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こんなに、近くに

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数日後、俺はコンビニでのバイトを終え、アパートに向かって歩いていた。

(んー、今日もよく働いた……って、あれ?あれは……!)

もうすぐアパートに着くというところで、俺は前を見据えて歩みを止めた。

そして、傍にあった電信柱の影に身を潜める。

(あれは、紛れもなく東条……だよな!?)

俺のアパートの近くに、見覚えのある後ろ姿。

スラリと背の高い、銀髪のイケメン。

間違いない、あれは東条優馬だ。

けれど、なんでこんなところに?

疑問を抱いていると、東条はまさかの方向へ歩みを進めていく。

(って……え?待って、あれ!?うそ……!?)


電信柱の陰に隠れたまま、俺は固まる。

あろうことか、東条は俺の住むアパートに、一直線に向かって行くではないか。

階段を上がり、通路を進み……

(うそ、だろ……!?)

東条が辿り着いたのは、俺の部屋の隣の部屋。

東条は鍵をガチャリと開けると、慣れた態度で入っていった。
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