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「いいえ、お断りします。僕は今の暮らしが気に入っていますから」
「見栄を張るな。あぁ、それとも金が必要か? そうか、そういうことか。薬売りとは名ばかりで、本当は男娼なのだろう? 遊郭の娼婦さえ霞む美しさだ。さぞここに咥えこんでいるのだろうな」
断られたことに矜持を傷つけられたのか、男は苛立ちを見せた後、急に下卑た笑みを浮かべ、雪也の腕を引っ張ると、着物の上から臀部をいやらしく撫でた。その不快さに雪也の眉根が寄り、周が拳を握りしめたその瞬間、
「真っ昼間から変なこと言ってんじゃねぇぞッ、このクソ変態ぃぃぃぃぃッッ!」
そんな叫びと同時に、男の身体が横へ吹き飛んだ。
突然のことに皆が目を見開き、シンと静まり返る。そんな中、片手でしっかりとサクラを抱いた由弦が肩で息をしていた。どうやら由弦が男の横腹を思いっきり蹴り飛ばしたらしい。不愉快極まりないと男を睨みつけている由弦に、周は勢いよく顔を上げて叫ぶ。
「夜でもあんなのダメだからッ!」
「いやそこかよッ!」
朝だろうが昼だろうが夜だろうが、雪也にあんなことをするなんて許せないと周は噛みつき、予想もしていなかった方面での指摘に由弦は思わず顔面から転びそうになった。そんなことをしている間に勢いよく起き上がった男は砂に汚れた顔を真っ赤にして由弦を睨みつける。
「見栄を張るな。あぁ、それとも金が必要か? そうか、そういうことか。薬売りとは名ばかりで、本当は男娼なのだろう? 遊郭の娼婦さえ霞む美しさだ。さぞここに咥えこんでいるのだろうな」
断られたことに矜持を傷つけられたのか、男は苛立ちを見せた後、急に下卑た笑みを浮かべ、雪也の腕を引っ張ると、着物の上から臀部をいやらしく撫でた。その不快さに雪也の眉根が寄り、周が拳を握りしめたその瞬間、
「真っ昼間から変なこと言ってんじゃねぇぞッ、このクソ変態ぃぃぃぃぃッッ!」
そんな叫びと同時に、男の身体が横へ吹き飛んだ。
突然のことに皆が目を見開き、シンと静まり返る。そんな中、片手でしっかりとサクラを抱いた由弦が肩で息をしていた。どうやら由弦が男の横腹を思いっきり蹴り飛ばしたらしい。不愉快極まりないと男を睨みつけている由弦に、周は勢いよく顔を上げて叫ぶ。
「夜でもあんなのダメだからッ!」
「いやそこかよッ!」
朝だろうが昼だろうが夜だろうが、雪也にあんなことをするなんて許せないと周は噛みつき、予想もしていなかった方面での指摘に由弦は思わず顔面から転びそうになった。そんなことをしている間に勢いよく起き上がった男は砂に汚れた顔を真っ赤にして由弦を睨みつける。
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