無能と呼ばれた鍛冶師の神〜能力値向上のチート装備を村人たちに持たせて最強の国を築く!!

七色夏樹

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第21話 娼館での遊び方その2(ワンダーランド編)

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「わーあ! 神様ここが天国ってやつだべか?」
「わて、死んで天国に行けるなら今すぐ死にたい気分だがや!」
「小生も右に同じくだじょ!」

 店内には魔物や亜種に人間、多種多様な者たちが女の子とお喋りを楽しみながら、ワイワイと食事や酒を煽っている。

 女の子の数や種族も豊富で、猫耳娘から尾ヒレの生えた魚人族まで揃っている。
 服装は皆一様にスケ感のあるキャミソールワンピースに、下着といったシンプルかつエロスなファッションに身を包んでいる。

「バカを言えッ! 天国がこんなに素晴らしいわけないだろ!」

 あらかじめ入手していた情報によると、イベントなど、日によって女の子の服装も変わるらしい。
 ちなみに昨日はビキニメイドデーだったとか。
 あと一日早く来たかった……。

「たまらんっ!」

 とはいえ、今日も今日とて素晴らしいではないか。
 杯を運ぶ女の子たちの白桃が揺れる、揺れる。そのたびオーディンも真っ青な俺のグングニルがパンツを突き破りそうなほどだ。

 心は軽やかなワルツを踊るかのように高揚した。

「ここで気に入った女の子を指名すると、15分間だけ女の子がテーブルについてくれるだがや!」
「お喋りして、気に入ったらその娘と一緒に二階の部屋に行くんだじょ」
「あとはムフフなスケベが開始されるべさ!」
「お前ら詳しいな。来たことあるのか?」
「実は前に別の町の娼館に行ったことあるだがぁ」
「エロはゴブリンの嗜みだじょ」

 それより――と手のひらを上にして催促してくるゴブゾウ。

「……チッ」

 仕方ない。約束は約束だからな。
 が、その前に――

「少し尋ねたいのだが――」

 近くを通りかかったヴァルキュリアに、最安値で遊べる価格をたしかめてから、その額を三匹に渡す。

「ケチだべ」
「ケチだじょ」
「ケチだがや」

 ドン! バチ! ゴン!

 ゴブリンに娼館を奢ってやる神様など聞いたこともない。そんな寛大な俺に何たる無礼。
 きっちり三匹に天罰を下してから俺は席につく。

「よっこらせっと。――すまん、エールを一杯貰えるか?」

 まずは食事や酒を嗜みつつ、店内にいるヴァルキュリアをそれとなく物色。気に入った娘がいれば指名して席につかせる。

 ここで注意しなければならないのは、嬢にがっついていると思われないためにも、大人な余裕を見せつけることだ。
 プロといえど相手は女の子。
 疑似恋愛を楽しむためにも、こちらもこちらで魅力的な男を演出しなければならない。

 好感度の低い客と高い客では、嬢の扱いも変わってくるだろうからな。どうせ同じ金額を払うなら、できるだけサービスを良くしたいと願うのは客の心理だ。

「高ッ!?」

 何気なく手にした料金システム表。予想外の金額に目が飛び出るところだった。

「やはり、みんな同じではないのか」

 嬢は人気によって値段が変わってくるらしい。
 一番人気な嬢だと、席につかせるだけで相当な額になる。その上部屋でのスペシャルタイムを考えれば、一番人気は避けるべきだ。
 遊べる回数が極端に減ってしまうかな。

「となれば――」

 やはりここはスタンダードに新人を指名すべきだろう。
 テクニカルな部分は期待できないが、その分プロにはない初々しさがある。

「じゃあ、神様お先に失礼するべさ」
「えっ!? 早ッ!!」

 ゴブゾウのやつはもう二階で遊ぶ嬢を決めたらしく、スタスタと階段を上がっていく。
 ちなみにお尻の大きな猫耳娘だった。

 まだ入店から5分も経っていないというのに……ッ。
 15分間の貴重なお喋りタイムをすっ飛ばしての本番、ガキがッ。
 これだからがっついてるやつはいかんのだ。

「お先に失礼するだじょ」
「なっ!?」

 ゴブスケまでもがもう決めただと!?
 しかもクビレが美しいナーガ娘。ゴブスケの分際で生意気なッ!
 ゴブヘイは、ゴブヘイはどこだッ!

 慌てて店内を見渡してゴブヘイの行方をたしかめる。

 ――いた!

 胸の大きなハーピィと話し込んでいる。

「!?」

 目が合うと勝ち誇るように口端をつりあげた。

「それじゃあ、お先に行くだよ」

 ふざけるな……。
 どいつもこいつも、神たる俺を差し置いて何を先に楽しんどんのじゃボケがァッ!

「あっ……!?」

 かっこつけて余裕のある男を演出していたら、店内からどんどん嬢が、ヴァルキュリアが消えていく。

「今ッ、俺が声をかけようとしたのに!」

 俺はとんでもない失敗に気づいてしまった。
 これは早い者勝ちの争奪戦だったのだ。

「くそったれッ……!」

 最安値だった新人のほとんどが、客と二階に上がってしまった。
 ゴブトリオあいつらは知っていたからあれほどまでに早い決断をしたのだ。

「教えてくれよッ――!!」

 焦りからテーブルに拳を叩きつけてしまう。
 だが、慌てるな。
 俺には資金がある。
 多少高くなろうとも、気に入った嬢を買えばいいのだ。

「はっ!? そこのお前待つのだ!」
「ん、ひょっとして……あたし?」

 これは……間違いない。
 コロッセオで司会をしていた、中々なパイオツを持つ魚人少女ではないか。
 まさかのダブルワーカーだったとは。

「指名する!」
「へ……あー、じゃあ席につこっかな?」
「そんなまどろっこしいことはもういい! 俺は今すぐ二階でお前とパコりたい!」

 パコりたい――パコりたい―――パコりたい――――パコりたぃ―――――

 店内に響き渡っては反響し、幾重にも重なり返ってくる俺の宣言に、司会少女の顔が一瞬にして赤く染め上がる。
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