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マルフィに起きた大異変
67話 スローター・ウル・サーペントとの遭遇
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バキバキに凍った透明なスライムを解析してみよう。
なぜか知らないが、私のリーディング魔法ではモニターを備えた白い部屋が脳裏に出現し、そこに対象の様々な情報が現れてくる。
この部屋には他の人間を招き入れる事ができ、一緒に情報を閲覧できる。
今回はマルシャも隣のソファーに座ってもらった。
--------------------
実体 スラタス・インペルヌルトゥル
マルフィ顕現体 スライムクリアネス
スライムクリアネスは水たまりに潜み、近くを通りかかった動物を捕食する性質を持つ。
水分の蒸発速度が異常に速いため、必ず、水たまりや池などを棲みかにしている。
魔法も使わず攻撃方法も、体の組織を伸ばして取り込むのみ、と、シンプルだが、スライムの身体への対抗法が無ければ極めて危険な生物である。
真相界ファンタズマに生息しており、様々な理由によりマルフィにも出現している。
実体であるスラタス・インペルヌルトゥルは梵獄領域に在する、スライム種の邪神である。
約12億年前、真相界アーベントイアにて存在する平凡なブルースライムだったが、勇者ヘリオトロープと遭遇し戦闘になり負けた。
その後、勇者の強さに憧れを抱き、仲間になりたいと懇願し、受け入れられる。
その際、勇者ヘリオトロープにより「スラタス」という名前を与えられ、勇者と共に様々な相手を打ち倒してきた。
だが、勇者達とスラタスが魔王を討伐した直後、スラタスは苦しみ出し勇者達に牙を剥いた。
その強さは魔王などとは比較にならず、勇者達は太刀打ちできなかったが、スラタスとしての自我が勇者を殺す事を拒否し、勇者達は逃げる事ができた。
その後、スラタスはインペルヌルトゥルという新種のスライムへと変異し、その後、世界に様々な悪影響を出しつつ力を増し続け、その存在力に見合う梵獄領域へといたった。
スライムクリアネスも元は、スラタス・インペルヌルトゥルを源として発生している。
--------------------
私は隣にいるマルシャと顔を見合わせた。
「スラタス・インペルヌルトゥル.......」
梵獄領域......そこは天使が何千と束になっても敵わない邪神達が住む場所よ。
破壊神でもその相手は厳しいんじゃないかしら。
このスライムも元はそんな所から生まれているのね。
梵獄領域が存在するのは、真相界なんだと思うけど.....確証はない。
ん~、マルフィに関する情報は無いかなぁ......
モニターにある、
”真相界ファンタズマに生息しており、様々な理由によりマルフィにも出現している”
という箇所を意識し
《マルフィに出現している詳しい理由を教えて》
と念じた。
その瞬間、モニターに映像が投影されはじめた。
どす黒い雲が一面に見える。
その雲から雨が降り出し、しだいに豪雨が緑豊かな大地に降り注ぐ。
山に蓄えられた水は川となったり、水蒸気として空に昇っていったり。
他には、動植物が水を飲んだり、水を吸収しているような映像も流れた。
そして......地上から上がってくる水の粒子一つ一つにウサギだの、魚だの、お花だのが映り込んでいる。それがひと塊になり、最終的には世界全体が映り込んでいた。
映像は終了。
ほえ?
え~.......なによなによ。なんなの。
水は情報を記憶するとか、そういう話かな?
それとも、水の粒子は人間の魂の比喩で、一人一人の魂が様々な経験により進化をして統合されていけば最終的には神として完全体になりますよっていう話?
え......でも、それじゃあマルフィに魔物が出現する詳しい説明にならないよ。
《もっと詳しく教えて!お願い!!》
...................
特に提供される情報は無いらしい。
二人の脳裏で共有している「白い部屋」の中で、隣に座るマルシャには話しかける。
(実際は口に出していない)
「ねえ、今の映像.....どう思う?」
「ふむむぅ.............情報提供者が間違ってN〇Kの教養番組でも流しちゃったんじゃないかなぁ!」
マルシャは丸い目を頑張って尖らせ、決め顔で言い放つ。
「あーそうかもねー」
と私は言いつつ、リーディングを解除した。
「マルフィの事はよく分からないし警戒するに越したことは無いね。それじゃ、先に進もう!」
「イエッサー!!」
ぶはっ!マルシャがまだ目を尖らせてる。
思わず私は噴き出した。
・・・・・・・・・
足場が悪いため、引き続き飛翔魔法で先を進んで行く。
すると、徐々に洞窟内の岩々に美しい色が混ざりはじめた気がする。
他世界に通じると言っても、マルフィの洞窟だから、アースと似通ったものが当分続くと思っていたのだけど、アースでは観られない岩が早々に多くなってきた。
例えば、今、見渡した感じでは、エメラルドグリーンとターコイズブルーのような色合いの岩が多い。また、その岩のどれもが、私達の発する光を反射してキラキラ光っている。
今までこういう岩石は中層ぐらいの真相界で観てきたような......
うっ!!?
「マルシャ、ちょっと止まって!!」
「どうしたの?」
何か近づいてくる。
それもかなり大きいわ.......
その気配に、私は悪寒で体が震え始めた。
私達が照らせる光の範囲は30メートル。その先は真っ暗闇。
その闇から、何か恐ろしいものがこちらに向かってくるのを感じる。
「前からすごい勢いで進んでくるわ.....天井の凹みに隠れよう!」
「わ...分かった....」
私達は天井の凹みに身を隠し、光魔法を一旦切る。
暗闇の中、息を潜める。
ドドド......ドドドドドドド.....ドガガガガァアアアア!!
音が近づいてきた。
そして、私達の真下を巨大な何かが通り抜けていく。
その巨大な何かは発光していて.....暗闇にも関わらず、私達にはそれが何か把握できた。
全長、200mは超える大蛇である。
しかも、見覚えがある。
スローター・ウル・サーペント。
私がニンファルでリベルト・ベルガモアとして転生していた時....一度、観たことがある。
あれはベルガモアとワルディアとの戦争時、ワルディアの大召喚士ヘクセレイが召喚した魔物だ。
が......あの大蛇は召喚主であるヘクセレイの言う事を全く聴かず、両陣営の兵士を食い荒らしていった。ヘクセレイ自身もその大蛇に食われたという話だ。
真相界の生物は食事を摂る必要は無いのだが、なぜ、兵士を食い荒らしていったのかは分からない。
結果、大蛇が暴れた事により、その戦は有耶無耶になり、両国の一時的な停戦にまで繋がった。
大蛇が暴れたことをきっかけに、宗教間対立は神々の意に背くのではないか.....といった考えを両国にもたらした事によるものだ。
あの時の恐怖は忘れられない。
当時の私は「王たる者、兵より自分の身を案じるべからず!それでなければ、エルソレイユ様を信仰する資格は無い」と普段から言っていたので、兵を逃がすまでは戦場から逃げる事が出来なかった。
..........その発言を悔いるほどに怖かった。
大蛇に食べられる一歩手前までいったんだもん。
私が大蛇に食べられる一歩手前で、女勇者ラーマクリスが助けてくれた。
当時の勇者はどちらの国の味方でも無く、中立の立場として両国の戦争を見守っていたのだ。
最終的には、ラーマクリスは大蛇と戦いつつ戦場から離れていき、最終的に大蛇を仕留めたという。
グラブダル地域における歴代勇者と比較しても圧倒的な力量だった。
後に、その勇者はエルトロンの転生した姿だったことが分かるのだが........
だけど、なんであの大蛇がこんなところにいるの!?
過去に私の事をいじめてた人間と街中で遭遇するような....それよりも大きい不快感が胸にこみあげる。
しかし......幸いな事に、大蛇は私達に気付かず走り抜けていった。
大蛇の発する光が遠のいていく。
私達は胸を撫でおろす。
天使の身であっても戦闘になって勝てるかは怪しい。
想像以上に危ない所だわ....この洞窟。
それにしても、なんで大蛇の接近が分かったんだろう??
荒川恵美としての神経質な人格は探知に向いているのかしら。
魔法以外にも、人格に見合った常時発動能力のようなものがそれぞれある。
いまの危険察知がその一つなのかもしれない。
なぜかスライムには気づかなかったけど.....
マルシャは大蛇の恐怖からか.....丸い目に涙を浮かべてプルプルしてる。
私も泣きたい。
私達は光魔法を再発動し、とぼとぼと先に進み始めた。
なぜか知らないが、私のリーディング魔法ではモニターを備えた白い部屋が脳裏に出現し、そこに対象の様々な情報が現れてくる。
この部屋には他の人間を招き入れる事ができ、一緒に情報を閲覧できる。
今回はマルシャも隣のソファーに座ってもらった。
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実体 スラタス・インペルヌルトゥル
マルフィ顕現体 スライムクリアネス
スライムクリアネスは水たまりに潜み、近くを通りかかった動物を捕食する性質を持つ。
水分の蒸発速度が異常に速いため、必ず、水たまりや池などを棲みかにしている。
魔法も使わず攻撃方法も、体の組織を伸ばして取り込むのみ、と、シンプルだが、スライムの身体への対抗法が無ければ極めて危険な生物である。
真相界ファンタズマに生息しており、様々な理由によりマルフィにも出現している。
実体であるスラタス・インペルヌルトゥルは梵獄領域に在する、スライム種の邪神である。
約12億年前、真相界アーベントイアにて存在する平凡なブルースライムだったが、勇者ヘリオトロープと遭遇し戦闘になり負けた。
その後、勇者の強さに憧れを抱き、仲間になりたいと懇願し、受け入れられる。
その際、勇者ヘリオトロープにより「スラタス」という名前を与えられ、勇者と共に様々な相手を打ち倒してきた。
だが、勇者達とスラタスが魔王を討伐した直後、スラタスは苦しみ出し勇者達に牙を剥いた。
その強さは魔王などとは比較にならず、勇者達は太刀打ちできなかったが、スラタスとしての自我が勇者を殺す事を拒否し、勇者達は逃げる事ができた。
その後、スラタスはインペルヌルトゥルという新種のスライムへと変異し、その後、世界に様々な悪影響を出しつつ力を増し続け、その存在力に見合う梵獄領域へといたった。
スライムクリアネスも元は、スラタス・インペルヌルトゥルを源として発生している。
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私は隣にいるマルシャと顔を見合わせた。
「スラタス・インペルヌルトゥル.......」
梵獄領域......そこは天使が何千と束になっても敵わない邪神達が住む場所よ。
破壊神でもその相手は厳しいんじゃないかしら。
このスライムも元はそんな所から生まれているのね。
梵獄領域が存在するのは、真相界なんだと思うけど.....確証はない。
ん~、マルフィに関する情報は無いかなぁ......
モニターにある、
”真相界ファンタズマに生息しており、様々な理由によりマルフィにも出現している”
という箇所を意識し
《マルフィに出現している詳しい理由を教えて》
と念じた。
その瞬間、モニターに映像が投影されはじめた。
どす黒い雲が一面に見える。
その雲から雨が降り出し、しだいに豪雨が緑豊かな大地に降り注ぐ。
山に蓄えられた水は川となったり、水蒸気として空に昇っていったり。
他には、動植物が水を飲んだり、水を吸収しているような映像も流れた。
そして......地上から上がってくる水の粒子一つ一つにウサギだの、魚だの、お花だのが映り込んでいる。それがひと塊になり、最終的には世界全体が映り込んでいた。
映像は終了。
ほえ?
え~.......なによなによ。なんなの。
水は情報を記憶するとか、そういう話かな?
それとも、水の粒子は人間の魂の比喩で、一人一人の魂が様々な経験により進化をして統合されていけば最終的には神として完全体になりますよっていう話?
え......でも、それじゃあマルフィに魔物が出現する詳しい説明にならないよ。
《もっと詳しく教えて!お願い!!》
...................
特に提供される情報は無いらしい。
二人の脳裏で共有している「白い部屋」の中で、隣に座るマルシャには話しかける。
(実際は口に出していない)
「ねえ、今の映像.....どう思う?」
「ふむむぅ.............情報提供者が間違ってN〇Kの教養番組でも流しちゃったんじゃないかなぁ!」
マルシャは丸い目を頑張って尖らせ、決め顔で言い放つ。
「あーそうかもねー」
と私は言いつつ、リーディングを解除した。
「マルフィの事はよく分からないし警戒するに越したことは無いね。それじゃ、先に進もう!」
「イエッサー!!」
ぶはっ!マルシャがまだ目を尖らせてる。
思わず私は噴き出した。
・・・・・・・・・
足場が悪いため、引き続き飛翔魔法で先を進んで行く。
すると、徐々に洞窟内の岩々に美しい色が混ざりはじめた気がする。
他世界に通じると言っても、マルフィの洞窟だから、アースと似通ったものが当分続くと思っていたのだけど、アースでは観られない岩が早々に多くなってきた。
例えば、今、見渡した感じでは、エメラルドグリーンとターコイズブルーのような色合いの岩が多い。また、その岩のどれもが、私達の発する光を反射してキラキラ光っている。
今までこういう岩石は中層ぐらいの真相界で観てきたような......
うっ!!?
「マルシャ、ちょっと止まって!!」
「どうしたの?」
何か近づいてくる。
それもかなり大きいわ.......
その気配に、私は悪寒で体が震え始めた。
私達が照らせる光の範囲は30メートル。その先は真っ暗闇。
その闇から、何か恐ろしいものがこちらに向かってくるのを感じる。
「前からすごい勢いで進んでくるわ.....天井の凹みに隠れよう!」
「わ...分かった....」
私達は天井の凹みに身を隠し、光魔法を一旦切る。
暗闇の中、息を潜める。
ドドド......ドドドドドドド.....ドガガガガァアアアア!!
音が近づいてきた。
そして、私達の真下を巨大な何かが通り抜けていく。
その巨大な何かは発光していて.....暗闇にも関わらず、私達にはそれが何か把握できた。
全長、200mは超える大蛇である。
しかも、見覚えがある。
スローター・ウル・サーペント。
私がニンファルでリベルト・ベルガモアとして転生していた時....一度、観たことがある。
あれはベルガモアとワルディアとの戦争時、ワルディアの大召喚士ヘクセレイが召喚した魔物だ。
が......あの大蛇は召喚主であるヘクセレイの言う事を全く聴かず、両陣営の兵士を食い荒らしていった。ヘクセレイ自身もその大蛇に食われたという話だ。
真相界の生物は食事を摂る必要は無いのだが、なぜ、兵士を食い荒らしていったのかは分からない。
結果、大蛇が暴れた事により、その戦は有耶無耶になり、両国の一時的な停戦にまで繋がった。
大蛇が暴れたことをきっかけに、宗教間対立は神々の意に背くのではないか.....といった考えを両国にもたらした事によるものだ。
あの時の恐怖は忘れられない。
当時の私は「王たる者、兵より自分の身を案じるべからず!それでなければ、エルソレイユ様を信仰する資格は無い」と普段から言っていたので、兵を逃がすまでは戦場から逃げる事が出来なかった。
..........その発言を悔いるほどに怖かった。
大蛇に食べられる一歩手前までいったんだもん。
私が大蛇に食べられる一歩手前で、女勇者ラーマクリスが助けてくれた。
当時の勇者はどちらの国の味方でも無く、中立の立場として両国の戦争を見守っていたのだ。
最終的には、ラーマクリスは大蛇と戦いつつ戦場から離れていき、最終的に大蛇を仕留めたという。
グラブダル地域における歴代勇者と比較しても圧倒的な力量だった。
後に、その勇者はエルトロンの転生した姿だったことが分かるのだが........
だけど、なんであの大蛇がこんなところにいるの!?
過去に私の事をいじめてた人間と街中で遭遇するような....それよりも大きい不快感が胸にこみあげる。
しかし......幸いな事に、大蛇は私達に気付かず走り抜けていった。
大蛇の発する光が遠のいていく。
私達は胸を撫でおろす。
天使の身であっても戦闘になって勝てるかは怪しい。
想像以上に危ない所だわ....この洞窟。
それにしても、なんで大蛇の接近が分かったんだろう??
荒川恵美としての神経質な人格は探知に向いているのかしら。
魔法以外にも、人格に見合った常時発動能力のようなものがそれぞれある。
いまの危険察知がその一つなのかもしれない。
なぜかスライムには気づかなかったけど.....
マルシャは大蛇の恐怖からか.....丸い目に涙を浮かべてプルプルしてる。
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