くるみさん生きてていいのかな ~いくつかの「手紙」から

くるみあるく

文字の大きさ
14 / 22
カルト的思考について

くるみあるく、カルト思考について語る

しおりを挟む
まず中学数学の復習から。



二重否定の定義。「Aでない」という状態を否定するとそれは「A」になる。

4話目で、くるみあるくはY教会から「お前は神様の声を聞いていない」と断言された。図に書くとこうなる。


Y教会の言い分。
「お前が一人で考えて誰にも相談せずに行動したのが良くない。聖書にもイエスキリストが福音を伝えるときに、弟子たちを二人ずつ組にして遣わせただろ? (マルコによる福音書 6:7-9)」

くるみあるくが単独行動するのがいけない。神様のみことばを聞けていない。
だから、単独行動はやめなさい。「我々=Y教会」に従いなさい、と。


そして、「彼ら=Y教会」は集団でこう言い添えた。「新婚のころを思い出せ。そうすれば幸せになる」


だが、新婚の頃、子供なんかいらないと家人にさんざん言われ無視され続けたくるみあるくには「子供を殺して幸せになりなさい、祝福します!」というふうに聞こえた(語句の指し示す対象が「くるみあるく」と「彼ら」で差がある)。

「彼ら=Y教会」は集団で、くるみあるく一人に“神様の言葉”として「子供を殺して幸せになれ」に等しい言葉を投げつけた。
この時点でY教会はくるみあるくに
であるからY教会が語る言葉は神の言葉であり。この点ですでにカルト思考である。

話は横道に逸れる。
皆さんよくご存じの「こっくりさん」。一本の鉛筆を複数の人が握ると鉛筆が勝手に動き出す現象。
コックリさんの原理は物理学で説明でき「そこに参加した誰かの力によって動く」(マイケル・ファラデーの実験)ことがわかっている。
だが、人は集団でやっていることについては「自分の力で、自分の意思でやっている」との自覚はない。認識できない。嘘をついてるわけでなく感覚がすっぽ抜ける。脳科学的にそうらしい。

・ 運動Aが起こるとき、その直前に自分がやりたいと思ったら「自分がやった」と捉える。
 ・運動Bが起きたとき、その直前・最中に自覚を持てなかったら「勝手に起きた」と捉える。

なぜなら感覚は「後付け」で生じるものだから。脳がそのようにできているから。
これを宗教一般で言うところの「預言」に当てはめてみよう。

勘違いその1
★直前に自分が信じる預言Aに近いことが起きたら「預言が成就した」と捉える。

だから、何かしら事件が起きたとき「預言が成就した」と叫ぶ人たちにいくら違うんだと言っても説得させることはできない。彼らは自分の感覚を信じて酔っているだけなんだけどね。

さて、先程の勘違いその1 をやってきた人々が一旦窮地に陥ったときに、こんなことをおっしゃることがある。
「今が正念場だ。我々の信仰が試されている!」

“神様が与えた試練だから感謝して受け取ろう”(1テモテ4:3-5) と解釈。
(クリスチャンに限らず、ピンチをチャンスへ変換できるならそれは素晴らしいこと、ではある)。
問題は、自分たちが神様の正義を実践していると信じるあまり、何かしら不具合が生じた時、それは「神から離れて悪化している」ことを示すサインなのかもしれないのに、神が与えた試練だという「思い込み」から抜けられない人々がいらっしゃる、ということ。

勘違いその2
★事象Aが起こるとき。正しいが“悪をなす連中”から迫害される立場に置かれていると認識した場合「神様が与えている試練だ」と捉える。
★事象Bが起きたとき、相手が神様の言葉に従っていない“悪をなす連中”と認識した場合「悪魔がやってきて操っている、それは彼/彼女に信仰がないからだ」と捉える。
 そして、正しいはそれを正しく裁くべきだ、と考え、実行する。

そして、こうして何度も勘違いを繰り広げたクリスチャンが、後日なんらかの原因で自らの誤りに、つまり神様の言葉に従っていなかった事実に気づくことがある。
その時、彼らがよく口にする言葉。
「人間はみな罪人です。私たちは互いに赦し合わなくてはなりません。|(エペソ人への手紙 4:32)」

ここで注意が必要。

・勘違いその1 ならびに 勘違いその2 を行っているとき
    彼らの立ち位置は「我々=神の言葉を聞き実行する者=預言者」
    相手が神様の言葉に従っていない“悪をなす連中”と認識し、「悪魔がやってきて操っている、それは彼/彼女に信仰がないからだ」と決めつけ、「我々は正しい」と主張する。

・勘違いその1 ならびに 勘違いその2 が「勘違いであった」と気づいたとき
    彼らの立ち位置は「我々=罪人」
    窮地に陥ったのちに「私たち(=我々)は互いに赦し合わなくてはなりません」と叫ぶ。

お分かりだろうか。
同じ一人称複数形「我々」を用いておきながら、「彼ら=カルト集団」は立ち位置を巧妙に変えることで罪を覆い隠そうとしている。しかも、罪あるとした人々を「我々」側に最後は取り込んでいるのだ。
一人称と三人称、主観と客観の論理をうまくすり抜ける。これがカルトの思考なのだよ。よくよく注意したまえ。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています

藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。 結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。 侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。 ※全11話 2万字程度の話です。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

遡ったのは君だけじゃない。離縁状を置いて出ていった妻ーー始まりは、そこからだった。

沼野 花
恋愛
夫と子供たちに、選ばれなかったイネス。 すべてを愛人に奪われ、彼女は限界を迎え、屋敷を去る。 だが、その先に待っていたのは、救いではなかった。 イネスを襲った、取り返しのつかない出来事。 変わり果てた現実を前に、 夫はようやく、自分が何を失ったのかを思い知る。 深い後悔と悲しみに苛まれながら、 失ったイネスの心を取り戻そうとする夫。 しかし、彼女の心はすでに、外の世界へと向かっていた。 贖罪を背負いながらもイネスを求め続ける夫。 そして、母の心を知っていく子供たち。 イネスが求める愛とは、 そして、幸せとは――。

愛された側妃と、愛されなかった正妃

編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。 夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。 連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。 正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。 ※カクヨムさんにも掲載中 ※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります ※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。

離婚する両親のどちらと暮らすか……娘が選んだのは夫の方だった。

しゃーりん
恋愛
夫の愛人に子供ができた。夫は私と離婚して愛人と再婚したいという。 私たち夫婦には娘が1人。 愛人との再婚に娘は邪魔になるかもしれないと思い、自分と一緒に連れ出すつもりだった。 だけど娘が選んだのは夫の方だった。 失意のまま実家に戻り、再婚した私が数年後に耳にしたのは、娘が冷遇されているのではないかという話。 事実ならば娘を引き取りたいと思い、元夫の家を訪れた。 再び娘が選ぶのは父か母か?というお話です。

処理中です...