戒しながら進んで行く。
曲がり角から、少しだけ頭を出して、曲がった先の様子を確認すると、赤黒い体表と鱗を持ち、双剣を手に持ったボスリザードマンの姿があった。
ボスリザードマンは、ハイリザードマンの上位種である。
リザードマン系は、全体の能力値のバランス良い。
つまり、ボスリザードマンクラスのモンスターとなると、非常に厄介な敵なのである。
ボスリザードマンの左右には、ハイリザードマン2匹が周囲を警戒していた。
「ボスリザードマンだ。」
マルスは一度振り返り、仲間達にモンスターの情報を伝える。
「俺とフレイヤでボスをやらせてくれ。」
「分かった。イリスとミネルヴァで右側のハイリザードマンを頼む。左は俺がやる。【支援魔法:超越する身体】。」
クレイの申し出を受けたマルスは、全員に支援魔法を施す。
もう一度、敵の様子を確認したマルスは、ボスリザードマン達が背中を向けているのを確認し、突撃のサインを出した。
マルスのサインを受けて、全員で壁から飛び出し、ボスリザードマン達へと駆け出した。
背後からの気配にいち早く気が付いたのは、ボスリザードマンだった。
「ゴラァ!」
ボスリザードマンの鳴き声で、左右にいるハイリザードマンも振り返り、迎撃体制を整える。
左右のハイリザードマンが、ボスリザードマンへと迫るクレイとフレイヤへと向かおうとしていた。
「お前の相手は俺だ!」
当初の予定通り、マルスは左側のハイリザードマンへと飛びかかり、クレイ達へと向かうのを阻止する。
マルスが左側を抑えるのと、時を同じくして、ミネルヴァも右側のハイリザードマンを抑え込む。
ハイリザードマンの振り下ろした剣を、マルスの剣が迎え打つ。
何度か、ハイリザードマンと剣で打ち合うマルス。
そして、ハイリザードマンが大きく振り下ろしたタイミングを見計らい、マルスが結界魔法を展開した。
マルスへと迫っていた剣は、マルスの展開した結界に阻まれて、ハイリザードマンの剣が大きく上へと弾かれる。
「もらった!」
マルスは、そのタイミングを逃すことなく剣を横振りし、ハイリザードマンの胴体を両断した。
残りのハイリザードマンも、ミネルヴァの接近戦とイリスの遠距離攻撃に対応出来ず、黒焦げとなって倒れる。
一方、ボスリザードマンと戦闘に突入したクレイとフレイヤ。
クレイとフレイヤは一直線にボスリザードマンへと向かい、先ずは、クレイが盾を構えたままにボスリザードマンへと突撃した。
ボスリザードマンの一撃目を防いだクレイは、反対の手に持つ剣を振り下ろす。
クレイの攻撃に対して、ボスリザードマンも反対の手に持つ剣を振るい、両者が打ち合う。
クレイの後ろに続いていたフレイヤが、クレイの後方から飛び出して、ボスリザードマンの腕目掛けて剣を振り下ろした。
「ゴガァ!」
しかし、その攻撃を読んでいたのか、ボスリザードマンは、尻尾を高速で動かし、攻撃態勢に入っていたフレイヤを弾き飛ばす。
「フレイヤ!」
クレイは、この連携攻撃が決まると思っていたので、フレイヤがやられたのは想定外だった。
「大丈夫です!」
フレイヤは、直ぐに起き上がると、再びボスリザードマンへと駆け出す。
クレイも一旦ボスリザードマンから距離を開け、今度は左右からボスリザードマンを挟撃する。
「【騎士技:騎士一閃】!」
「【剣技:豪破裂斬】!」
クレイとフレイヤは、共に技能を発動し、ボスリザードマンへと攻撃を繰り出した。
「ゴラァ!」
ボスリザードマンは、双剣を水平に構えてその場で回転し、クレイとフレイヤの攻撃を弾いてしまう。
「マジかよ!?」
「くっ!?」
二人に大したダメージは無かったが、ボスリザードマンにダメージを与えることは出来なかった。
「合体技で行くぞ!」
「分かりました!」
クレイとフレイヤは、互いに頷き合い、息を合わせて動き出す。
二人の攻撃に受けて立つように、ボスリザードマンは双剣をクロスして待ち構えていた。
「「【合体剣技:X火炎斬り】!」」
クレイとフレイヤは剣に炎を纏い、攻撃を繰り出す。
それに対して、ボスリザードマンも交差させている双剣を振り抜き、クロス斬りを放つ。
両者の攻撃がぶつかり合い、衝撃が巻き起こる。
キーーン!
金属が折れる音が鳴り響く。
ボスリザードマンの双剣が、半ばから折れていた。
しかし、ボスリザードマン自体にはダメージが通ってはいなかった。
「「【合体剣技:双竜巻】!」」
クレイとフレイヤは、剣を斬った勢いのままに、剣に風を纏い、身体を回転させて、ボスリザードマンの左右から回転斬りをお見舞いしたのだ。
「ゴァーー!?」
左右から胴体に斬撃を受けたボスリザードマンは、胴体が真っ二つに切断され、断末魔を上げながらボスリザードマンの上半身はズレ落ちたのだった。
「ふぅーー。結構手強かったな。」
「そうですね。」
クレイとフレイヤは、互いに勝利を喜び合う。
「お疲れクレイ、フレイヤ。」
マルスは、強敵と戦ったクレイ達に労いの言葉を送る。
ボスリザードマンの強さは、上級剣士の者が単独で勝つには、レベル80近くが必要になる程の強敵である。
マルス達は、まだレベル30程度なので、ボスリザードマンを倒せること自体が凄いことのだ。
マルス以外が最上級職業であり、マルスの支援魔法が
あるからこそ、戦えているのである。
「少し休憩したら、先へ進もうか。」
マルス達は、休憩を取りつつ、先へ進むのだった。
応援ありがとうございます!
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