ノアの箱舟

チロル

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A級犯罪者

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「帰る前に飯でも食ってくか」
「あ、はい」
「どこがいい?奢ってやるよ。昨日結局食いそびれちまってるもんな。ハハハッ」

いや、笑い事じゃないんだけど……

「エストさんのおすすめのお店で」
「ちょっと遅めの昼飯になるな。二の刻を過ぎたとこだし少し飲んで帰るか」
「えぇ……自分まだ飲める年齢じゃないんですけど……」
「ならジュースでも飲めばいいじゃねぇか。あ、あと金の心配はしなくていいからな。さっきのC級のやつ分でお釣りが出るからな」

ガツガツガツガツ
「いやぁ~昼から飲む酒は美味いな!ところで小僧よ。お前どっから来たんだ?」
「あ、きちんと自己紹介してなかったですね。自分は辺境の村ですね。ナリム村ってとこです」
「知らねぇな」
「まぁど田舎なんで」
「で、その田舎からここに何しに来たんだ?」
「騎士になりたくてきたんですけど……試験日間違えちゃってたみたいで」
「馬鹿だなぁ~。まぁ気にすんな」
「いや気にしますよ。普通」
「まぁ気楽にやろうぜ」
「気楽にって……仕事の内容が内容ですし……」
「まぁ……そう…きばらずに……頑張れ……」
スピー スピー
は!?寝やがった。
「ハハハッ。君新入り?」
「は、はい。ってん!?」
なんだこのイケメンは!?
「俺はリゲル。こいつと古い付き合いでね。まぁ1時間ぐらい寝かしてやんな。君も休んでくかい?」
「い、いえ大丈夫です。あとお肉とパン追加お願いします」
「はいよー!」

いい人だ~。エストさんの知り合いって言うからネメシスの人たちとかを勝手に想像しちゃったてたよ。みんな個性強かったもんなぁ……

「ごちそうさまでした」
「はいよー。あと20分ぐらいでこいつ起こすからそれまで休んどきな」
「ありがとうございます」

さっきから思ってたけど人全然いないなぁ……
なんかポツーン人が一人二人いるだけで…夜になればもっと繁盛するのかな

「ほら。起きろ!エスト!」
「ん?あぁ。すまん。寝てたか」
「はい。お会計」
「あぁ。えっと……ん!!?お、おいこれまる一つ多くないか?」
「いや合ってるよ」
「くそっ。これで」
「はいどうも。またのご来店お待ちしてます~」
「どんだけ食べたんだよ……」
「すいません……」
「まぁ今更どうこうなる問題でもないだろう。しっかり働いてもらうからな」
「は、はい」
「さてさて。あと少しぶらぶらして帰るか」
「はい」

「そろそろ戻るか」
「ですね」
『騎士団に通報しろー!』
『!?』
「聞いたな?」
「はい」
「行くぞ!」
ダダダッ 
「ん?な!?」
グッ
「へ?」
シュンッ
ドカーンッ パラパラ……
「ふー。いいじゃないですか。少しぶつかったぐらいで。弱っちいのに向かってくるからですよ。笑止」
「騒ぎの元凶はお前か?」
「はい?どなたです?」
「巡回中の者だ。何が合った?」
「いえいえね。この人たちがね?私に絡んでくるのですこーし痛い目に合わせただけですよ?」
「ち、ちがう。こいつが人を殴っていたから止めに入ったらやられたんだ」
「すみませんがお二人とも騎士団本部までご同行願えますか?」
「あぁ」
「いやですね。私が何をしたって言うんです?」
「それを調べるために来てほしいと言ってるのですが」
「いかないって言ってるじゃないですかっ!!」
「!?」
なんてプレッシャー……
「左に飛べ」
「はい」
「フンっ!剛力旋風」
「な、なんだこれ!?」
バキバキベキボキッ
『キャーーー』
「何してんだテメェ!ブリアノール流拳法一式 破流」
バゴォーン
「ほうほう。これは少しは楽しめそうな相手が来ましたね~」
「あ?」
え……?エストさんの攻撃はクリーンヒットしたはずなのに……
「ププッ。私も能力持ちですよ。私の能力は硬化。硬くなるって力です。強度はウルツァイト窒化ホウ素と同格です。ダイヤモンド以上の強度を誇る攻撃を体験させてあげますよ。
部分硬化」
シャッ シャッ
なんなんでしょう。私の攻撃が全て避けられる。恐ろしく目がいいのか何かしらの能力か。
「ブリアノール流拳法三式 乱弾!」
ドカドカドカドカッ 
「入った!」
「かっ……」
「ププッ。だから言ったでしょ?硬いって」
「チッ。ならばブリアノール流拳法六式 破断掌底」
「くっ……少しばかり効きましたよ……」
「くそっ。これでもダメか」
「一点硬化」
ブンブンブンブン
「避けれねぇ……」
「粉々にして差し上げますよ」
「ブリアノール流拳法奥義 嵐乱鬼龍」
バゴォーン
「エストさん!」
「くるな!ハァハァ…」
「な……」
「これはこれは。久々に熱が入り過ぎましたかね。あなたは強い。なのでここで殺しておきますね」
「ハァ……ハァ……」
「ハァァ!」
「ガキッ」
「はぁ……。こちらはただの雑魚のようですね。死ね」
詰んだ……何もできないまま……
「何してるの?」
「なんです?あなた」
「まぁいいや。フリーズ」
「な!?」
バギーンッ
「ハァ……ハァ……」
「へぇ。逃げれるんだ。次は芯まで凍らしてあげるよ」
「ここで死ぬつもりはないんですよ。さらば」
「転移の羽根か……記録した場所に飛べるアイテムだけどあんな高価なアイテム持ってるってことはやっぱり彼がA級のオリエス・ワリだね。」
「ハァ…ハァ…。遅ぇよ騎士団」
「君がいるって聞いてたから問題ないと思ったけどそうでもなかったみたいだね」
「こちとら満身創痍なんだよ……また後日にしてくれ……。小僧帰るぞ」
「は、はい……」
全く歯が立たなかった…俺が強ければあいつを倒すことができたのに…エストさんに迷惑をかけただけじゃないか……




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