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無垢
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「え?どういうこと?」
「だから、舞華が、その、男の人としてる写真が広まってるの!」
「してるって?なにそれ?」
舞華の友人、谷口友梨奈は“あの画像”の事を勇気を持って打ち明けたのだが、等の舞華には本当にそんな行為をした事実もない上に、“男の人としてる”の意味も全く理解が出来ていない。
当然処女の上にそもそも異性という認識が舞華にはない。
「だから!……舞華……これ」
仕方がなく、友梨奈は例の写真を舞華に見せることにした。
出回っている写真はこれだと。
「え!?なにこれ!?」
さすがの舞華も、写真を見ると少し動揺した様子だ。
性の知識が無いわけではないし、性欲その物は人並み以上に強く、特にソフトボールのプレッシャーが大きくのしかかった時には体が疼いてたまらなくなることもある。
しかし、“男とする”ことなど一度も考えたことがない。
心当たりのない舞華はその写真を見て言葉を失うが……。
「ねえ、でもこれ、アタシじゃないよ」
「え?」
写真に写ってる女性は確かに顔は自分ではあるが、体が全く違った。
自分はもっと筋肉質で……胸も大きい。
それに、この女性も確かに日焼けをしているが、自分こんなに均等に焼けていないし、濃さも全然違う。
「……確かにそうだね」
友梨奈も、特に舞華の胸を確認したことでこの女性が別人である事に気がつく。
「……でも、特徴は似てるところがあるし、騙されちゃった……」
「ねえ、これみんな知ってるの?」
「うん、昨日グループトークで回って来たから……」
「ふーん」
「ちょっと!舞華!?」
教室へ向かおうとする舞華を、友梨奈は慌てて止めた。
きっとみんなに、なんで黙っているのか、犯人は誰なのかと、悪気でも怒りでもなく、いつもの天然で愚直な感じで聞くつもりなのだろう。
そして、これは自分ではないと。
でも、今はそんな事をしたら疑いが強まるだけだし、この画像で色めきだってる人達は本物かどうかなんて関係ない。
ただ、あの舞華の、イメージと全く異なる“炎上の種”が面白いだけなのだ。
ここで舞華がアクションを起こしたら、火に油を注ぐようなことになる。
「舞華だけで何かしたら余計大変なことになるから……だから、とりあえず後で、他にも一緒に考えてくれる子もいるから、昼休みお弁当みんなで食べよう?ね?」
「でもみんなこれ知ってるのに、クラスで居心地悪いよ、なんか」
「そうだけど……」
「……けど、わかったよ、友梨奈がそう言うなら、今日だけは我慢するよ」
友梨奈も舞華も気づいていなかった。
静観も、行動ももはや正しい道ではなく、既に舞香にとって最悪の展開に、扉が開いて閉まっていることに。
教室に戻ると、確かに視線を感じる。
私を見てスマホを隠すクラスメイトもいる。
言いたいことがあるなら言えばいいのに。
ため息をついて、舞華は苛立ちながらドサッと椅子に座った。
ノーブラの胸が大きく上下し、小刻みに揺れ、そして静止するまでを、多くの男子生徒が盗み見していた。
「だから、舞華が、その、男の人としてる写真が広まってるの!」
「してるって?なにそれ?」
舞華の友人、谷口友梨奈は“あの画像”の事を勇気を持って打ち明けたのだが、等の舞華には本当にそんな行為をした事実もない上に、“男の人としてる”の意味も全く理解が出来ていない。
当然処女の上にそもそも異性という認識が舞華にはない。
「だから!……舞華……これ」
仕方がなく、友梨奈は例の写真を舞華に見せることにした。
出回っている写真はこれだと。
「え!?なにこれ!?」
さすがの舞華も、写真を見ると少し動揺した様子だ。
性の知識が無いわけではないし、性欲その物は人並み以上に強く、特にソフトボールのプレッシャーが大きくのしかかった時には体が疼いてたまらなくなることもある。
しかし、“男とする”ことなど一度も考えたことがない。
心当たりのない舞華はその写真を見て言葉を失うが……。
「ねえ、でもこれ、アタシじゃないよ」
「え?」
写真に写ってる女性は確かに顔は自分ではあるが、体が全く違った。
自分はもっと筋肉質で……胸も大きい。
それに、この女性も確かに日焼けをしているが、自分こんなに均等に焼けていないし、濃さも全然違う。
「……確かにそうだね」
友梨奈も、特に舞華の胸を確認したことでこの女性が別人である事に気がつく。
「……でも、特徴は似てるところがあるし、騙されちゃった……」
「ねえ、これみんな知ってるの?」
「うん、昨日グループトークで回って来たから……」
「ふーん」
「ちょっと!舞華!?」
教室へ向かおうとする舞華を、友梨奈は慌てて止めた。
きっとみんなに、なんで黙っているのか、犯人は誰なのかと、悪気でも怒りでもなく、いつもの天然で愚直な感じで聞くつもりなのだろう。
そして、これは自分ではないと。
でも、今はそんな事をしたら疑いが強まるだけだし、この画像で色めきだってる人達は本物かどうかなんて関係ない。
ただ、あの舞華の、イメージと全く異なる“炎上の種”が面白いだけなのだ。
ここで舞華がアクションを起こしたら、火に油を注ぐようなことになる。
「舞華だけで何かしたら余計大変なことになるから……だから、とりあえず後で、他にも一緒に考えてくれる子もいるから、昼休みお弁当みんなで食べよう?ね?」
「でもみんなこれ知ってるのに、クラスで居心地悪いよ、なんか」
「そうだけど……」
「……けど、わかったよ、友梨奈がそう言うなら、今日だけは我慢するよ」
友梨奈も舞華も気づいていなかった。
静観も、行動ももはや正しい道ではなく、既に舞香にとって最悪の展開に、扉が開いて閉まっていることに。
教室に戻ると、確かに視線を感じる。
私を見てスマホを隠すクラスメイトもいる。
言いたいことがあるなら言えばいいのに。
ため息をついて、舞華は苛立ちながらドサッと椅子に座った。
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