必ず会いに行くから、どうか待っていて

十時(如月皐)

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「お豆腐と、できるならお肉と入れて、七味をいっぱいかけると美味しいよ~」
「……蒼の量を入れたら火を噴く」
 元の色など思い出せないほど真っ赤に染まった蒼の鍋を思い出したのか、ポツリと零された周の言葉に、淡々と野菜を並べていた湊が噴き出す。ゲホゲホと咳き込む湊の姿に、蒼はヒョイと肩を竦めた。
「湊もそんなに笑うことないのに。すっごく美味しいんだけどな~」
 真っ赤に染まった白菜など最高だと満面の笑みを浮かべる蒼に湊はほんの少し引きつった笑みを見せるが、周は表情ひとつ変えずに首を横に振った。
「ただでさえ濃いの食べてくれないから、辛くしたらますます雪也が食べなくなる」
 なんだかんだで由弦は食べそうだけど、と零す周に蒼はクスリと笑って、手元にあったネギを取ると周の籠に入れた。
「雪ちゃんはいっぱい食べないとね~。おまけしてあげるから、いっぱい食べさせてあげてね~」
 ポンポンと周の髪を撫でれば、少し恥ずかしそうにしながらもコクンと頷く。そして白菜とネギの入った籠を大切そうに抱え、周は踵を返した。その、大人に近づいてきた背中を見送っていれば、静かに湊が近づいてくる。
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