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2.桃太郎、犬小(いんぐゎー)猿(さーるー)雉小(きじぐゎー)を家来にする
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They named the baby boy Momotaro, and took good care of him.
うすめー(お爺さん)とぅ、はーめー(お婆さん)や、うぬ男童んかい、桃太郎んでぃ名付きやい、いっぺー愛々とぅ育てぃやびたん。
Momotaro grew up in a New York time.
桃太郎や、瞬く間に体大くなやびたん。
One day, he decided to beat naughty Monsters away from Onigashima(the Monsters' Island).
ある日、桃太郎や、鬼が島んかい行じ、悪巧みなする鬼ぬ達ゆ、叩ち出ちゃりわどぅやるんでぃ思み立ちゃびたん。
(片結(沖縄成人男性の伝統的髪型)を結って空手着を着た理那が下手より登場。舞台中央で空手の演舞をはじめる)
理那 「えい、やあ!」
(演舞ののち、理那は多恵子のほうを向き)
理那 「よーし、今から鬼退治にいってこよーねー!」
多恵子 「待ちなさい理那。きびだんごあるから、持って行きなさい」
(舞台下手袖から作者が勉を手招きし、きびだんごの箱を渡す。勉、箱の中味をみながら、杖をつきつき理那の元へ持っていく)
勉 「作者が岡山んかい住まとーる友人達んかい頼でぃ、宅急便さーに此処んかい持っちちゃんどー。うね、今ー、あんこ入り、マスカット味、白桃味んでぃいる物ん有さやー。よりどりみどり、ひるましむん」
理那 「あい、本物のきびだんごだー! あとで食べようねー!」
So, Momotaro tried to get to Onigashima with some dumplings.
あんさーに、桃太郎やきびだんご持っち、鬼が島目当てぃさーに旅出さびたん。
Firstly, he met a dog barking.
旅ぬ始み、桃太郎や、ワウワウんじ叫ゆる犬小んかい行逢やびたん。
(犬の着ぐるみ姿の壮宏が舞台上手へ登場)
壮宏 「ウー、ワンワンワン!」
理那 「さすがお兄ちゃん。お父さんに似て、動物の鳴き真似が上手だねー!」
壮宏 「感心している場合じゃないでしょ。ほら、お芝居しないと、みんな見てるよ」
理那 「はーい。じゃ、あっちから理那が歩いてくるから、沖縄語で呼び止めてよ?」
(理那は一度下手へさがり、ふたたび舞台上手を目指して歩く)
“Bowwow! Momotaro, Mr. Nice Guy, please give me one of your dumplings.”
壮宏 「ワンワン、桃太郎ぬ前。きびだんご一つ、どーりん我にんかい呉みしぇーびり」
理那 (きびだんごを渡して)「犬さん、理那と一緒に鬼退治に行く?」
壮宏 「行きますよ、行きます。ワンワン!」
Momotaro asked the dog to join in the fight, and he agreed with.
桃太郎や犬小んかい、「鬼退治んかい一緒に行か」んでぃ言やーに、犬小ん桃太郎んかい靡ちゃびたん。
(同じく上手から猿の着ぐるみ姿の裕太が登場)
裕太 「あーあ、なんで僕が猿なんだろ? ま、仕方ないか」
Secondly, Momotaro and the dog met a monkey screeching.
次に、桃太郎一行や、キーキーんじ鳴ちゅる猿んかい行逢やびたん。
“Momotaro, Mr. Nice Guy, please give me one of your dumplings, too.”
裕太 「ウッキー! 桃太郎さん、僕にもおだんご、ひとつ下さいな」
理那 (きびだんごを渡して)「猿さん、理那と一緒に鬼退治に行く?」
裕太 「行きますよ、行きます。ウッキー!」
Momotaro asked the monkey to join in the fight, and he agreed with, too.
桃太郎や猿んかい、「鬼退治んかい一緒に行か」んでぃ言やーに、猿ん桃太郎んかい靡ちゃびたん。
(再び上手より、キレイに飾り羽根をまとい、一時期のジュディ=オングみたいな格好をした里香が登場)
里香 (客席に向かい大声で)“cock-a-doodle-doo!”
裕太 (里香の元へ走り小声)「り、里香。それはニワトリの鳴き声だってば」
里香 「え、じゃあ、雉ってどう鳴くの?」
作者 (上手舞台袖からしたり顔で出てきて)「えー、雉はケッケッケ、あるいはケーンケーンと鳴くらしいです」
里香 「それって英語だと、どうなるんですか?」
Thirdly, they met a pheasant tweeting.
うぬ後、桃太郎一行やケーンケーンんじ歌ゆる雉小んかい行逢やびたん。
裕太 (上手側に立つ作者の元へ駆け寄り小声で)「あの、“tweet tweet”ってスズメの鳴き声(チチチ)なんですけど…」
作者 (辞書を片手にめくりながら小声で)「英語って擬声語が少なくってさー。“chirp chirp”(チュンチュン)とか、“quack quack”(ガーガー:あひる)とか、“cuckoo”(カッコー)にしようか? そうそう、“peep peep”(ピヨピヨ:ひよこ)ってのもあるし、あとは“caw caw”(カーカー:からす)でしょ、“hoo hoo”(ホーホー:ふくろう)でしょ、……」
理那 (舞台中央から不機嫌そうに)「ちょっと、主人公の理那の前で、内緒話しないでよー!」
“Momotaro, Mr. Nice Guy, please give me one of your dumplings, too.”
里香 (理那へ駆け寄る)「ケーンケーン! 男前な桃太郎さん! あたしにもおだんご、ひとつ下さいな」
理那 (素早く向きなおり、きびだんごを渡すと機嫌よく)「雉さん、理那と一緒に鬼退治に行く?」
里香 「行きますよ、行きます。ケーンケーン!」
Momotaro asked the pheasant to join in the fight, and she agreed with, too.
桃太郎や雉小んかい、「鬼退治んかい一緒に行か」んでぃ言やーに、雉小桃太郎んかい靡ちゃびたん。
(童謡「桃太郎」が大音量で流れる中、一行は理那を先頭に整列して下手へ退場。舞台暗転)
うすめー(お爺さん)とぅ、はーめー(お婆さん)や、うぬ男童んかい、桃太郎んでぃ名付きやい、いっぺー愛々とぅ育てぃやびたん。
Momotaro grew up in a New York time.
桃太郎や、瞬く間に体大くなやびたん。
One day, he decided to beat naughty Monsters away from Onigashima(the Monsters' Island).
ある日、桃太郎や、鬼が島んかい行じ、悪巧みなする鬼ぬ達ゆ、叩ち出ちゃりわどぅやるんでぃ思み立ちゃびたん。
(片結(沖縄成人男性の伝統的髪型)を結って空手着を着た理那が下手より登場。舞台中央で空手の演舞をはじめる)
理那 「えい、やあ!」
(演舞ののち、理那は多恵子のほうを向き)
理那 「よーし、今から鬼退治にいってこよーねー!」
多恵子 「待ちなさい理那。きびだんごあるから、持って行きなさい」
(舞台下手袖から作者が勉を手招きし、きびだんごの箱を渡す。勉、箱の中味をみながら、杖をつきつき理那の元へ持っていく)
勉 「作者が岡山んかい住まとーる友人達んかい頼でぃ、宅急便さーに此処んかい持っちちゃんどー。うね、今ー、あんこ入り、マスカット味、白桃味んでぃいる物ん有さやー。よりどりみどり、ひるましむん」
理那 「あい、本物のきびだんごだー! あとで食べようねー!」
So, Momotaro tried to get to Onigashima with some dumplings.
あんさーに、桃太郎やきびだんご持っち、鬼が島目当てぃさーに旅出さびたん。
Firstly, he met a dog barking.
旅ぬ始み、桃太郎や、ワウワウんじ叫ゆる犬小んかい行逢やびたん。
(犬の着ぐるみ姿の壮宏が舞台上手へ登場)
壮宏 「ウー、ワンワンワン!」
理那 「さすがお兄ちゃん。お父さんに似て、動物の鳴き真似が上手だねー!」
壮宏 「感心している場合じゃないでしょ。ほら、お芝居しないと、みんな見てるよ」
理那 「はーい。じゃ、あっちから理那が歩いてくるから、沖縄語で呼び止めてよ?」
(理那は一度下手へさがり、ふたたび舞台上手を目指して歩く)
“Bowwow! Momotaro, Mr. Nice Guy, please give me one of your dumplings.”
壮宏 「ワンワン、桃太郎ぬ前。きびだんご一つ、どーりん我にんかい呉みしぇーびり」
理那 (きびだんごを渡して)「犬さん、理那と一緒に鬼退治に行く?」
壮宏 「行きますよ、行きます。ワンワン!」
Momotaro asked the dog to join in the fight, and he agreed with.
桃太郎や犬小んかい、「鬼退治んかい一緒に行か」んでぃ言やーに、犬小ん桃太郎んかい靡ちゃびたん。
(同じく上手から猿の着ぐるみ姿の裕太が登場)
裕太 「あーあ、なんで僕が猿なんだろ? ま、仕方ないか」
Secondly, Momotaro and the dog met a monkey screeching.
次に、桃太郎一行や、キーキーんじ鳴ちゅる猿んかい行逢やびたん。
“Momotaro, Mr. Nice Guy, please give me one of your dumplings, too.”
裕太 「ウッキー! 桃太郎さん、僕にもおだんご、ひとつ下さいな」
理那 (きびだんごを渡して)「猿さん、理那と一緒に鬼退治に行く?」
裕太 「行きますよ、行きます。ウッキー!」
Momotaro asked the monkey to join in the fight, and he agreed with, too.
桃太郎や猿んかい、「鬼退治んかい一緒に行か」んでぃ言やーに、猿ん桃太郎んかい靡ちゃびたん。
(再び上手より、キレイに飾り羽根をまとい、一時期のジュディ=オングみたいな格好をした里香が登場)
里香 (客席に向かい大声で)“cock-a-doodle-doo!”
裕太 (里香の元へ走り小声)「り、里香。それはニワトリの鳴き声だってば」
里香 「え、じゃあ、雉ってどう鳴くの?」
作者 (上手舞台袖からしたり顔で出てきて)「えー、雉はケッケッケ、あるいはケーンケーンと鳴くらしいです」
里香 「それって英語だと、どうなるんですか?」
Thirdly, they met a pheasant tweeting.
うぬ後、桃太郎一行やケーンケーンんじ歌ゆる雉小んかい行逢やびたん。
裕太 (上手側に立つ作者の元へ駆け寄り小声で)「あの、“tweet tweet”ってスズメの鳴き声(チチチ)なんですけど…」
作者 (辞書を片手にめくりながら小声で)「英語って擬声語が少なくってさー。“chirp chirp”(チュンチュン)とか、“quack quack”(ガーガー:あひる)とか、“cuckoo”(カッコー)にしようか? そうそう、“peep peep”(ピヨピヨ:ひよこ)ってのもあるし、あとは“caw caw”(カーカー:からす)でしょ、“hoo hoo”(ホーホー:ふくろう)でしょ、……」
理那 (舞台中央から不機嫌そうに)「ちょっと、主人公の理那の前で、内緒話しないでよー!」
“Momotaro, Mr. Nice Guy, please give me one of your dumplings, too.”
里香 (理那へ駆け寄る)「ケーンケーン! 男前な桃太郎さん! あたしにもおだんご、ひとつ下さいな」
理那 (素早く向きなおり、きびだんごを渡すと機嫌よく)「雉さん、理那と一緒に鬼退治に行く?」
里香 「行きますよ、行きます。ケーンケーン!」
Momotaro asked the pheasant to join in the fight, and she agreed with, too.
桃太郎や雉小んかい、「鬼退治んかい一緒に行か」んでぃ言やーに、雉小桃太郎んかい靡ちゃびたん。
(童謡「桃太郎」が大音量で流れる中、一行は理那を先頭に整列して下手へ退場。舞台暗転)
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