115 / 175
10
115
しおりを挟む
「優真……っ」
「はぁ……陽斗。実はね……僕は、あの時の陽斗をもう一度見たいと、思ってるんだ」
「え?あの時のって……?」
なんの事だろう。
すぐに思い当たらなくて、俺は内心、首を傾げた。
そしてもう一度、優真に問う。
「あの時のって、どの時のだよ?」
「だから、ほら……」
優真は僅かに笑みを浮かべると、俺の耳元にそっと囁いた。
「この間の、うなじにキスした時の……」
「……!!」
……わかった。
当時の記憶が一気に蘇り、顔が赤くなる。
あれは、恥ずかしすぎる。
もう一度見たいと言われて、はいどうぞ、という訳には、とてもいかない。
しかし優真の目は期待に溢れている。
長く骨ばった指が伸びてきて、首筋をツとなぞられると、全身が大きく跳ね上がった。
「あっ……!」
同時に唇を奪われ、噛み付くように、じっくりと口腔を侵されていく。
(こんなの……っ)
抵抗も虚しく、俺はすっかり甘いキスに蕩けてしまった。
全身から力が抜け、されるがままに受け止める。
「は……」
「んー……陽斗の唇も、肌も、柔らかくて可愛いな。僕はもう、すっかり虜だよ」
甘いため息と共に、またキスが降ってくる。
唇以外にも、頬や耳の縁に口づけられると、自然と息が漏れて恥ずかしさが増す。
「や……っ」
静かな部屋にリップ音だけが響き、更に羞恥心が煽られる。
(優真……っ)
今は看病しなきゃなのに、気持ちはすっかり持っていかれてしまった。
(気持ちい……)
結局。
この後30分ぐらい、俺たちはベッドの上でイチャつき倒した。
「はぁ……陽斗。実はね……僕は、あの時の陽斗をもう一度見たいと、思ってるんだ」
「え?あの時のって……?」
なんの事だろう。
すぐに思い当たらなくて、俺は内心、首を傾げた。
そしてもう一度、優真に問う。
「あの時のって、どの時のだよ?」
「だから、ほら……」
優真は僅かに笑みを浮かべると、俺の耳元にそっと囁いた。
「この間の、うなじにキスした時の……」
「……!!」
……わかった。
当時の記憶が一気に蘇り、顔が赤くなる。
あれは、恥ずかしすぎる。
もう一度見たいと言われて、はいどうぞ、という訳には、とてもいかない。
しかし優真の目は期待に溢れている。
長く骨ばった指が伸びてきて、首筋をツとなぞられると、全身が大きく跳ね上がった。
「あっ……!」
同時に唇を奪われ、噛み付くように、じっくりと口腔を侵されていく。
(こんなの……っ)
抵抗も虚しく、俺はすっかり甘いキスに蕩けてしまった。
全身から力が抜け、されるがままに受け止める。
「は……」
「んー……陽斗の唇も、肌も、柔らかくて可愛いな。僕はもう、すっかり虜だよ」
甘いため息と共に、またキスが降ってくる。
唇以外にも、頬や耳の縁に口づけられると、自然と息が漏れて恥ずかしさが増す。
「や……っ」
静かな部屋にリップ音だけが響き、更に羞恥心が煽られる。
(優真……っ)
今は看病しなきゃなのに、気持ちはすっかり持っていかれてしまった。
(気持ちい……)
結局。
この後30分ぐらい、俺たちはベッドの上でイチャつき倒した。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
32
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる