カーネイジ・レコード

あばらい蘭世

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第1章 全ての始まりの記録

abyss:23 ハルキ戦闘開始②

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敵の3人が襲ってくる動機はわかった。

キジマは銃を懐にしまい
「こいつは使わないから安心してくれ」
代わりにナイフを取り出し構える。
「はははっ、長い前置きと不幸自慢でもうお腹いっぱいなんだけど」
おれは小バカにする笑いをくれてやった。もちろんやすい挑発だ。
「人にナイフを向けるってことは自分が殺される覚悟はあるってことでいいな?」
「ああ構わないぜ、お前に人殺しができるんだったら な!」
キジマがスッ、と間合いに入り右手のナイフが俺の脇腹を狙ってきた。
ハルキは身体の軸をほぼ動かすことなく左手でキジマの右手首をトンと叩き軌道を逸らすと右手に隠し持っていたカランビットナイフでキジマの右手首、頸動脈、胸部、脇腹を瞬時に切りつけた。
キジマの反応速度は早く頸動脈はスーツの左手に持っていたナイフで防がれていた。
それ以外に切りつけた部位は服が破れていなかった。
どれほどの手練れか探りを入れたがボディのダメージは捨てて頸動脈だけを防ぐ冷静さで強さを確信した。
「全部急所を狙ってきやがった!クレイジー、いやクレバーだ!」
とスーツは笑いながら後ろに下がる。
「この服な、頑丈で弾丸も通さない! すごいだろ!!!」

自慢されているが俺と同じ防刃素材か、女子高生は肌色露出が多いが防御力あるのか? 俺の服と同じなら破けないが打撃は効くはずだ。
俺は小さく構えるとキジマの間合いの中に勢いよく入り込む。
キジマは「そういうの嫌いじゃないぜ!」的な笑みを浮かべ、左ナイフの薙ぎ払いがきた。
俺はナイフで斬撃を受け止め同時にキジマの脇腹にえぐるような打撃。
左足でキジマの膝裏ひざうらを蹴り地面に膝を着かせ後頭部に左肘を打ち込みながら背後にいるカレンに蹴り込む。
カレンは蹴りを片手で受け止める。
俺が踏み込みながら腰の回転を利用した肘打ちを顎に食らわすがカレンの反対の手で受け止められた。
全員、防御力が高い!打撃は連撃でカレンの防御を突破するしかない。
打撃、手刀、肘鉄の手数で押しながら、カレンの背後で西洋剣を構えていた仮面男にカレンをぶつけるため掌底で押し飛ばした。
構えた西洋剣でカレンを斬らないために剣を側面にしてカレンの背中を支える。
カレンに追撃したいが背後からキジマの攻撃がくると想定してかがむ。
想定通り頭の上をキジマの拳がすり抜けた。

屈んだまま地面に手をついて前転、背後にいるキジマに後ろ蹴りを当てるつもりだったが、避けられた!蹴りの勢いは殺さず、前にいるカレンに蹴り落とし喰らわす。
カレンはそれを受け止める。俺はすぐさま足を入れ替え横蹴り、膝蹴りをするがカレンに腕と脚でガードされる。ことごとく俺の攻撃が通用しない。
人数差の不利があり連携されると1人に攻撃を集中することができない。
カレンは一歩後ろに下がったと見せかけて、トリッキーな回し蹴り、膝蹴り、打撃を連続でかましてきた。

カレンの短いスカートで蹴りをするからおもいっきりパンツがみえてしまう。
お約束のしまパンではなかった!
「ピンク」
俺が見た景色をそのまま口に出す。
「変態!どこ見てんだよ!」
と蹴り技を途中でやめてスカートの前後を手で抑える。
羞恥心がないのならスカートを抑えることはしないが抑えたということは今後の戦闘でスカートを気にすることになる。
これは心理戦だ。
断じてパンツが見れたから嬉しいというわけではない!
恥じらいながらスカートを手で押さえた隙をついて掌底を胸に喰らわす。
スカートを押さえた手を瞬時に両腕ガードに持っていかれた。

「パンツなんてだたの布だぁああーーー!!!」

とあっさり開き直られた。

心理戦、終了!

距離を詰めた俺にパンツお構いなしの真下から蹴り上げ攻撃をしてくる。なんとかかわすが上げた足が真上から真下に向かっての鋭い踵落かかとおとしがやってきた。
「お前が死ねば見られなかったことにできるんじゃああああ!!!脳みそぶちまけろぉおおお!!!!」
踵落かかとおとしは避けるよりも腰を落として受け止めた。
目の前にスカートの隙間からまたまたパンツが見えている。
思春期真っただ中の青少年ならゆっくり見ていたい気持ちがあるが今は闘いの中だ。
カレンの技はカポエィラというブラジルの囚人が編み出した格闘技術だ。
母さんが「こんな感じ」と実演で教えてくれていたからすぐにわかった。
足技の連続攻撃が繰り出される。
踵落かかとおとしも俺に受け止められたら、すぐに足を引っ込め身体を捻ってソバット、一歩踏み込んで飛び膝蹴り、身体を左右に捻りながら顔面へ肘鉄をかましてきた。
しなやかな身体のバネを生かした蹴り技に両手も使ってくる。
最短の距離で全身全体重を乗せた弾丸のような一撃一撃が重い。

「カポェイラでミニスカートってわざとか!?」
「変態!初めての招集でそのまま行くことになったからスパッツが履けなかったんだよ!」
可もなく不可もない理由に納得するしかできなかった。
カレンの背後から仮面男が剣を水平に構えて飛び出してきた。
「カレン、僕がやる」
容赦ない仮面男の鋭い突き攻撃がくる。突きは殺傷力が一番高い斬撃だ。
仮面男はカレンに殺しちゃダメだよって言ってたくせに一番殺しにきてやがる。
斬撃をナイフで捌きながら仮面男の間合いに入っていく。間合いとリーチを崩され攻撃がゆるんだ。
両手のナイフで剣の軌道を逸らし足で踏みつけて地面で剣を抑えつける。
仮面男の剣を握っている手首を斬りつけ持てないようにしたかったが、あっさり剣から両手を離し後ろに退がられた。
仮面男が武器を捨てたということは、固執しない何か、代わりの武器、徒手空拳をやっている可能性がある。
追撃しようとしたところで仮面男が隠し持っていた小型投げナイフをシュパシュパシュパ!と投げてきた。
下手に避けて体勢が崩れる隙を作らないために両手をクロスして顔と首をガードしたまま仮面男に間合いを詰めていく。
防弾・防刃仕様なのでナイフは刺さらなかったが、本番で遠慮なしの攻撃を受けて刺さらないのが確認できた。

「お前も防刃か!」
手の内が1つバレた。
俺の左側からキジマが拳を振りかぶっているのが目の端に入り込む。両手で顔を隠しているから完全に死角に入ったと思い込んでいるのだろう。顔を少しだけ後ろに逸らし手に持っていたナイフを手放しながらキジマの拳を避けると両手で掴んで地面に叩きつける。
動けないように手首をめながら
「もう寝ろ」
ドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴ!!!
と顔面を連続で踏みつける。
庭は土なのでタフなキジマにはこれくらいしないとダメージを与えられないだろうと見込んでの連続攻撃だ。
キジマの掴んでいる手を両手に持ちかえカレンたちを薙ぎ払うようにキジマの巨体をフルスイングする。

仮面男は体勢を低くしキジマの下に避け、カレンはキジマバットが直撃した。
カレンを巻き込んでスイングした分キジマが重くなる。
しかしカレンはキジマが直撃する寸前に自ら体を浮かすことで衝撃を逃し、恐るべき身体能力でキジマの身体の上に乗っていた。
漫画で刀の上に乗っているキャラクターのシーンそのまんまじゃないか!
思わずキジマを掴んでいる手を離して放り投げたが、カレンは低い体勢でキジマの上を走り抜け俺に飛びかかってきた。
俺の両手を掴んで両足で首を絞められる。
両手はガッチリ掴まれ何もできない。

可愛い女の子の太ももに挟まれて喜びたいが、カレンの脚力が強すぎて余裕が全くない。
カレンは俺の首をさらに絞めながら自分の身体をわざと左右に揺らして俺の体勢を崩そうとしてくる。
倒れないように余計力むことで体力が奪われていく。

息が─── できない!

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