特技は有効利用しよう。

庭にハニワ

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他人事であれ(願望)

どうしてくれようかさん降臨。

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うわ。

馬鹿がいる。

それも複数。

どうしてくれようか……。



今、目の前で繰り広げられている茶番劇に、血の繋がらない義妹と従兄弟が参加している。
ってゆーか。
義妹、メインキャストだ。
悲しげに涙をこらえるフリをしながらも、その口元はニンマリと笑っている。

バチの一つも当たればいいのに。



……おっと、失礼。
つい本音が。

思ってても口に出さないのが礼儀ってモノだよね?

でもまぁ、この際だから思いの丈を心置きなく吐き出してもいいかな?

…………。

思うだけならいいよね?
口に出さなけりゃ、言葉にしなきゃいいよね?

ふふふふふ。

でわさっそく愚痴ろうか。
……って。

「婚約者殿」

邪魔が入ったよ。
誰だ?

視線を声の方に向けると、おや。
誰かと思えば。

「これはこれは。久しぶりですねぇ婚約者殿? 何故ナニユエこのような場所にいらっしゃいますの? 貴方が愛して止まない、私とはなさぬ仲の血の繋がらない義妹は、そら、彼処で場の注目を集めて舞台女優の如く振る舞っておりますよ。貴方は、あの茶番劇に参加なさらずとも構わないのですか?」

言いたい放題言ったけど、この苦々しい顔した青年は、一応私の婚約者のダリル・ブラン侯爵令息じゃないか。
何しにきた?

「……ずいぶんないいぐさだな、婚約者殿」

ずいぶんも何も。

「幼き頃に交わされたアレ・・は、まごうことなき政略結婚の為のもの。家同士の結びつきが目的なれば、婚約相手が姉から義妹へと変わったところで……婚約者殿? そちらは何も困る事など何一つ有りはしないでしょう? さあ、どうぞあちらへ行かれるがいいでしょう。そら。貴方の愛しい我が義妹が、貴方を探しておりますよ?」

女優義妹が、茶番劇の真っ最中だってぇのにキョロキョロしてるよ。

……ってゆーか。
さっさとあっちに行ってくれないか。
こっちに気付いたアレ義妹が睨んでくるし。
正直、この口調貴族っポく話すのが、ものすごくめんどくさいんだよね。



ほらあっち、と手にした扇で茶番劇を示してやると、婚約者殿は。

「……っ」

ムッとした顔を隠しもせず、この場を離れていった。

……義妹のところへ向かったわけではないらしい。

まぁ、どーでもいいけど。



さて。

なし崩し的に始まったので、このあたりで軽く自己紹介でもしようかと思う。

誰に? なんてツッコミは無しだ。

……。
私、フェリシア・ゴルディアスと申します。
ゴルディアス侯爵家が長子。
先日、18歳に相成りました。

……あ~、やっぱりこの口調、ツラいわ~。

正直さ。
ウチ、侯爵家と言ってもギリギリ貴族の対面保ってるってカンジなんだよね。
いろんな不幸が重なった上に、金喰い虫がいるからね。
誰のコトって?
……まぁ、だいたい予想がつくと思うけどさ。

そうです。
義妹です。








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