短編(不定期)

りゅー

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流星群

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その時は気づきもしなかったんだよ

1989年9月

真っ暗な空を流星群が駆けってた

僕はそれを見たんだ

「しかし、そんな突拍子もないことを君は信じろと言うのかね?
それに君は99年生まれの18歳じゃないか、30年も前のこと、、、」

大人は僕のいうことなんか信じてくれない。

そう、

僕は自分の前世を知ってる。

自分がどんなにクソ野郎だったか、全て知ってる。


「こいつだぜ!街一番のほら吹きは」
「お前、うちの母親が25年前、未成年で子供おろしたとか言いふらしてる見てーだなぁ」

その子供は僕の子供なんだけど。

その子が母親の胎内から死体となって出てきた時、ほぼ同時に僕は身投げをした。







そうでもしなきゃやっていけないと思ったんだ。

だけど、僕はその子が死んではいないことを生まれ変わってから知ったんだ。

まだ、知らなかったんだよ。

「パパと一緒に逝こう」

「はぁ?何言ってんだよテメェ」

その子がこんなに社会のゴミとして生存することになるとは知らなかったんだ。


























そして、僕はまた新しい生命として生まれる。
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