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セドさまの家族
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「ちょっといいかな」
お義父さんに促されるがままバルコニーへと向かうと、眼下には大勢のイギア帝国の国民が詰めかけていた。お義父さまがにこやかに微笑み手を振るとわぁーっと歓声が一斉に上がった。
「陛下、サクさま」
みんな笑顔で手を振ってくれていた。
「きみを悪く言うものはこの国には誰もいない。首が飛ぶからね」
お義父さんも笑顔で怖いことをさらりとおっしゃるんですね。
イギア帝国には皇族と深い繋がりのあるデューク・ヒューベルト家とグレーンスト―ン家。二つの公爵家がある。広大な領地を所有し、政財界にも影響力を持っている。その二つの公爵家がサクの後見人になるということはすなわち誰も歯向かえないということ。セドリック殿下の妻が敵国の聖女でも快く受け入れるしかないということ。異議を唱えたら爵位を剥奪され首が飛ぶ。それだけで済めばまだ可愛いほうだ。下手したら一族郎党牢屋行き。一通り説明してくれたユフも笑顔でさらりと怖いことを言うからぞくぞくと寒気がした。
「サク」
慌てた様子でアルさまとセドさまが駆けてきた。
「大丈夫。怖くないから」
「無理はするなよ」
「ありがとう」二人の気遣いが心に染みる。
本当はここからすぐにでも逃げ出したかったけど、逃げない。ここで生きるんだ。そう決めたから。みんなの歓声に答えるように笑顔で手を振った。
僕に寄り添いアルさまもセドさまも笑顔で手を振った。お義父さまは満足げに何度も頷いていた。
言わずが花だがと前置きした上で、実はアルさまをセドさまの婿にしたいと二年前に何度か打診したことがあると、お義父さまの口から爆弾発言が飛び出しこの場に居合わせた全員がビックリしたのは言うまでもない。
お義父さんに促されるがままバルコニーへと向かうと、眼下には大勢のイギア帝国の国民が詰めかけていた。お義父さまがにこやかに微笑み手を振るとわぁーっと歓声が一斉に上がった。
「陛下、サクさま」
みんな笑顔で手を振ってくれていた。
「きみを悪く言うものはこの国には誰もいない。首が飛ぶからね」
お義父さんも笑顔で怖いことをさらりとおっしゃるんですね。
イギア帝国には皇族と深い繋がりのあるデューク・ヒューベルト家とグレーンスト―ン家。二つの公爵家がある。広大な領地を所有し、政財界にも影響力を持っている。その二つの公爵家がサクの後見人になるということはすなわち誰も歯向かえないということ。セドリック殿下の妻が敵国の聖女でも快く受け入れるしかないということ。異議を唱えたら爵位を剥奪され首が飛ぶ。それだけで済めばまだ可愛いほうだ。下手したら一族郎党牢屋行き。一通り説明してくれたユフも笑顔でさらりと怖いことを言うからぞくぞくと寒気がした。
「サク」
慌てた様子でアルさまとセドさまが駆けてきた。
「大丈夫。怖くないから」
「無理はするなよ」
「ありがとう」二人の気遣いが心に染みる。
本当はここからすぐにでも逃げ出したかったけど、逃げない。ここで生きるんだ。そう決めたから。みんなの歓声に答えるように笑顔で手を振った。
僕に寄り添いアルさまもセドさまも笑顔で手を振った。お義父さまは満足げに何度も頷いていた。
言わずが花だがと前置きした上で、実はアルさまをセドさまの婿にしたいと二年前に何度か打診したことがあると、お義父さまの口から爆弾発言が飛び出しこの場に居合わせた全員がビックリしたのは言うまでもない。
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