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15 魔石屋ヒサギ2
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俺はイリスに持ってきた魔石を売りたいと言った。
「どんな魔石を売ってくれるの?」
「これ」
俺はクマさんの絵柄が書いてある幼稚園児用のポーチを渡した。中にはぎっしりと魔石が詰まっている。これでもトラックにある魔石の10分の一もない。
イリスは渡されたポーチの中身を見て、驚愕の表情を浮かべる。
「な! なにこれ!!」
そんなに驚くほどの物だろうか? 確かに、大型モンスターの魔石を大目に持ってきたが、この店に置いてある魔石もかなりの物だと思うぞ。騒ぐほどのことか?
「ど、どこでこれだけの魔石を!? カッティングする前の魔石で、こんなに大きいのはすごいよ!!」
カッティング? ああ、ダイヤの指輪みたいに綺麗にカットする奴だな? 確か日本で主流なカットはブリリアントカットだったな。ここでも似たようなカットをしているな。昔、安物のダイヤを彼女にプレゼントしたなぁ。
日本での懐かしい記憶を思い出したが、そんなこと今はどうでもいいな。
俺はよく分からないので、とにかく買取してくれと頼んだ。ジェーンの知り合いなら、ボッタくりをすることはないだろう。
「こ、これ全部買取? あ、あのね? エルちゃん。査定をするのはいいんだけどね? うちじゃ買い取れないよこんなに」
ん? どういうことだ? すこしおかしなことを言うな。
「え? そうなの?」
「どういうことだイリス。買い取れないのか?」
ジェーンもイリスの言葉に不思議に思った。
「その、うちはさ。旦那が無くなったし、恥だけど、そのね。赤字続きなの」
イリスは恥ずかしそうに頭を掻いた。
「赤字だと? 半年前は繁盛しているように見えたが」
「ここ最近出店してきた大手の魔石店がね。それで売上もってかれちゃって」
「大手の高級魔石店?」
「この村の大通りにあるだろ? 見なかったかい? 最近魔石屋が増えてるんだ。うちは個人経営の弱小の魔石屋だからさ。商売あがったりだよ。はぁ~。うちの旦那もなんであんな馬鹿なことしたんだか……。魔物に勝てるわけないのに、魔石を取ろうとして……」
もしかして、イリスの旦那というのは、あれか?
商売がうまくいかなくなったから、一人で魔石を仕入れに行ったのか? そしてイリスの旦那は魔物に殺されてしまった。ヒバリが言っていたことはマジなのか?
これが本当だとすると、何とも惨めで、悲しい死に方だな。
「お店として、このくらいの量は買い取れるお金を用意しなきゃいけないんだけどね。ほんとにごめんね」
ふうむ。そうか。ならば仕方ないか。
俺はその「大手の魔石店」とやらで買い取ってもらおうとしたが、ジェーンが言った。
「エル! 私から頼みがある!」
ジェーンが何か鼻息を荒くしている。
「な、なんだよ急に。改まって」
「エル! イリスの話を聞いたら居ても立っても居られない!! 頼む!」
ポーチを返してもらおうと手を伸ばしたら、ジェーンが頭を下げてきた。
「この店で私たちの魔石を売ってもらおう!!」
「え?」
魔石を売ってもらう? 急に何を言い出すんだ?
「私はこの店にたくさん世話になっている。イリスの旦那のことも、もっと早くに知っていればこんなことにはさせなかった。本当に後悔している。イリスやヒバリまで苦しい思いをさせたくない」
そ、それはそうだな。美人親子の彼女たちまで死んだら、俺だって悲しい。さっきはめちゃくちゃ愛でてもらったし。撫でまわされて気持ちよかったし。
「どうだ? ダメか? この店が繁盛すれば、結果的にエルの懐が潤うぞ」
相変わらず思い切りがいい女だな。思ったら即行動ってやつだな。
「うーん。まぁそうだな。今すぐ金が必要ってわけじゃないしな」
俺が欲しいのは、魔素だしな。特殊な魔石でもあれば儲けたお金で買おうと思ってだけだ。
「別に俺は構わないぞ。でもどうするんだ? ただ売っても、客は戻ってくるのか?」
俺は商売ことなど何も知らんぞ。急に出来るもんじゃないはずだ。
「ふはは。なぁに、それは簡単だ。高級な魔石を大安売りすればいい。魔石はエルがタダで手に入れられるんだ。問題ない。後はエルとヒバリ。私がエロい格好でもして、売り子をすれば男が寄ってくる」
…………。
こいつは本当に騎士なのか? 考え方がエグイぞ。騎士道精神なんてないぞこの女には。
「あのさ、あんたたち何言ってるの? 話を聞いていれば、私の店で魔石を売る? あんたたちの魔石を?」
「そうだイリス。私も騎士の端くれ。受けた恩は必ず返す。それにイリスはお金が無くて困っているんだろう? 新しい魔石を仕入れることも大変なんじゃ、この店はつぶれるぞ。私はヒサギにたくさん助けてもらったし、イリスも好きだ。今度は私が助ける」
「そ、それは嬉しいけど、ねぇ? 売るって言ったって、今はお客が取られちゃってるし」
イリスとヒバリが困惑している。
当たり前だよな。部外者の俺たちが勝手に決めちゃってるんだ。
「イリスさんも考えてみてよ。俺の魔石あげるから、この店で売ってみてよ。俺の取り分はいくらでもいいからさ」
「え? エルちゃんも本気で言ってるの?」
「うん。ジェーンに言われてみたけど、お店のスポンサーってのも悪くない。面白そうだ」
「すぽんさー?」
話が唐突すぎるかもしれんが、良いな。お店経営か。悪くない。ごり押しで俺の魔石を売ってもらうか。この店をこの村で一番の魔石屋にする。楽しそうだ。
一つ問題を上げるとすれば、俺たちが目立つと、騎士団の奴らに目を付けられる可能性がある。ジェーンは騎士団に所属しているらしいから、副業ってまずくないか? 仮にも騎士だろ?
「エル。良いことを思いついたぞ。さっきエルが魔石を上げた娼婦の女。ここに連れてこよう。あの女に裸になって魔石を売ってもらおう」
ジェーンはとんでもないことを言い出す。
こいつは頭のねじがどっか緩んでいないか? 機械騎士ってのは常識が無いのか?
「よし! そうだ! あの女を連れてこよう!」
ジェーンは歓楽街に走り出す。
「ちょ、ちょっとまてジェーン! お前おかしいぞ!! まてったら!」
ジェーンは娼婦の女を連れてこようと、走り出すのだった。
「どんな魔石を売ってくれるの?」
「これ」
俺はクマさんの絵柄が書いてある幼稚園児用のポーチを渡した。中にはぎっしりと魔石が詰まっている。これでもトラックにある魔石の10分の一もない。
イリスは渡されたポーチの中身を見て、驚愕の表情を浮かべる。
「な! なにこれ!!」
そんなに驚くほどの物だろうか? 確かに、大型モンスターの魔石を大目に持ってきたが、この店に置いてある魔石もかなりの物だと思うぞ。騒ぐほどのことか?
「ど、どこでこれだけの魔石を!? カッティングする前の魔石で、こんなに大きいのはすごいよ!!」
カッティング? ああ、ダイヤの指輪みたいに綺麗にカットする奴だな? 確か日本で主流なカットはブリリアントカットだったな。ここでも似たようなカットをしているな。昔、安物のダイヤを彼女にプレゼントしたなぁ。
日本での懐かしい記憶を思い出したが、そんなこと今はどうでもいいな。
俺はよく分からないので、とにかく買取してくれと頼んだ。ジェーンの知り合いなら、ボッタくりをすることはないだろう。
「こ、これ全部買取? あ、あのね? エルちゃん。査定をするのはいいんだけどね? うちじゃ買い取れないよこんなに」
ん? どういうことだ? すこしおかしなことを言うな。
「え? そうなの?」
「どういうことだイリス。買い取れないのか?」
ジェーンもイリスの言葉に不思議に思った。
「その、うちはさ。旦那が無くなったし、恥だけど、そのね。赤字続きなの」
イリスは恥ずかしそうに頭を掻いた。
「赤字だと? 半年前は繁盛しているように見えたが」
「ここ最近出店してきた大手の魔石店がね。それで売上もってかれちゃって」
「大手の高級魔石店?」
「この村の大通りにあるだろ? 見なかったかい? 最近魔石屋が増えてるんだ。うちは個人経営の弱小の魔石屋だからさ。商売あがったりだよ。はぁ~。うちの旦那もなんであんな馬鹿なことしたんだか……。魔物に勝てるわけないのに、魔石を取ろうとして……」
もしかして、イリスの旦那というのは、あれか?
商売がうまくいかなくなったから、一人で魔石を仕入れに行ったのか? そしてイリスの旦那は魔物に殺されてしまった。ヒバリが言っていたことはマジなのか?
これが本当だとすると、何とも惨めで、悲しい死に方だな。
「お店として、このくらいの量は買い取れるお金を用意しなきゃいけないんだけどね。ほんとにごめんね」
ふうむ。そうか。ならば仕方ないか。
俺はその「大手の魔石店」とやらで買い取ってもらおうとしたが、ジェーンが言った。
「エル! 私から頼みがある!」
ジェーンが何か鼻息を荒くしている。
「な、なんだよ急に。改まって」
「エル! イリスの話を聞いたら居ても立っても居られない!! 頼む!」
ポーチを返してもらおうと手を伸ばしたら、ジェーンが頭を下げてきた。
「この店で私たちの魔石を売ってもらおう!!」
「え?」
魔石を売ってもらう? 急に何を言い出すんだ?
「私はこの店にたくさん世話になっている。イリスの旦那のことも、もっと早くに知っていればこんなことにはさせなかった。本当に後悔している。イリスやヒバリまで苦しい思いをさせたくない」
そ、それはそうだな。美人親子の彼女たちまで死んだら、俺だって悲しい。さっきはめちゃくちゃ愛でてもらったし。撫でまわされて気持ちよかったし。
「どうだ? ダメか? この店が繁盛すれば、結果的にエルの懐が潤うぞ」
相変わらず思い切りがいい女だな。思ったら即行動ってやつだな。
「うーん。まぁそうだな。今すぐ金が必要ってわけじゃないしな」
俺が欲しいのは、魔素だしな。特殊な魔石でもあれば儲けたお金で買おうと思ってだけだ。
「別に俺は構わないぞ。でもどうするんだ? ただ売っても、客は戻ってくるのか?」
俺は商売ことなど何も知らんぞ。急に出来るもんじゃないはずだ。
「ふはは。なぁに、それは簡単だ。高級な魔石を大安売りすればいい。魔石はエルがタダで手に入れられるんだ。問題ない。後はエルとヒバリ。私がエロい格好でもして、売り子をすれば男が寄ってくる」
…………。
こいつは本当に騎士なのか? 考え方がエグイぞ。騎士道精神なんてないぞこの女には。
「あのさ、あんたたち何言ってるの? 話を聞いていれば、私の店で魔石を売る? あんたたちの魔石を?」
「そうだイリス。私も騎士の端くれ。受けた恩は必ず返す。それにイリスはお金が無くて困っているんだろう? 新しい魔石を仕入れることも大変なんじゃ、この店はつぶれるぞ。私はヒサギにたくさん助けてもらったし、イリスも好きだ。今度は私が助ける」
「そ、それは嬉しいけど、ねぇ? 売るって言ったって、今はお客が取られちゃってるし」
イリスとヒバリが困惑している。
当たり前だよな。部外者の俺たちが勝手に決めちゃってるんだ。
「イリスさんも考えてみてよ。俺の魔石あげるから、この店で売ってみてよ。俺の取り分はいくらでもいいからさ」
「え? エルちゃんも本気で言ってるの?」
「うん。ジェーンに言われてみたけど、お店のスポンサーってのも悪くない。面白そうだ」
「すぽんさー?」
話が唐突すぎるかもしれんが、良いな。お店経営か。悪くない。ごり押しで俺の魔石を売ってもらうか。この店をこの村で一番の魔石屋にする。楽しそうだ。
一つ問題を上げるとすれば、俺たちが目立つと、騎士団の奴らに目を付けられる可能性がある。ジェーンは騎士団に所属しているらしいから、副業ってまずくないか? 仮にも騎士だろ?
「エル。良いことを思いついたぞ。さっきエルが魔石を上げた娼婦の女。ここに連れてこよう。あの女に裸になって魔石を売ってもらおう」
ジェーンはとんでもないことを言い出す。
こいつは頭のねじがどっか緩んでいないか? 機械騎士ってのは常識が無いのか?
「よし! そうだ! あの女を連れてこよう!」
ジェーンは歓楽街に走り出す。
「ちょ、ちょっとまてジェーン! お前おかしいぞ!! まてったら!」
ジェーンは娼婦の女を連れてこようと、走り出すのだった。
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